今回の宿泊は5-6年振り、変わらずに自炊棟「竜川荘」が現役営業しているのが嬉しい。独特の古めかしい建物は昔ながらの良い雰囲気を出しています。今回は連泊してみました。初日は自炊棟も盛況で賑わっていましたが、翌日は我が家以外に一組のみで静かな「竜川荘」となりました。
宿泊部屋は二階・6畳和室にお世話になりました。部屋の窓からは秋田駒ケ岳の登山者用駐車場を眼下に望む。連日猛暑続きの関東ですが、ここ国見温泉は朝晩はキッチリと気温が下がり快適。但し夜間に部屋の窓を開けていると、明かりを求めてこれでもかと言わんばかりの大量のガ(蛾)君が裸電球目指して押し寄せて来るので苦手な方は要注意(朝には再び山に帰って行く)。
到着後に一息ついて小浴槽へ。何も変わっていない浴室、床のウロコ状析出物は更に進化したような・・・。いまさらお湯がどうこうと言うのも何なんですが、期待通りの蛍光黄緑色が出迎えてくれました。久し振りだったので幾度と無く浸かったり出たりの湯浴み、当然のように男女別の薬師湯や、石塚旅館の名物的な混浴露天風呂にも浸かり、滞在中はこれでもかと湯道楽を堪能しました。
露天湯口下には前回宿泊時には無かった新たな球状の析出物が形成されつつあります。このまま成長すると噴泉塔のようになるのでは?と楽しみです。
湯に浸かりすぎてヘビーな疲労が襲い、部屋で横になろうかと旅館部館内を歩いている途中、夕食準備完了の館内アナウンスが流れる。我が家も国見温泉に来る途中で仕入れた食材で静かに夕食を頂きました。雫石産のトウモロコシも購入したのでボイルし賞味、これがサクサクした食感の上、甘味も強くてとても美味しい。その後は部屋にて食休み、寝転んでいるといつのまにか寝てしまい気付くと深夜でした。
翌日はお宿から歩いて行ける秋田駒ケ岳登山。下山中に激しい雨に降られつつも何とか無事に下山し、すぐに大浴場「薬師湯」にて汗流しです。疲れつつも温度測定してみると湯口48.7℃、浴槽にて43.2℃。湯上り後は部屋にてカレーの昼食。あとは翌朝のチェックアウトまで何度と無く浴室に通ったり、館内をウロついてみたり、部屋でゴロゴロしたりして国見温泉でのひと時を過ごさせて頂きました。また再訪します。
(三昧・2012年8月自炊棟宿泊)
約6年ぶりに再訪した国見温泉石塚旅館です。前回と同じ自炊棟「竜川荘」を予約、今回はゆっくり過ごそうと連泊にしました。
案内された部屋は2階。相変わらずの古びた昔ながらの和室で、窓の外には秋田駒ケ岳登山用の駐車場と周囲の山々が見渡せ、近くを流れる川音が響いてきます。夜は橙色の裸電球の灯りだけが頼りで、山の湯治宿風情満点。ただし網戸がないので、季節柄、暑くて窓を開けると大量の羽虫や蛾が入って来て大変です。今回は持参した蚊取り線香が大活躍でした。
部屋にはコンセントがなく、勿論テレビなどはありません。携帯の電波状況も悪いので、逆に「山の暮らし」にどっぷり浸かるにいい感じと思います。別料金で布団や浴衣を借りる事もできます。布団は新しいものではありませんが、清潔に保たれストレスなく利用できました。トイレは男女共用の水洗和式&簡易洋式が1階にのみあります。
炊事場は1階と2階の両方にあり不自由しません。ただし共用の冷蔵庫とゴミ箱は1階にのみ置かれています。炊事場は昔ながらの雰囲気で、電力事情もありレンジがありませんが、ガスは無料で使用できるし、食器や鍋などは揃っているし、なにより館内の蛇口をひねれば駒ケ岳の美味しい水が汲み放題で、これはとても嬉しかった。調味料は先客さんの置いていったものもありましたが、持参された方が無難。ちなみに近隣には店が一軒もないので、我家は田沢湖駅近くのスーパーで買出しをしました。
肝心の温泉は、美しい緑色の澄んだ湯が、以前と変らずに溢れています。特に朝日に照らされる鮮やかな湯色は息を呑む美しさです。そんな美し過ぎる湯色に反して、口に含むと強烈な苦いエグミがあり、浴後は体にベタベタ感が残る強烈湯です。この湯に浸かりたく、遠路遥々何度も宿泊利用してしまいます。
この石塚旅館は日本でも指折りの名湯、そして今となっては貴重な自炊のできる数少ないお宿と思います。次はいつ来られるかな?
※その後、自炊棟はなくなりました。
(まぐぞー・2012年8月自炊棟宿泊)
▼周囲を山に囲まれた国見温泉石塚旅館
▼自炊棟「竜川荘」外観
▼入り口はこちら
▼竜川荘 2階廊下
▼宿泊した部屋
▼部屋からの眺め
▼共有の炊事場
▼お願い
▼冷蔵庫
▼宿泊客が置いていった調味料など自由に使えます
▼お昼ご飯
▼夕食
▼夜になると蛾くん達が来ます(朝には帰る)
薬師湯(大浴室)
▼薬師湯 男性浴室
▼薬師湯 女性浴室
▼別の角度から
▼湯口
▼浴槽から
小浴室
▼男性浴室
▼別の角度から
▼浴槽
▼経年で肝心の商品名が消えてしまいました
▼以前はこう
▼女性浴室
▼湯口
▼女性側には露天風呂があります
▼掲示
混浴露天風呂
▼混浴露天風呂
▼脱衣スペース
▼混浴露天風呂も鮮やかな湯色です
▼浴槽アップで
▼湯口
▼球体がどんどん成長している気が・・・
国見温泉 石塚旅館 データ
岩手県岩手郡雫石町橋場字竜川山1-5
090-3362-9139(現地)
019-692-3355(転送)
090-3362-9139(衛星)
宿泊しました:一泊素泊まり2000円+布団代600円利用
冬期休業(5月中旬~11月初旬頃営業)
入浴のみ10時~16時(受付15時)
400円→700円
訪問:2012年8月(泊)
国見温泉 石塚旅館 温泉分析
平成16年11月10日
薬師の湯 含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩泉(硫化水素型) 49.8℃ pH=6.8 溶存物質計=4175mg Na=870.0mg(79.10mv%) K=34.2 Mg=77.9 Ca=51.9 Al=0.4 F=2.7 Cl=215.5 HS=11.8 SO4=227.3 HCO3=2565(78.74) CO3=1.2 H2SiO3=83.7 HBO2=37.8 CO2=410.7 H2S=20.9 (H16.11.10) ※温泉利用状況=該当なし
※2006年訪問時に温泉分析書が更新されていましたが、前回のH16分析データと比較すると、温泉の重要な溶存物質の一つである硫黄成分の減少が目に付く。HS(硫化水素イオン)54.9→11.8に激減。H2S(硫化水素ガス)49.4→20.9の半分以下に減少。泉質も硫黄泉から硫化水素泉に変化していました。
平成3年7月31日
薬師の湯 含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩泉 54.5℃ pH=7.1 溶存物質計=4616mg Na=970.0mg K=35.0 Mg=89.2 Ca=145.5 Mn=0.3 Al=0.6 F=0.1 Cl=180.8 HS=54.9 SO4=266.8 HCO3=2736 CO3=2.6 H2SiO3=91.2 HBO2=43.2 CO2=175.8 H2S=49.4 (H3.7.31)