龍山寺(路線バスにチャレンジ)

北海道の皆さんに朗報です。なんと台湾にもサツドラがありました。

しかも看板のロゴそのまんま。

 

さて一見すると温泉ばかり行っていっているようで、しっかりと台北定番の観光名所も抑えてあります。今回はその中のひとつ龍山寺での話。

龍山寺といえば、さまざまな神様が祀られた台湾で絶大な人気を誇るお寺ですが、まぁちょっとしたハプニングがありまして。

この日宿をとっていたのは「台湾の渋谷」と呼ばれる10代の若者に超絶大な人気を集める「西門」という街。ハイカラな店が並び私達のようなオジサンオバサンはそぞろ歩くことすら憚られるような街なんですが。そこから龍山寺は結構近く歩いて15分のとのこと。

「でもさすがに、この蒸し暑い中を15分歩くのは嫌だな~」

と、近くのバス停からバスで行くことに。台北市内を網羅するバスは本数と路線が多いうえに複雑に入り組んでいるので、我家のような初心者旅行者にはちと難易度が高いんですが、まぁこの「龍山寺」行きのバスは難なく乗り込むことができました。

 

最初はスムーズに進んだのですが、すぐそこに龍山寺が見え始めたころ急に減速し、最終的にはストップ。この後ぜんぜん動く気配がありません。

 

するとバスの横を、鐘や太鼓を派手に鳴らした隊列が。

「バスが進めないのはコレが原因かぁ」

 

よくよく見るとその隊列は龍山寺の正門までずーーーっと続いています。そして龍山寺はビックリするくらいの人・人・人!!

相変わらずバスは進まず、もう目の前に龍山寺が見えるんだから、誰かひとりくらいせっかちな人が「もうここで降ろして」と言い出しそうですが、台湾の人は穏やかな人が多いんで、みんな何食わぬ顔で静かに席に座ってバスが到着するのを待っています。そわそわ落ち着きなく体を揺らしているのは私達だけという。

まぁそんなワケですっごい時間をかけて、やっとバス停に到着した訳ですが、

 

龍山寺前はこの有様。

 

いくら信仰を集める由緒ある寺だからって、これはどうみても異常事態ですよ!

 

「今日はまぢ、やべぇ」と、ワンコも申しております。

この混みっぷりの理由を紙に書いてもらったところ、、神様のお誕生日だったか?そんなニュアンスの事を書かれていました。(何しろ台湾語だったんで正確な意味はわからず)

まぁ早いハナシが

 

「お誕生日だヨ 全員集合」

ってことでしょーか。

 

隊列は派手に続き、

 

ジェームス小野田の大行進。

 

道端のカゴの中に爆竹が放り込まれバリバリ鳴らされる始末。ちょうどすぐ横にいたもんだから「人混みを狙ったテロかっっ!?」と本気でビビりました。

殺される・・台湾に殺されるっっ。

必死で人混みを掻き分けなんとか門をくぐり、龍山寺の敷地内までやっとの思いで到達。

 

すると人々の歓喜の中、神輿のようなものが揺れていて、みんなが列になってその下をくぐっています。なんでも「トシの人が潜ると長生きできる」そーな。そうと聞いて、三昧も神輿の下をくぐります。よーーし、これで長寿間違いなしですよ!

もうこの時点ですっかり疲弊しヘロヘロですが、龍山寺の本番はこれからです。

向かって右手の入口に人々が次々と吸い込まれていき、左側の出口から出てくるので「どうやら龍山寺は右から入り左から出て来るんだなぁ」ということは理解しました。これは後で知ったんですが、入るときに敷居を踏まない、左足から入るなどのしきたりがあるそうです。

 

入口付近には日本語のパンフレットもあり、お参りする順路や、どこにどの神様がお祀りされているか書かれています。

 

そして中に入ると、すぐ右手にある受付で、人々が長いお線香をひとり一本受け取っています。とりあえず見様見真似で人々についていってお線香を受け取りお参りすることにしました。まずはお線香に火をつけるのですが、ここで早くも失敗。「この線香、いくら火をつけてもすぐ消えちゃうんだよ~」と思ったら、手に持つ木の軸の方に火をつけてました。(誰か見てたら教えてよ~)

