アンコールトムは見どころ満載

アンコール遺跡巡り「スモールサーキット」の今日はアンコールワット朝日鑑賞からアンコールトムへ向かいました。

アンコールワットを出る途中、浮橋の向こうから超大群が押し寄せて来るのが見えます。「うわーーっっ凄い人の群れだなぁ」と驚いていると、

 

ほぼ全員、北京語圏からの団体さん。すっ・・すごい大群。重さで浮橋が沈むんじゃないの?ってぐらい大人数です。

ここだけじゃないですよ、アンコール遺跡の行く先々、そしてシェムリアップの街中に北京語圏のお客さんが溢れまくっています。聞くとどうやらアンコール遺跡は今、中国人に大ブームなんだそうです。そのためか物売りの人に声を掛けられるときは決まって「ニーハオ!」でした。少し前まではたぶん「コンニチワー」が飛び交っていたんだろうと思うけど。

アンコールトム

これから向かうアンコールトムは12世紀末より造られた城壁に囲まれた都市の跡地で、その内部には歴代の王たちによる寺院などが点在しているようです。前回・前々回の記事でも触れてますが、実は私シェムリアップに来るまでこの事実を知らなかったんですね~。アンコールトムって、てっきりアンコールワットのようにひとつの大きな寺院名かと思ってました。

南大門

アンコールトムへの玄関口ともいえる「南大門」です。ここも見どころのひとつなので、この少し手前でトゥクトゥクから降り徒歩で通過しました。

 

欄干に並ぶ厳つい顔のメンズ達は、ナーガ(蛇の神様)を引っ張る神々と阿修羅です。引っ張られるナーガも楽じゃないよ。

バイヨン

アンコールトムの中心に位置する「バイヨン」に来ました。

 

バイヨンは「美しい塔」という意味だそうで、

 

その名の通り観世音菩薩の巨大な顔がインパクト大な四面塔の迫力に圧倒されます。

 

どの顔も柔和で優しく、見ていると心が和みました。

 

額縁みたいに。もしかしてコレ定番の撮り方だったかな?
(バイヨンですべき10のことのうちの、たったひとつのこと=額縁撮り)
(バイヨン定番1000選!の中ですべきたったひとつのこと=額縁撮り)
(バイヨンでまさかのアレをやってみた結果=額縁撮り)
(いかがでしたか?)

 

バイヨンでは繊細な彫り物にも見惚れます。

 

見どころ多く、いつまで見ていても飽きません。

 

お坊さんも団体で観光中。SNSにでも投稿するんでしょうか、ポーズをキメてあちこちで撮影大会です。

 

(出家なう)

 

「さて次に行こうか」とバイヨンを出たはいいものの、入った場所とは違う何やらよくわからない出口から出てしまいウロウロ迷子状態になってしまいました。ここで再び大幅時間ロス。道端に座っていたカンボジア男性に道を聞こうにもカンボジア語オンリーでまったく通じず。私達がトイレを探しているものかと思って、親切に僧侶のいる謎施設に案内してくれました。ちょうどトイレにも行きたかったんで、これはこれで助かりました。

 

施設内の沼では大きな豚くんが気持ちよさそうにジッと水に浸かってました。豚くんも暑いんだね。

その後ちょうどいたお巡りさんに道を聞けて、ようやくトゥクトゥクのソファールさんと合流。例によって優しい笑顔と冷たい水で「おかえりなさい」と迎えてくれました。

パープオン

次に「バプーオン」へ。空中参道と称される渡り廊下のような長ーーい参道が印象的です。

バプーオンは「隠し子」という意味があるんですが、昔々タイの王様が親交のあったカンボジアの王様に自分の子供を預けたのですが、やがてその子がカンボジア王の座につくのではと危惧した妃がタイの王様の子を殺してしまう。最悪の形で親交を裏切られたタイの王様は激怒し、カンボジアへ攻め入ります。子殺しの報復として自分の子供が殺されるのを恐れた妃が、ここに子供を隠した寺院というのが名前の由来のようです。なんにしてもきな臭いですね。日本の戦国時代を思わせるきな臭さがあります。

 

寺院そのものは名前の由来に反して、今はただただ静かにジャングルに囲まれ佇んでいました。

 

登ります。アンコール遺跡はこんな具合に上り下りが結構あって、地味に体力を使います。

 

周囲には深い木々が迫り、南国の鳥たちの甲高い鳴き声が響き渡っていました。

 

(ちょっと怒り気味の)アンパンマンがいました。

 

上りより下りの方が怖いっっ。

ピミアナカス

「バプーオン」から「ピミアナカス」へ雑木林の小道を歩きます。

 

多くの観光客は「バプーオン」から先へは行かないので、ここからはグっと静かになりました。

ここから「女池」の横を歩きつつ「象のテラス」へ抜けようと思ったんですが、「この先にもうひとつ寺院がある」と雑木林の中にいた地元男性に言われ、せっかくなんでそちらも行ってみることにしました。

プリア・パリライ

それが、ジャングルの中に現れた「プリア・パリライ」でした。

 

この寺院はまだ未整備で放置状態とのことですが、それがまたいい雰囲気を醸し出し素晴らしかったです。

なによりここまで来る観光客は、もうほとんどいません。

 

「密林の中アンコール遺跡が発見された当初はこんな感じだったのかな?」と、思いをはせるひとときです。

でもさすがに蒸し暑い中を歩きっぱなしだったんで、足はヘロヘロ、そして何より喉が渇きました。ふと見ると、絶妙なタイミングでドリンクを売るご家族が一軒ポツンと見えます。けれど皆さん丁度お昼の休憩中。ハンモックに揺られたり、椅子に横になってウトウトしています。「おーーい、椰子の実ちょうだーーい!1ドルでいいかい?」と呼ぶと、照れ笑いしながらお母さんと女の子が慌ててやってきました。

 

 

最初は女の子が椰子の実を割ってくれようとしたんですが全然割れず。途中でお母さんと選手交代。お母さんは見事な手さばきでアッという間に椰子の実に穴を開けてくれました。

この時の女の子の悔しそうな表情に、なかなかの負けん気の強さを感じました。将来はもしかすると叩き上げの実業家にのぼり詰めるかもしれません。

ここの家の椰子の実は大きくて果汁たっぷり、内側の果肉も柔らかで美味しくガリガリ食べたら、ご家族のドン引きする視線が・・・。あ~美味しかったぁ。

 

元気復活したところで、「ライ王のテラス」と「象のテラス」をササっと巡って、ようやくトゥクトゥクのソファールさんと合流。バプーオンからここまで軽く3時間は過ぎていました。遺跡を巡っていると時間の流れが早いです。

この後もう一か所遺跡へ行く予定でしたが、体力的ピークを越えたので今日はここまで。あまり無理に詰め込むと遺跡見学の集中力が低下しておもしろくなくなるので、ここでやめておきました。

 

前回の記事でも触れましたが、バイヨンをはじめとするアンコールトムには見どころが多過ぎて、正直たった数時間の観光ではデパ地下総菜コーナーの試食程度の味わいしかできませんでした。「アンコール遺跡3日券を全てアンコールトムに費やしても悔いは無し!」と思えるほど多彩な見どころが点在しています。

もしいつか幸運にもアンコール遺跡を再訪する機会があれば、その時はもっとじっくり深くアンコールトムを観光したいと思いました。

 

それでは、今日はこの辺で。

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