カローからインレー湖を目指すトレッキングツアー【準備編】


 
このページではミャンマーのカローからインレー湖を目指し、山岳民族の村を訪ねる2泊3日トレッキングツアーの準備編について記しています。

トレッキングツアーに参加したのは2019年2月下旬。ミャンマーの乾季、寒い時期です。

    • バガン方面から来る場合インレー湖まで行かずカローという町で下車する
    • トレッキングコースの概要とツアー会社
    • 費用
    • 実際に歩いてみて体力的にどうだったか
    • 持ち物
    • 出発点のカローについて

がこのページの主な内容になります。

まずは序章的なこと。

インレー湖での入域料15000チャット(約1050円)ぶんの滞在期限五日間もいよいよ明日が最終日という日、ホテルのロビーに行くと何やら大量のスーツケースが置いてあります。

フロントのお兄ちゃんに「あれぇ?この人たちチェックアウトして荷物預けて観光行ってるの?」と聞くと、予想もしなかった意外な返事が。

 

「違うよ、この人達あしたチェックインするんだよ」
「カローからインレー湖に向けてトレッキングしてるから荷物だけ先に届いたんだよ」
なっ・・なにぃぃ!?荷物だけ先に送っているだとぉぉ!?
そうなんです。

 

これこそがインレー湖界隈で人気沸騰中のアトラクション、「カローからインレー湖まで山岳民族の村を訪ね歩くトレッキングツアー」のことだったんですね。

 

知らなかった・・・。
インレー湖周辺で山岳民族の村を訪ねるトレッキングツアーがあるということは薄っすらと知っていたけれど、こうして不要な荷物を先送りできる便利なサービスがあることは知らなかった・・。

おりしもカックー遺跡見学を終えたばかりでミャンマーの多様な民族にちょっとだけ興味を持ち始めたばかり。そしてインレー湖の滞在期限5日間も過ぎようとしているこのタイミング。
そりぁ行くでしょう、「山岳民族の村を訪ね歩くトレッキングツアー」へっっ!

 

バガン方面から来る場合インレー湖まで行かずカローという町で下車する

インレー湖畔(ニャウンシェという町)からトレッキングツアーに参加するには、グングン峠を上ったカローという町に移動します。
・・・ん?カロー?

そうです、遡る事5日前、バガンからインレーへ向かうバスで通過した、あの高原の町です。欧米人が数人降りたあの町ですね。
その時の記事はコチラ

旅行者に大人気「JJ EXPRESSバス」でバガンからインレー湖へ移動

 

バガン方面から来てインレー湖観光とトレッキングツアーの両方を予定しているならば・・

1・バガン→カローへ移動

2・カローでトレッキングツアー申込(不要な荷物はインレー湖のホテルに先送り←トレッキング料金内込み)※ツアー申込時点でインレー湖の宿が要予約済みのこと

3・トレッキングしつつ徒歩でインレー湖に到着(入域料15000チャット/約1050円別途必要)

以上の順番が金銭・時間共に無駄がなくていいわけですよ。
そんな当たり前の事すら私達は知らず、トレッキングに参加するためにインレー湖から交通費かけてカローに戻り、歩いて再度インレー湖へ。時間的ロスに加えて、なにより本来なら不要な出費が痛かった・・。

 

どれだけ余計な出費があったかというと・・

インレー湖への入域料を2回も支払い(ひとり15000チャット/約1050円)×4=ふたりぶん合計約4200円!!

インレー湖(ニャウンシェ)からカローへは面倒くささもあってタクシー(35000チャット/約2450円)利用

( ;∀;)

 

カローで山岳民族の村を訪ね歩くトレッキングツアーの申し込み

2019年2月24日

カローに到着した初日、さっそくトレッキングツアーを申し込むために町をウロウロ。ツアー会社はいくつかあるものの一体どこがいいのかわからず「とりあえず話を聞いて見よう」と飛び込んだのがこちら。

 

UUNCLE SAM TRAVELS&TOURS

店内に入ると感じのいいお兄ちゃんが迎え入れてくれ、何も知らない無知すぎる私達のために「カローでのトレッキングツアーとはなんぞや」を詳しく教えてくれました。

カローからインレー湖を目指すトレッキングコースの概要

カローからインレー湖を目指すトレッキングコースは一泊二日か二泊三日が主流とのこと。

店内にコースの地図が貼ってあり「撮っていいよ」と言われましたが、これに関しては基本撮影禁止だったので何か事情があるんだろうと掲載は控えます。

歩く距離は一日に10㎞~14㎞ほど。

きついアップダウンは少なく、のぼりは徐々に高度を上げる、おおむね平坦な農地や林をゆっくりと歩いて行く。

途中で体調が悪くなった場合は車かバイクで宿泊予定地に移動(別料金)、もしくは中止。

二泊三日コースはカローのUUNCLE SAM TRAVELS&TOURS店舗前からトレッキングスタート。

一泊二日コースは上記二泊三日組のコースの途中まで車で送ってもらい途中合流する形。

 

トレッキングツアーの料金表がこちら

日帰りカロー周辺

 

一泊二日カローからインレー湖

 

二泊二日カローからインレー湖

肝心の料金部分が光って潰れちゃってますねぇ。相変わらず肝心な部分でやっちまってます。斜めっちゃってるのもご容赦ください。加齢と共に平衡感覚も鈍くなってきました。

この料金にはガイド・宿泊費・トレッキング中の食事・インレー湖でのボート代が含まれるとのこと。

驚いたのがツアー料金!