人々の流れにくっついて、まずは第一お参りポイントへ。この手前にちょっとだけ日本語のできるボランティアの男性がいて、日本人を見つけると声をかけ簡単なお参り手順を教えてくれますが、私達のことはスルー。どうやら日本人として識別されなかったようです。

実際台湾に来てから、たったの一度もファーストコンタクトで日本人に見られたことはありません。台湾語で頻繁に話しかけられたり道を聞かれたりするんですが、日本語で「ごめんなさい、わかりません」と返すと100パーセント「おーっ!ニホンジン!?」と強烈に驚かれます。日本人感を出すために「富士山」とか「ねこ」とか日本語の書かれたTシャツでも着てみようかとも思いましたが、より一層日本人感が薄れそうなのでヤメました。

男性の目の前に行き「すみません」と声をかけてみると、「ニホンジン!?」という例の反応。そしてチャッチャと手早くお参りの手順を教えていただきました。

 

まずは入口入ってすぐ横に進みお参り、次に本殿でお参り、

 

そして右手奥へ進み左へスライドしつつ神様達にご挨拶。と文章で書くと非常にわかりにくいんですが、実際に現地へ行けばみんな同じ順路でまわっているし、独特のお参り作法も見様見真似でなんとかイケる。

 

「百聞は一見に如かず、とにかく行けばわかる」という感じでしょうか。

そして一通り神様にご挨拶をした後は、香炉の中にお線香を入れて終了。参拝中はなにしろこの人混みで、みんな長ーいお線香をビヨンビヨン揺らしながら歩いているんで、当たらないように、当てないように、気をつかいながら移動します。

 

参拝中に女性が何やら地面に赤茶色をした半月型の木片を放っていますが、これは神様に「おみくじを引いていいですか?」と伺っているんです。

 

日本のようにお金を払えばホイホイとおみくじを引けるワケではないんですね。

 

ネットで調べればどんな手順かいくらでも出てくると思うで、後で調べてみてください。別に書くのが面倒なわけじゃないですよ~。

 

それにしても、この御供え物の数が凄いです。

 

学問の神様の前には、何やらかの出願用紙?のようなものも一緒に置かれていました。合格するといいですね。食べ物の御供え物は持って帰って食べるらしいですよ。仏壇にお供えしたお下がりをいただく日本と同じですね。

参拝を終えた後は、龍山寺周辺をウロついてみました。

 

この辺りは古い昔ながらの街並みが続き、老舗商店や屋台が軒を連ねます。

 

ちょっと喉が渇いたんで、サトウキビジュースを買ってみました。ちょっと青臭いけど甘くて美味しかった~。

 

隣に写っているのはパパイヤジュースです。パパイヤと牛乳のシェークみたいな感じでこれも美味しかった。龍山寺周辺にはおもしろげな路地もたくさんあり、何日間かかけてじっくり散策してみたい地域でした。

さて、満足の龍山寺参拝の後は、バスに乗って帰るだけです。行きも難なく来られたから帰りも楽勝だろーと、意気揚々と下車したバス停の反対車線に行き帰りのバスを探すも・・・ぜんぜん見当たらず。

「うーーん、おかしいなぁ・・日本なら下車したバス停の反対車線に行けば、同じバス路線の逆ルートが必ずあるのになぁ。」

と、道路を行ったり来たりするも、該当するバス停が見つからず。

「そういえば、バスの路線図がグルっと周回するみたくなっていたから、もしかしたら行きで下車したバス停から同じ系統のバスに乗れば西門に戻れるかも!」

と、下車したバス停に戻り丁度やってきた同系統のバスに乗り込みます。

「あーー疲れた、宿に戻って一休みしよう」とホッと一安心。

ところが・・・

あれーーーっっなんか全然違うとこ走ってるよぉぉ!

しかも喋りに夢中になって気が付くのが遅れ、
お家がだんだん遠くなる~、遠くなる~。
気が付いた時にはすでに町の様子が一変し、見たことのない景色が広がっていました。

幸いなことに、慌てて降りたバス停から西門までバスが出ていたのはラッキーでした。

やっぱり難易度高いな~、台湾の路線バスは。

※ちなみに龍山寺から西門へはMRTで行けばすぐ隣の駅です。

ではきょうはこのへんで。

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