車中泊で日本半周3か月 山歩き 北アルプス

雲ノ平キャンプ場(立地はメルヘン・トイレはインド)|北アルプス・テント背負って6日間・6

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北アルプス・テント泊6日間(薬師峠→雲ノ平→高天原→三俣蓮華→黒部五郎→薬師峠)2日目、実際に利用した雲ノ平テント場(雲ノ平キャンプ場)の様子を記しています。

 

サウナのような蒸し暑さの中、苦行のような急登を大汗流しながら、薬師沢小屋から雲ノ平の台地にやっと乗り上げました。いや、もぅ、あの急登はもう二度とテント装備で使いたくないです。

 

地獄のような樹林帯からうってかわって、爽やかな雲ノ平木道を進むと、ハイマツの海原の向こうに雲ノ平山荘が見えてきました。ヘリコプターで荷揚げの真っ最中です。

 

木道の周りはお花畑。

 

いつまでも歩いていたい、メルヘン登山道です。

 

雲ノ平山荘でキャンプ場の幕営手続き

 

12:30雲ノ平山荘に到着しました。風の音と小鳥のさえずりだけが響く、静かな静かな草原にポツンと建つ小屋は、まるで童話の世界に入り込んでしまったかのようです。こういう立地が人々を惹きつけるんですね。

 

シーンと静かな館内。トイレをお借りしましたが、雲ノ平山荘のトイレはよく管理されていて清潔でした。

 

ここで初日から抜きつ抜かれつの単独男性も到着。今日は雲ノ平山荘で宿泊だそうです。小屋のスタッフさんに「混んでますか?」と聞くと「今日はそれほどでもありません」との答え。

「空いててよかったじゃないですかー」と私達が言うと「それがさぁ、昨日薬師岳山荘で前日に雲ノ平に泊まった人がいたから聞いてみたら、最初は空いていたのに夕方近くになると、どこからともなく人が続々と集まって、気が付けば大混雑だったらしぃんだよ、だからまだ安心できないよね」と。

おそらく雲ノ平まで距離があるぶん、到着時間が読みにくいのかもしれませんね。実際、雲ノ平のキャンプ場でも夕方以降夜7時頃まで到着組が絶えませんでした。

男性は明日は三俣へ、我が家は高天原温泉へ行くのでここでお別れです。

 

テント場の申し込みも雲ノ平山荘で行います。テントはひとり1000円。料金を支払うとタグが貰えるので、それをテントに括り付け支払いの証にします。小屋からテント場までは20分ほど離れていて、あちらにはビールなどの販売はないので必要な人はここで買って行きます。

逆にテント場にあって小屋にないものがあります。それが水場です。テント場には冷たい水がバシャバシャ流れているのですが、小屋は天水に頼っているようです。目の前には小さな水の流れもあるんですが、どうやらあれは汲めないんですね。夕方や翌朝には小屋泊まりの人がテント場まで水を汲みに来たり、顔を洗いに来ていました。

 

雲ノ平山荘の前には雰囲気のいいベンチスペースもありました。

 

ではテント場に向かいましょう。横を流れる小川がまるで庭師が造った庭園のように見えます。

 

途中で群生していたコバイケイソウが凄い!今回の縦走ではあちこちでコバイケイソウの群生を見かけました。

 

どうやら今年は「当たり年」だそうで、行く先々の小屋で「今年は凄い」と、この話題で持ちきりでした。

 

植物保護のためテントの設営は緑ロープの内側で!

 

この分岐を下ると雲ノ平キャンプ場です。

 

あっ、向こうにテント場が見えます。

 

分岐からすぐの登山道横には、あきらかに幕営したと思える丸い整地跡がいくつもあったんで、てっきりここもテント場かと思っていたのですが、実際のテント場はもっと下の方になります。

ここは植物保護のため、テント不可の場所でした。まだ新しい整地だったので、おそらくは少し前の三連休で大混雑し、やむおえずここに設営してしまったのかなぁ?こうしてみると、テントの設営による植物へのダメージって大きいですね。

 

分岐からずんずん木道を下ると緑色のロープが張られていました。このロープの内側がキャンプ指定地になります。

 

雲ノ平キャンプ場到着!

