チェンマイからパーイへミニバン移動
2019年1月3日
この日はチェンマイを離れ1週間ほど別の町へ向かいます。
目指すその町とは・・・
欧米バックパッカーに大人気のパーイです!
なんでも、以前からのんびりした田舎の雰囲気が注目され、ヒッピーかぶれのバックパッカー欧米人に絶大な人気を誇る町のようで。
この日もパーイへ向かうミニバンは、私達以外全員欧米人でした。ただ年齢層が意外にも若い人から中高年層までバラエティに富んでいます。てっきりヒッピーかぶれした若い子達に人気の町かと思ってましたが。
料金はひとり200B。
チェンマイからパーイまでは、クネクネとした峠道を越えます。事前情報ではかなりの山道で酔いやすいとのことですが、誰ひとりまったく酔うこともなく、
途中、山の中のドライブインでトイレ休憩を挟みつつ、
3時間20分ほどでパーイに到着。パーイは自然に囲まれたとても小さな田舎町のようで、そのごく一部に観光客の集中する飲食店やレンタルバイク屋などが集まっていました。
まさにその集中ポイントど真ん中にミニバンが停車。観光客にとってはこの方が利便性がいいんでしょう。
ちょうど目の前がレンタルバイク屋です。そのままバイクをレンタルし、デカザックを背負ったまま、これからお世話になるお宿へと向かいました。
こちらのレンタルバイクは115ccで1日200バーツ(約700円弱)デポジットはパスポートのみでした。またヘルメットのデポジットも1個につき100B(約350円)、これは返却時に返金されます。
パーイには三つの顔がありました
ひとつが観光客の欲望を満たすバーや飲食店、土産物やゲストハウスが集中する観光拠点の中心地。ミニバンが停車したのもここです。バンコクにおけるカオサンみたいな場所でしょうか。
ただ地元パーイの人に言わせると、この場所はかなり異質のようで、毎晩大きな音楽が鳴り響き、明け方まで若い旅人がダンスに興じ、ゲストハウスには隙間なくベッドがギッシリと並ぶ劣悪環境、騒音も酷く「とてもじゃないけれどあんな所にはいられない」と。そして「こんな風になったのは、ここ10年の事で、以前はあんなんじゃなかった」との事です。
もうひとつはローカルな人々が暮らす下町風情の庶民的な地区。ここには美味しいローカル食堂や市場があり、ごく普通の「ふだん着のパーイ」があります。
そして三つめが今回パーイでの滞在先に選んだ「パーイ温泉地区」。町から続く山道をバイクでどんどん上りきると、小規模のエレファントキャンプが点在しその道中にはまるで日本の田舎のような長閑な田園地帯が広がります。
ここにはなんと温泉も湧き出ていて、いくつかの温泉宿が点在しているのです。今回はそのひとつにお世話になります。
パーイの検問は、あきらかに薬物所持チェックだよね?
さて、バイクをレンタルした私達、先ずはバックパックを置いて身軽になるため宿泊するお宿へと向かうことに。
バイクをグングンと走らせ町を過ぎ、寂しい火葬場を越え、やがて樹木が清々しい長閑な景色に変る頃・・
おや?通行止め?
(・・・・・警察の検問だ)
目の前を走っていた欧米人のバイクが次々と停められているのが見えます。(これはチェンマイでよく行われていた、観光客をターゲットにしたアレだな)
と、三昧を見ると、何やら顔面蒼白。そして、
「やばい・・バイクのレンタル屋にパスポート預けちゃったよ・・」
そうなんです。
タイでは外国人のパスポート携帯義務があるようで、警察官による職務質問の際にパスポートを所持していないと、罰金や身柄を拘束されることもあるんです。
警察「どこから?」
三昧「・・・日本」
その言葉を最後に、どうやら三昧の頭の中は「パスポート不携帯」で真っ白けっけになっちゃったようで。
警察「あっ、日本ね、行ってよし」
頭が真っ白けっけになった三昧はピクリとも動かず。
次々と呼びこまれる欧米人達のバイクのど真ん中に立ち尽くして、もはや現場は三昧を軸にしたメリーゴーラウンド状態。これには警察もかなり迷惑そう。
警察「行って、行って」
三昧「・・・・・。」
警察「あなた英語話しますか?」
三昧「・・・・・。」
警察「どぅ、ゆぅ、すぴぃーーく、いんぐりーーっしゅぅぅっっ?」
この間、他の欧米人達は全員細かく荷物検査をされています。それを見ていた三昧も自らサブバックのチャックを開け警察に差し出します。
警察は(何、この日本人、忙しいのに勘弁してよ~)と言わんばかりの苦笑いを浮かべつつ、チラッとバックの中を覗く「小芝居」をしてくれました。
そして「おっけー、おっけー、(お願いだからもう)行ってね」のオーバーアクション。
この警察の言葉でようやく石化の魔法がとけたようでバイク発進。
三昧「危なかったね」(いやいや全然危なくない)
他の欧米人達は、衣類のポケットやバッグの中の小さい袋という袋を全てチェックされていました。あれは免許不携帯の取り締まりではなく、あきらかに薬物所持のチェックでしょう。タイで何度も警察の検問を見てきましたが、あれほど細かくチェックしているのは初めて見ました。警察も本気なんだと思います。
ちなみにこの場所、定期的に同様の検問が行われていて、後日同じ警察官が検問中だったんですが、私達の顔を見るなりゾンビでも見たかのように(うわっっ、やべーのがまた来た)という表情になったのを見逃しませんでしたよ。
その時は「どこから来た?」などの質問も一切なく、野良犬でも追い払うかのように「あっちに行けーー、こっちに来るなーー」と言わんばかりのオーバーアクション。検問で慌てふためく欧米人を横目に、素通りさせていただきました。
のどかなパーイ温泉に癒されて
さて楽しみにしていたパーイ温泉郷での宿泊先はコチラ!アロマ・パイ!
・・・ん?なぜにゾウ?と思われたかもしれませんが、アロマ・パイの外周がすぐ近所のエレファントキャンプの通り道になっています。
敷地内に温泉を掛け流したプールと露天風呂があり、その他になんとっっ!
各部屋にこんな素敵な露天風呂があるんです!しかも、ほんのり上品なタマゴ臭の香る、やや熱めの温泉が24時間掛け流し!夢のようなお宿です。
しかも、しかも、女将さんは日本に住んでいた経験もあり、日本語も喋れます。実は後日、パーイでちょっとしたトラブルがあり、女将さんに助けていただきました。本当に感謝、感謝です。
アロマ・パイに荷物を置いた後は、近所をぷらりと散策です。
アロマ・パイの近くに点在するエレファントキャンプです。なんと、エレファントキャンプにも温泉を日帰り入浴できるところがあるんですよ。次の次辺りの記事で紹介しますね。
ゾウさんにバナナをあげてみました。
町の喧噪とは無縁の静かなパーイ温泉。周囲には、どこか懐かしい景色が広がります。
昔パーイが気に入り住み着き始めた旅人達は、あの町の喧噪ではなく、きっとこういう長閑なパーイが気に入ったんだと思います。
最初はチャラチャラして浮足だった観光地かと思っていたけれど、場所さえ選べばとてもいいです。
日本人好みの掛け流し温泉にチャポーンと浸かってほっこりしたら、のどかな景色とゾウを見ながらのんびり散歩。
パーイ、いいなぁ・・来てよかった。
明日は周辺の観光地を巡りますよぉ。