最初は料金を抑えるためにグループツアーに参加するつもりだったんですが、二泊三日を二人で参加しても140000チャット(約9800円)。「えっ?この料金でプライベートガイドしてもらえるの!?ひとりぶんじゃなく、ふたりで140000チャット!?」と思わず確認してしまいました。日本じゃありえないくらいのリーズナブルな料金です。
実はツアーに参加するにあたり「若い人に混ざって、早いペースについていけないかも・・」なんて不安があったんですね。
こんなに安いんなら、プライベートガイドでいいじゃない!いますぐ申し込もう!

すると、スタッフのお兄さんが「慌てて申し込まなくても大丈夫、ゆっくり考えて、他のツアー会社と比べてみてここが良いと思ったらまた来て」と。
この真摯な言葉が決定打となり、その日の午後に再び「UUNCLE SAM TRAVELS&TOURS」を訪れ、翌日からの二泊三日トレッキングツアーを申し込みました。もちろんふたりだけのプライベートツアーです。支払いは申し込み時に20000チャット、残りは出発当日の朝に支払いました。

実際にトレッキングに参加してみてわかったんですが、私達くらいの年齢層も多くトレッキングツアーに参加していましたが、そのほとんどが同様のプライベートツアー利用でした。

20代くらいの若い子→グループツアー、30~40代以降の中高年層→プライベートツアーというパターンが多い気がしました。

ちなみにグループツアーは「UUNCLE SAM TRAVELS&TOURS」ではひとグループ最大8人までと設定されているので、それほど大人数にはならないようです。

 

実際に歩いてみて体力的にどうだったか

こればっかりは普段どれだけ歩いているかによって違いがあると思うので、薄っすらとした経験談程度に聞いて欲しいんですが・・
結論から言うと、日本で時々山歩きをしていたのが良かったか、正直ほとんど疲れませんでした。
トレッキングコースはなだらかな丘や林や畑を歩く感じで、ハードな登山はありません。普段から山歩きなどをされている人なら、突発的なアクシデントさえ起こらなければ特に問題ないんじゃないかなぁと思います。

逆に普段歩かない人はどこを歩いてもキツイのかなぁ。だって普段、なーーんにも歩いていない人がいきなり暑い中を何㎞もあるくって、やっぱりキツイと思うよ・・。

 

トレッキングツアー持ち物リスト

ツアーを申し込み時に持ち物についての説明を受けます。こちらがその時見せられた持ち物リストです。実際トレッキングに参加してみての雑感とともに記してみました。画像は7番で切れてますが全部で9項目あります。
1・レインウェア(持って行きました)

「雨季に必要」とありますが季節問わず持って行った方がいいと思います。風を防ぐ防寒にもなるしね。

実際に私達は乾季の参加でしたが初日に凄まじい雷雨に見舞われました。

 

2・防寒着&寝袋(持って行きました)

コールドシーズン(乾季)に必要と書かれていますが、私達が参加した時がまさにその時期でした。結論から言うと夜~朝は冷えました。

私達は2人だけの参加だったので部屋に置かれていた布団を全部使ってあたたかく寝ることができ、持参した寝袋を使わずに済みましたが、これがグループ参加だとひとり一組づつしか布団が使えずキツイと思います。

防寒着としては、山用のダウンとソフトシェルを持参しました。昼は長袖のトレッキングウエア、休憩中と夜はソフトシェル、(一番冷える)朝方はダウンを羽織りました。
3・タオル(持って行きました)
4・帽子と日焼け止め(持って行きました)

日中の日差しは結構強く、スタッフの話によると帽子をかぶらず熱中症で具合が悪くなる人がいるらしいです。実際かなり炎天下を歩きました。また、突然のスコール時の雨避けにもなります。トレッキング帽子はローカルマーケットにも売っていました。
5・ヘッドライト(持って行きました)

山やトレッキングでの必須装備。夜にトイレに行くときにも活躍します。

 

6・靴(トレッキングシューズを履いていきました)

これは「履きなれている靴を」と言われました。

 

7・飲料水(持って行きました)

初日の歩き始め→昼食ポイントまでの飲料水を持参すればよいかと。

なぜなら昼食や休憩ポイントでペットボトルの水が売られているんです。

 

ミャンマー名物の「水瓶」も定期的にありますが、利用に際しては自己責任でどうぞ。ガイドさんは当然のように利用してました。

 

8・トイレットペーパー(持って行きました)

インドを数か月旅した後ならコップと水さえあれば必要ないアイテムかもしれませんが。ホームスティ先ではトイレットペーパーは使わず竹や木の棒でお尻の汚れを取り除いていたので、基本的に無いものと思った方がいいです。

 

9・虫除け(持って行きました)

結構虫に刺される体質なんですが、トレッキング中は一か所も刺されませんでした。乾季だったから?