雲ノ平テント場です。

 

パッと見た感じではそれほど広くないように見えますが、

 

実はかなり複雑に入り組んだテント場で、入り口付近のメイン広場の他に、

 

細い沢を渡った奥にもスペースが点在していて、

 

掘り出し物の個室物件があったりします。

 

中には水が流れ込み湿っている場所もあるので、よーーく吟味した方がよさそうです。複雑に入り組んでいるぶん物件探しが楽しいテント場です。

 

我家は手っ取り早く、なにかと便利な木道付近に陣取りました。ペグは刺さりやすく、張り網を固定する石も豊富でまったく不自由しません。

この日は土曜日だったのですが、思ったほど設営数は多くなく、雲ノ平というメルヘンチックな響きが好まれるのか、単独女性ハイカーさんが特に多い印象でした。

 

雲ノ平キャンプ場のキンキンに冷たい水場

 

雲ノ平キャンプ場内の水場です。手が痛くなるほどキンキンに冷たい水がジャバジャバ豪快に流れ出ています。雲ノ平山荘で伺ったところ「そのまま飲める」との事でゴクゴク美味しくいただきました。この水場には、雲ノ平山荘のお客さんも汲みに来てました。

 

ちょっと失礼して軽く洗濯。当然洗剤なしの水洗いだけになるので、付着した塩分を流すだけですが、それでも洗うのと洗わないのでは全然違います。

空気がカラっとしているので、岩の上に置いておくだけでも短時間で乾きました。ただ靴下だけはダメですね~。翌朝になっても乾かず、結局ザックにぶら下げて乾かしながら歩く羽目になりました。

 

雲ノ平キャンプ場のトイレはインドのトイレ

 

メルヘン世界の雲ノ平のテント場ですが、トイレ(画像右端)で一気に現実に引き戻されます。というか、インドに仮想旅行できます。

男性用の小便器と男女共用の大便器が三室あり、清掃は利用者が各自責任を持って汚したら綺麗にしましょうって事のようですが、どうやらしばらくの間、綺麗好き利用者はいなかったようで、追い打ちをかけるように少し前に連休もあったためか便器周りに新旧さまざまなお土産が残されまくって凄い事に。

それにしてもなぜ、便器があるのにその中にブツを入れない?疲れすぎて足腰がふらついてブツを便器の中にヒットさせることすらできなくなった?

今回北アルプスを縦走した中では、雲ノ平キャンプ場のトイレが断トツぶっちギリの「汚トイレ」でした。

いま思い返すと「そうだ!雲ノ平キャンプ場のトイレは、インドの公衆トイレに似てるぞ!」と思いましたよ。インド人は基本わりと綺麗好きなんですよ。宗教的問題なのか、人様のブツと距離を置きたい心理から、便器から離れたところで用足ししちゃう。「公衆トイレは汚いから入りたくない!」といって野トイレする人も続出。雲ノ平キャンプ場のトイレも、あと数年後にはトイレを中心に糞便があちこちに散らばるデカン高原クラスの汚トイレに仕上がっているかもしれません。

ちなみに雲ノ平山荘の方はトイレも管理がしかりなされ清潔です。

 

テント設営後は夕方までのんびりと。

 

おかげで、たっぷり休養できました。

 

この日の夕食も当然のようにアルファ米でした。そしてつつがなく、陽が暮れてゆきました。

 

7月22日(日)晴れ

今朝の気温は5℃。寒いです。そして我家のU.L.ドームシェルターは今日もシッカリ結露していました。雲ノ平の朝はとっても早く、4:30頃に起きるともう半分のテントが撤収されていました。

 

6:00にもなると、おそらく持ち主さんは山へ行っていると思われる無人のテントだけがポツンポツンと残され、人の気配もなくちょっと寂しいテント場です。

隣のお兄さんのツェルトも早朝は無人だったけれど、朝ご飯を食べていたら「今朝、水晶岳と鷲羽岳を走ってきましたー」って元気よく戻って来ました!山岳レースに出場するんだって!凄い!

 

今日は高天原温泉まで移動するだけなので、のんびり過ごします。結露でビシャビシャになったツェルトやシートを干したり、山を眺めながらゆっくり朝ごはんを食べたり。

 

では私達もぼちぼち出発しましょう。ノンビリとした居心地のいいテント場でした。

 

今日もキッチリいい天気です。そして朝から暑い。

 

高天原方面へ向けて2567地点へ上ると、眼下にポツンと立たずむ雲ノ平山荘が見えます。

途中に出会った男性は、まだ20代の学生のころ、水晶岳から見た草原にポツンと立つ雲ノ平山荘に魅了され「いつかあそこに行きたい」と思っていたそうです。

その夢を持ちつつ社会人になり、家庭を持ち、懸命に暮らして気が付けば定年退職を迎えていたんだって。そしてきょう、70歳を目前にやっと訪れる事ができたと言ってました。

「だってそうだろう?あんな光景を見たら誰だって行ってみたくなるじゃないか」男性は、最高の笑顔でそう言ってました。

 

あっ、布団干しが始まりました。

 

ハイマツの海の向こうに薬師岳が見えました。

 

更に足を進めると、

 

これは凄い。

 

何が凄いって、この箱庭のような池塘の中に、

 

春から初夏へ季節の移ろいがギュっと詰まっているんですよ。

 

自然ってほんとうに素晴らしい。

 

ここからしばらく行くと鬱蒼とした樹林帯に突入し、高天原に向けてずんずんと下ってゆきます。いよいよ雲ノ平とお別れです。

 

つづく。

山と渓谷11月14日・北アルプス

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