西山温泉 旅館中の湯 本館内湯 2012年2月
ほぼ10年振りになる「旅館中の湯」。今回は本館建物内にある内風呂を立ち寄り利用しました。女将さんに受付していただき浴室へ向かいます。当日は広めの男湯を貸切でいいよ、と言っていただきお言葉に甘えさせてもらうことに。
3-4人サイズの御影石造り浴槽が一つあるシンプルな浴室です。源泉投入は二箇所あり、片方は壁から突き出た塩ビ管から、もう片方は同じく塩ビ管から緑色ビニールホースを通じて浴槽への二通りあります。それぞれの湯温と投入量は44.9℃(約3L/min)と55.4℃(約3-4L/min)と異なるので二つの源泉が利用されているようです。浴槽端には切り込みがありそこからのオーバーフローがあります。
浴槽湯は無色透明、とろみ感があり肌にまとわりつくような滑らかな浴感があります。白黒の細かな湯華がたくさん湯中を漂ってもいます。また、浴室空間中に漂うタマゴ臭が満足感をアップさせてくれます。塩ビ湯口の湯は弱塩味、タマゴ臭、タマゴエグ味の知覚。緑色ホースの湯は塩味も弱く旨味も少ないです。浸かった浴感が良いのでだらだらと浸かっていると、浴後は疲労感に襲われてしまいました。
(三昧・2012年2月)
静かな山間の温泉地、西山温泉にあるお宿です。独特のオーラを放つ鄙び宿が点在する中で、こちらのお宿は比較的一般向けな印象で、内湯のある本館の他に、敷地内には内湯+露天風呂を貸切利用できる別棟も造られています。前回訪問時は本館と別棟の両方を利用させていただきましたが、今回の再訪では本館の内湯のみを利用させていただきました。
本館の内湯は男女別ですが、訪問時は男性側を貸切利用してよいとの事。窓の外から雪に反射した白い外光が照らす浴室は、造りは以前と同じですが、石板を張替え綺麗になっていました。
3~4人サイズの湾曲した浴槽に適温と激熱の二つの源泉が投入され、静かに掛け流し。浴槽内で熱め、ごくごくわずかな白濁りを帯びた湯は、細かなカス状白湯花が沢山舞い、黒い溶きタマゴ状湯花もごく少量見られます。また、他所ではあまり目にする事のない、極細の糸のような湯花もチラホラ。湯面からは柔らかなタマゴ臭が香り、とても優しいなめらかな浴感があります。二つの源泉の味もみてみましたが、適温の方はタマゴ塩味+少しばかりのエグミがあり、熱い方は適温源泉と比べタマゴ塩味が弱いものでした。窓の外を降る雪を眺めながらの静かな湯浴みは、なんとも心に染み入るものでした。
(まぐぞー・2012年2月)
▼男性浴室
▼浴槽
▼湯口
▼溢れ出し
▼浸かった様子
本館&別棟湯小屋 2002年11月(画像のみ)
▼本館外観
▼本館浴室
▼別棟湯小屋
▼内湯
▼露天風呂
西山温泉 旅館中の湯 データ
福島県河沼郡柳津町大字砂子原字長窪884
0241-43-2424
10時~20時→10時~15時※要事前予約
本館400円→500円
別館800円→1000円
訪問:2002年11月・2012年2月
西山温泉 旅館中の湯 温泉分析
(本館)杉の湯 ナトリウム-塩化物泉 75.0℃ pH=6.6 23.4L/min(自然湧出) 溶存物質計=4330mg Na=1367mg(91.03mv%) K=109.8 Mg=3.0 Ca=47.9 Mn=0.7 Li=2.3 NH4=0.6 F=0.8 Cl=1836(79.29) Br=3.8 I=0.2 HS=0.3 S2O3=1.1 SO4=227.2 HCO3=527.1 H2PO4=0.1 H2SiO3=154.4 HBO2=48.5 CO2=186.7 H2S=0.6 (H5.11.4)
(別館内湯)中の湯 ナトリウム-塩化物泉 67.2℃ pH=6.8 5.3L/min(自然湧出) 溶存物質計=6375mg Na=2042mg(91.96mv%) K=179.3 Mg=3.4 Ca=45.6 Al=0.6 Mn=0.6 Li=3.2 NH4=0.8 Sr=1.2 Ba=0.1 F=1.0 Cl=2790(80.92) Br=5.0 I=0.4 S2O3=2.9 SO4=350.4 HCO3=678.5 H2SiO3=194.2 HBO2=76.7 CO2=181.9 H2S=0.2 (H5.11.4)
(別館露天風呂)荒湯源泉 塩化物泉 54℃(使用42℃) pH=6.7 溶存物質計=2287mg Na=660.2mg K=126.9 Mg=2.7 Ca=22.6 Fe2=0.1 Cl=914.5 SO4=158.2 HCO3=264.0 Br=1.7 I=0.2