北軽・応桑温泉 かくれの湯

北軽井沢にあるキャンプ場「かくれの郷」に併設の温泉施設です。公式サイトによるとキャンプ場利用者はチェックインからチェックアウトまで温泉入り放題とのことです。周囲はほとんど何も無いような場所で、本当にこの先に温泉があるのか心配になりましたが、近くまで来ると「かくれの湯・300M」と案内があって細い道を進んでいくとありました。

駐車場から受付棟へ向かいます。玄関前にはここぞとばかりに手湯があって、竹筒からチョロチョロと温かいお湯が出ていました。お湯が流れ出る周りは鉄分系が影響してか黄土色への変色がありました。受付は入浴券を券売機で購入するシステムです。

浴室は右側に内湯浴槽が左側に洗い場、正面方向には露天風呂へ通じるガラス窓があります。シャワーと浴槽の位置が近いためシャワー利用時のお湯が浴槽へ混入することもあるので利用時には気を使います。

内湯浴槽は5-6人サイズの石造り、当日は湯面に柚子が約30個ほど浮かぶ柚子湯でした。お湯は薄黄土色に濁りを帯びたもので、湯面からでも鉄サビ臭がします。更には浴室空間に漂っている柚子の柑橘臭も合わさって複雑な感じです。木材板を張り合わせて囲ったような湯口、その中に塩ビ管がありそこからお湯がバシャバシャと浴槽へと落とし込まれています。浴槽湯温は体感で42℃後半で丁度いい湯加減でした。味見すると甘味に微塩味、口に含んだ時に清涼な炭酸を感じます。新鮮金気の生ぐさ臭もありました。浴感はスベスベとしたもので重曹と炭酸成分に由来するものでしょう。浴槽湯は湯舟縁からのオーバーフローではなく、浴槽内に湯舟底へと打ち込まれた湯面スレスレ部分に排湯管があり、そこへお湯が流れこんで排湯される仕組みです。

露天風呂へ移動します。屋根が無い野天風呂といった感じです。一部の方向からの周囲目隠し塀があるのが残念ですが、裏山を眺めながらの湯浴みができます。岩風呂露天でゆったりと10数人は一度に浸かることができます。湯口は竹筒で浴槽の三か所に点在しそれぞれからお湯が落とし込まれています。そうすることによって浴槽湯温が平均になるようにしているのかも知れません。薄黄土色濁り、鉄さび臭がするお湯です。湯温は適温の約42℃ほどで健康にも良さそうな湯加減です。オーバーフロー湯は内湯同様に浴槽底部に打ち込まれた湯面スレスレ部分の排湯管へと流れ込んでいました。

露天エリアにはシャワースペースのようにも見えるヘッドスパと名乗るコーナーもありました。シャワーに源泉100%を利用していて要はそれを頭から浴びるらしいのですがどういう意図でこれをするのかはよくわかりません。今回はオフシーズンでしたが夏休みなどの繁忙期などは賑わうことでしょう。
(三昧・2021年11月)


以前からお湯の良さで定評のあった「かくれの湯」にようやく立ち寄ってみました。「かくれの湯」の名前の通り、町から離れた雑木の川沿いの道を、どんどんどんどん進んだ先にある温泉施設です。突如ガラーンと広く整地された場所に出ると、そこが「かくれの湯」でした。今回は昼間に訪問したのですが、これが暗くなってからだと「本当にこの先に温泉施設があるのかなぁ?」と不安に感じたかもしれません。

「かくれの湯」はオープン当初は立ち寄り温泉のみの営業だった気がしますが、今ではキャンプ場も併設しているようです。これほどの林の中ですが駐車場には首都圏の車も数台停まりキャンパーらしき人の姿も見えたので、だいぶ認知はされているようです。

温泉は木造の山小屋のような建物にありました。中へ入ると銭湯のような木札式の下駄箱があり、人の姿はなく券売機が置かれていました。訪問時の価格はひとり税込み900円で群馬県にしてはちょっとお高め設定ですが、軽井沢に近かったり首都圏中心の客層を考えると妥当な料金設定かな。

浴室は男女別に内湯と露天風呂がありました。ややこぢんまりとした脱衣所を抜けると先ずは内湯です。手前に使い勝手のいいシャワー(シャンプー・ボディソープ設置)があり、その奥に内湯浴槽がありました。浴室はこぢんまりしてますが、窓が大きめにとられているので明るい印象です。

内湯浴槽は石板造りの長方形5人サイズ。湯口よりゴボッ・・ゴボボッと熱め源泉が勢いよく投入され、ひとめ見て「あぁこれは良さそうな湯だ」と思える黄土系濁りを帯びた湯が掛け流されていました。浴槽湯はやや熱め設定で、湯口の近くに浸かるとまったりとした重曹臭と鉄臭、湯口から一口含むと明瞭な塩気と重曹の甘味と鉄味、そして源泉が浴槽に投入される際にブワッと発せられる炭酸の発泡アワアワが体中にまとわりつきます。本来ならギチギチ感のありそうな湯ですが、この発泡アワアワ効果で滑らかな肌触りが心地よいです。

内湯から裸移動できる露天風呂は、ほぼ正方形に見える木造の10人弱サイズで、浴槽サイズが大きいことと外気にさらされている影響か湯温は適温で、そのぶん内湯より長く浸かっていられました。目の前にはカモシカでも下りて来そうな広葉樹の斜面が広がり紅葉や新緑の季節は眺めがよさそうです。はじめて訪問した「かくれの湯」は内湯・露天風呂共に浴槽サイズにしてじゅうぶんな投入量があり鮮度良好、お湯の良さで評判になったのも頷ける温泉施設でした。(これであともう少し料金安いと嬉しいなぁー)
(まぐぞー・2021年11月)

▼かくれの湯 看板

▼かくれの湯 外観

▼玄関前に手湯がありました

▼玄関

▼受付まわり

▼農産物の販売もありました

▼男性内湯

▼男性内湯 湯口

▼ゆず湯でした

▼女性内湯

▼内湯浴槽

▼内湯 湯口

▼女性側もゆず湯でした

▼女性露天風呂

▼女性露天風呂 湯口

▼浴槽から

北軽・応桑温泉 かくれの湯 データ

群馬県吾妻郡長野原町応桑1985-172
0279-82-1526
11時~22時(受付21時30分)
900円→1000円
訪問:2021年11月

北軽・応桑温泉 かくれの湯 温泉分析

かくれの湯 ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉 48.6℃ 160L/min(動力) pH=6.5 溶存物質計=3.22g Na=628mg(66.30mv%) K=80.0 Mg=95.9 Ca=74.6 Fe2=5.8 Mn=0.4 Sr=0.4 F=0.2 Cl=435(30.23) SO4=332 HCO3=1305(52.70) CO3=0.1 Br=1.2 H2SiO3=216 HBO2=43.5 CO2=503 As=0.4 (H21.4.3) ※温泉利用状況=確認できず

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