JR土合駅近くにある宿泊施設「土合山の家」です。場所柄、利用客は登山とウインタースポーツのお客さんが多いようです。2021年に温泉を導入したようで気にはなっていたところです。立ち寄り温泉も限られた時間ですか受付していただけます。実は何度か立ち寄りを試みてはいましたが、時間外や休館日などでタイミングが合わず未湯のままでした。館内の案内によると基本的には日帰り利用は15-19時、「土合山の家」宿泊の方は21時まで浴室利用ができるようです。登山時の前泊後泊なら構いませんが単に温泉目的で宿泊するなら21時終了は物足らない時間設定かも。
土合山の家の従来の建物から浴室がある温泉棟への移動は雨雪風の天候にも大丈夫そうな渡り通路を進んでいきます。温泉棟は昭和感溢れるお宿建物とは異なり真新しくてキレイな施設です。脱衣所壁に分析書と利用状況の掲示がありました。また無料利用できる鍵タイプのミニロッカーも多数あるので安心です。
内湯浴室内は少しムシッとした環境で今回訪れた夏場だと若干不快な空間です。浴槽の背後に大きなガラス窓があり開放したいとこですが浴槽湯温の低下防止のため窓開け禁止のステッカーが貼られていました。浴室には使い勝手の良い洗い場がありシャンプーとコンディショナー、ボディーソープは当然に備えがあります。
内湯浴室には横長の浴槽がありました。6-7人サイズの石風呂で雰囲気良く、岩湯口横には石に彫られた白毛門のレリーフが飾られていました。その湯口からは34.0℃の源泉を44.4℃に加温調整した湯が約15L/min弱ほど浴槽投入されていました。湯口にて石膏臭あり。浴槽湯は41.2℃、無色透明、弱いスベとキシが混在する浴感があります。投入される全量が湯舟脇の排湯口へ流れ込んでの掛け流しです。ですがこの溢れ出し湯は後述する露天風呂へ全て流れ込んでいると思われますがどうかな。当日は少し早めの14時オープンでその直後の訪問だったということもあり内湯の鮮度は上々のコンディションでした。
次は露天風呂です。周囲は目隠し塀で囲われているお決まりの造りです。しかし自然に恵まれた環境なので目隠し塀を超える部分は山々の緑を眺めることができます。露天浴槽は5-6人サイズの屋根無しの岩風呂です。湯口は岩の隙間から突き出た木樋で、そこを通じて内湯同様に加温後源泉=44.1℃を約8L/minほど浴槽投入しています。しかし浴槽サイズからしてこの投入量は物足らないと思ってしまいます。
浴槽周りをよくよく見てみると湯面スレスレ部分の内側部分にパイプがあり、そこから湯口より温いお湯が注入されていました。先に述べましたがこれは内湯からの流れ込みではないのかと推測します。鮮度的にも露天では内湯では見られた元気が感じられませんでした。溢れ出しは湯舟端に排湯口が設けてありそこへ流れ込んでいました。厳冬期の営業も考慮しての事でしょうがいっそのこと冬場は露天中止にしてはどうかな。その代わりと言っては何ですが夏場は源泉を非加熱利用で流しっぱなしというのも良いかと思います。ただこの湯使いは温泉マニアだけは注目しそうですがね。また、時期を見て再訪したいと思います。
(三昧・2022年6月)
上越線「土合駅」の線路を挟んだすぐ隣、以前から谷川岳を登る登山客の宿として親しまれてきた「土合山の家」が2021年秋に念願の温泉を開湯、宿泊棟の横に真新しい浴舎を完成させ日帰り入浴も始まりました。本当ならもっと早く温泉に浸かってみたかったのですが、訪問する日に限って温泉がお休みだったりオープン時間のタイミングが合わなかったりで、開湯から半年経ってようやく入浴の機会に恵まれました。
お目当ての浴舎は宿泊棟館内の廊下をどんどん進んだ一番奥に位置していました。以前からの素朴な館内の先に突如真新しい浴舎が登場して、昭和から一気に令和にワープした感じです。浴舎には二つの浴室があり、訪問時は向かって左側が女性浴室でした。この二つの浴室は内湯の素材が違うのですが男女入れ替え制かは不明です。
脱衣所を抜けると内湯です。使い勝手のいいシャワーが並びボディソープ・シャンプー・コンディショナーが置かれていました。新しさもあってかとても清潔感のある浴室です。ガラス窓になにやら禁止事項が貼られていたのでパッと見るとスマホマークに見えて「撮影禁止かな?」と思いましたが、近づいてみると「湯温低下防止のための窓開け禁止」でした。
浴室には10人サイズの長方形浴槽がひとつあり、縁には谷川岳が描かれた石板が飾られています(男性側は白毛門だったらしい)。浴槽には適温に加温された石膏臭香る無色透明湯が静かに掛け流されていました。スベスベと引っ掛かり感の混在する湯は「もしかして入れ替えたばかりかな?」と思える鮮度感があり、なんとも心地よい湯浴みを楽しむことができました。
続く露天風呂は7~8人サイズの石風呂でこちらも加温掛け流しのようですが浴槽サイズにして源泉投入量が少なめで、もしかして内湯からの溢れ出しも投入しているのかな?という湯使いで訪問時は鮮度的にも圧倒的に内湯が上でした。ただぬるめの湯温が爽やかな山の空気に触れながらノンビリ浸かるには丁度いい感じでした。豪雪地帯の環境で冬場は露天風呂はどうするか気になる所です。
(まぐぞー・2022年6月)
▼線路を挟んで土合駅です
▼土合山の家 外観
▼玄関前にメダカがいました
▼宿泊棟から通路を通り浴舎へ
▼浴室入口
▼男性浴室 脱衣所
▼無料の鍵付き小物入れもあり
▼男性内湯(窓の掲示は窓開け禁止)
▼内湯湯口と白毛門のレリーフ
▼内湯溢れ出し
▼使い勝手のいいシャワーもあります
▼露天風呂
▼露天風呂湯口
▼女性脱衣所
▼女性内湯
▼こちらは谷川岳でした
▼女性露天風呂
▼日帰りでも利用できる休憩室
▼谷川岳の冷たい天然水
▼ランチとディナーの案内
谷川岳温泉 湯吹の湯 (土合山の家) データ
群馬県利根郡水上町湯檜曽土合220
0278-72-5522
15時~19時(変動あり)
何度か前を通った際に14時・15時・16時とオープン時間に変動がありました。訪問前に問い合わせされた方が無難だと思います。
800円
→[楽天トラベル]土合山の家
訪問:2022年6月
谷川岳温泉 湯吹の湯 (土合山の家) 温泉分析
湯吹の湯(源泉・テスト管より採水)アルカリ性単純温泉 34.0℃ 104L/mn(動力楊湯) pH=9.2 溶存物質計=0.39g Na=30.8mg(24.42mv%) K=0.5 Ca=82.7(75.15) Fe2=0.3 F=0.8 Cl=30.5 OH=0.3 SO4=207.4(77.90) HCO3=6.1 CO3=6.0 BO2=0.3 H2SiO3=27.8 (R2.4.2) ※温泉利用状況=加温あり