こんにちは。アゴダで台湾の宿ばかり探していたら、ついにサイトにまで台湾人と認識されてしまったようで、アゴダを開くと中文表示されるようになってしまいました。
さて居心地よくて7泊(+礁渓温泉1泊)してしまった台北を遂に離れる時が来ました。
最初は都会でゴチャゴチャしていて、空気も悪くて「落ち着かないなー」なんて思っていたのに、実は素朴な面もあって、人々は穏やかで優しいし、食べ物もおいしくて、気が付けばすっかりお気に入りの街になっていました。
宿泊したホテルに近かったローカル夜市に毎日通って食べ歩いたり、何をするでもなくその辺を徘徊したり、楽しかったなぁ台北。
さて重い腰をあげて向かった次なる目的地は台中です。実は台中から飛ぶ第二国目のチケットを手配してました。
そうです、台湾滞在も遂にカウントダウンに入ったのです。
最初は台湾をグルっと全部回ってみよう!なんて思っていたんですが、13日では全然時間が足りませんでした。全部見るって、たぶん一か月居ても無理じゃないかなって思います。
台湾は思いのほか広かった。
すっかりお気に入りとなった台北に未練を残しつつ、向かったのは例によって長距離バスターミナルのある台北駅です。もうかれこれ数回来ているにもかかわらず最後もまた迷いました。「もうここで迷うのこともないのかぁ」と、しみじみ迷います。
そして2度目のバスターミナルのチケット売り場へ。買ったチケットは、またもや発車数分前という。例によってダッシュでトイレに駆け込み、ぎりぎりセーフで乗り込みました。
さようなら台北。
そして・・・
こんにちは台中!!
台中には4泊の滞在でしたが、台北より更にのんびりとした良い町でした。
でも空気がいまいち綺麗じゃなくて午後になるといつも街がかすむんですよね。道端にはビックリするくらいゴミも多いし、バイクは細い路地でもバンバン飛ばして来るし。
それでもなお嫌じゃない不思議な魅力のある街です。
今回宿泊したのは台中駅東口から徒歩5分ほどのホテルです。ここは周辺に食堂やお茶屋さんも多く、最高の立地でした。
まぁ、これはタイミングなんですが、ホテルすぐ近くのお宅でお葬式が行われていたんですが、到着したその日には日本のお通夜(?)のような静かなセレモニーが行われ「ああ、日本と同じだなぁ」なんて思っていたんですが・・・
三日も過ぎると様子は一変。
道路は通行止めになり、何やら巨大な青いテントやら煮炊きするテントが設営され、定期的に大音響で音楽を奏でながらマイクを通してお経の大合唱が始まります。最初あまりに大音響かつリズミカルなんで「葬式でカラオケ!?」と思いましたが。たぶんお経だと思います。そのお経が部屋の中にまで聞こえてくるという。
まぁ、こんなこともあって、台中滞在はより心に残るものとなりました。
それでは私達が実際に歩いた「はしご湯的台中観光スポット」をどうぞ。
・・・と、その前に、台中に到着したらまずこの「生活 台中」という素敵な日本語パンフレットを入手してください。空港・バスターミナル・ホテルのレセプションなど観光客の立ち寄りそうな主なポイントに置いてあります。
歴史建築や台中グルメ情報など、かわいいイラスト付きで紹介されています。イラストで描かれた地図はややわかりずらいですが、だいたいこの辺にあるという目安になると思います。
台中駅西口の旧駅舎と新駅舎
台中の街は只今再開発の真っ最中といった感じで、駅も含めていたるところで大掛かりな工事をしていました。たぶん数年後に再訪したときは、街全体が大きく変わっていそうな予感がします。
その新旧が大きく交差する今の台中を表すシンボリックな存在が、この台中駅西口と思います。
左側には新しい台中駅舎。
リアルな巨大トンボのオブジェが印象的です。
そして右には趣ある旧駅舎。
旧駅舎前の各オブジェは地元台中っ子の待ち合わせ場所になっているようでした。「きょうはTAIWANの前で待ち合わせね」なんて感じでしょーか。西口には綺麗な長距離バスターミナルもあります。
第三市場
台中駅東口から徒歩10分ほどの場所にある、活気あるローカル市場です。
たくさん並ぶ衣類の屋台、
生鮮食品。
野菜や果物のレパートリーは日本とだいたい一緒ですね。飲食店も豊富でした。
市場の中にも神様が。
かわいいキャラクターもいました。画像を撮ろうとしたら、近所のお店の女将さんがわざわざ目の前の荷物やバイクをどかして、撮りやすいようにしてくれました。多謝。
忠孝夜市
上記第三市場のすぐ近くにあるローカル夜市です。ここもとても楽しめました。
お店がいろいろあり過ぎて、どこにしようか本当に迷います。
毎日が縁日状態です。
この夜市、バイクや車の往来が多い道路沿いにあってちょっと怖いんです。歩道もあるんですが屋台や店の設営物で埋め尽くされているので、どうしても車道の端っこを歩く形になります。まったく速度を落とさず走り抜けるバイクの横を、杖をついたお爺さん御婆さん、小さい子供、ベビーカーを押したママさんも普通に通っているので、見ているこっちがハラハラでした。
宮原眼科
観光地として有名な、西口歩いて5分ほどの場所にある「宮原眼科」にも行ってみました。宮原眼科といっても本当の眼科ではなく、昔眼科だった建物をリノベーションし、現在はお洒落なスィーツのお店となって、主に日本人観光客に大人気施設となっていました。
玄関前に描かれた蟻が十匹で「ありがとう」。数えたら本当に十匹いましたよ。
店内はまるで何か映画のセットのようです。店員さんの衣装も凄いし。
売られているのは私達にはとてもとても手の出せない高級お菓子ばかり。あちこちで日本語が飛び交い、高級お菓子がバンバン飛ぶように売れていました。
この宮原眼科はアイスも有名なようですが、「こんなミーハーなところでなんか絶対に買わないぞっっ!」と、思っていたのですが・・・買っちゃいました。ははは~っっ。
ガッチガチに固い我家の財布の紐を開かせるとは、これぞ宮原マジック!?アイスはひと玉90元。「高いなーー」なんて思ったけれど、玉の大きさがが日本の平均値より大きいんですよ。そして美味しい!