持ち物リストは以上です。結果としてはリストにあった全てを持って行きました。そして虫除け以外の全てを使用しました。当日のスタッフによる持ち物のチェックなどはありませんでした。その辺は自己責任ってことになるんでしよう。

リストの他に、着替えのTシャツ1枚、パンツ2枚、靴下2足、山で使っているファーストエイドキット、デジカメ、ヘッデン用の予備電池、メモ帳を持って行きました。

 

ホームスティ先でのお願い

二泊三日のトレッキングでは滞在先として主にパオ族の農村にホームスティさせていただきました。物資が乏しい場所柄か、上記の通り村の皆さんはトイレットペーパーは使わず木のヘラを使ったり、宿泊部屋が牛舎の上で夜中に水牛のオナラの音で目が覚めたり、食事中もゴキブリが走り回ったりしますが、そういうことを含めての貴重な経験をできるトレッキングツアーだと思います。

 

そこで外部からお邪魔する私達に向けたこういうお願いが掲示されていました。内容は、水を大切に、ゴミを捨てない、夜は静かに、人前でキスをしない、枕の上に座らない、など定番の注意事項です。

 

特に大切なのがコレと思いました。

 

子供にお菓子や、ペン、おもちゃを与えない。
これは世界共通の、おとなが守るべきことと思います。もし寄付をしたいのであれば、ガイドさんを通してが基本ですね。

またツアー会社からは「通過する村では、できれば水などを買ってあげてほしい」とお願いされました。なので、普段よりいっそうジュースや水を多めに飲みました。

 

山岳民族の村を訪ね歩くインレー湖までのトレッキングツアー始点の街「カロー」

カローの街です。少し高い山の上にあり、爽やかな風の吹く「ミャンマーの軽井沢」なんて呼ばれたりもする高原の町です。

 

イギリスの植民地時代には避暑地として利用され今も当時の面影が残り、宿泊したホステルもこんなにオシャレ!

 

ホステル内もはやミャンマー感はなく、上高地かどこかの高原リゾートのようでした。

 

軽井沢チックなのはごく一部で、その大半はやっぱりミャンマーらしい素朴な町でした。

 

やっぱり私はこういう「ふだん着のミャンマー」の方が好きだな~。

 

カローのローカルマーケットも健在。どうやらここまではイギリスの手も及ばなかったみたいです。

 

相変わらず一般観光客が手の出しずらい謎の玄人向け販売物も多いですが、見ているだけでも楽しいですね。

 

このハチミツには惹かれたけれど、これ全部消費するには3年くらいかかりそうだ~っっ。

 

売り子さん達の多くは明るく観光客慣れしている様子。だからといって変にボッたりもしません。

 

とうもろこしは、一本250チャット(約17.5円)。甘くて美味しいトウモロコシでした。海外のトウモロコシって甘くなかったりゴムみたいに硬いのが多い中、この子のトウモロコシは美味しかったな~。二日れんチャンで買っちゃっいました。

 

この地域でメジャーな麺料理「シャンヌードル」という名前らしいです。ミャンマー料理は極端にしょっぱかったり、油ギトギトだったりでローカルで賑わうお店に行っても「なぜこの味が着地点なのか理由を知りたい」だったんですが、まぁ、このシャンヌードルもそのミャンマーの流れをくむ正統派謎味覚でした。微妙にカレー風味がかっているところは良かったです。

カローにはバイタクがありました

余談ですが、カローは山がちな地形なので、ローカルマーケットから山の上にあるホステルに戻るのが地味にキツイんですよね。そんな時大活躍だったのが、ちょい乗りできるバイタクでした。

そう、あのバンコクで大活躍のバイタクが、ここカローにもあったんです。バンコクでは渋滞地獄を避けるため、カローでは急な坂道を上るためと用途は違いますが、カローのバイタクには楽させてもらえました。

ひと乗り1000チャット(約70円)。たぶんこれは外国人価格かな?なぜかって、バイタクおじちゃん達のわかる英語は「ワンサウザーーン!」だけ。でも彼らと絡める楽しさもあります。

次回はトレッキングツアー本編です。

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