ちなみに、ひと玉づつなんてケチな買い方をしているのは私達だけで、他の人はみーーんな3玉当たり前。ひと玉につき一種類のデコレーションをトッピングしてくれるんで、玉が増えれば増えるほど映えるんでしょうね。
さ~、あなたはトッピングは、どれにする?
宮原眼科は日本人観光客のみならず、台中の若い子達のデートスポットにもなっている様子でした。
宮原眼科の前を流れる夕暮れの川沿いでいただきます。この川は流れが妙に早くて、金魚達が必死に泳いでいました。すぐ横のマンホールに「緑川」と書かれていたのは、この川の名前でしょうか。
宝覚寺
台中の街で、日本人なら知って欲しい場所があります。
日本統治時代に建立された宝覚寺です。
台中駅西口の旧駅舎正面あたりから伸びる道路を歩いて2~3分の場所にある「第一廣場」というバス停から、303か304系統バスに乗ります。2018年11月現在、このバスの終点が宝覚寺なので「第一廣場」というバス停さえ見つければ難なく行かれると思います。
303系統、304系統どちらにしても本数が多いのでバスの時間はそれほど気にしなくていいかな。
さて無事に303か304系統バスに乗り込めば、
終点「新民高中」で下車すると、道路を渡ったすぐ目の前に宝覚寺はあります。帰路のバスは、行きで降りたバス停から乗ります。ここが終点なので、バスは折り返してそのまま始発便として発車するのでわかりやすいです。
建物の陰からチラリと何か見えますが・・。
まずは本堂をお参り。この日の気温は30℃。暑さでワンコも寝ています。
そして本堂向かって右に進むと、
どーーん!
大きな金ぴか布袋様。でもこのお寺でのお目当てはこの金ぴか布袋様ではありません。
次に本堂向かって左へ進むと、統治時代の台湾で亡くなった日本人の共同墓地です。こうして現代もなお丁寧に管理してくださる台湾の方々に感謝です。日本人の共同墓地は木陰にもうひとつありました。
霊安故郷慰霊碑です。「ここは何だろう?」と、パンフレットが置かれていたので読んでみると、なんと日本兵として戦地へ行き亡くなった台湾の若者達の慰霊碑でした。パンフレットには「日本国陸海軍人軍属として戦場に散華した三萬三千余柱英霊の鎮魂慰霊碑である」と書かれています。
・・・三万三千!?
そんなに多くの台湾の若者達が日本の為に戦死していたなんて・・・
まったく知りませんでした。
今や台湾は日本人の間で一二を競う人気の旅行先で、毎日たくさんの日本人観光客が訪れています。けれど日本の為に3万3千人もの台湾の若者が亡くなっていたことを、私達を含めいったいどれだけの人が知っているんだろう?と思いました。
「みんな、お母さんのもとに帰りたかっただろうな・・」
パンフレットは、
「願わくは今後共台日両国の絆を尚一層固く結び益益交流を深めることが諸英霊に報い致すことと固く信ずるものであります。」
と〆られていました。
民間レベルでは、他にこれほど相思相愛もないんじゃないかと思えるほど友好関係を築いている日本と台湾。こういう史実を知るのも日本人としての責務なんじゃないかな・・と思いました。
この宝覚寺が台湾旅を締めくくる訪問地となりました。この宝覚寺に最後に来られてよかったと思います。
では、きょうはこのへんで。
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おまけ
台中駅東口から西口へは、わざわざ階段を上って駅の上(改札前)を通らなくても行き来できます。東口から西口へ行く場合。駅向かって左側の道を矢印方向へ。少しばかり右へ折れ駅をくぐる形でここを左へ。
行き止まりまで進んで右折。すると左側に西口広場が出現。
※台中駅は現在大掛かりな工事をしているので、この通路もやがてなくなるかもしれません。