タイのパーイで犬に傷を舐められ狂犬病ワクチン

このページでは、実際に私達がタイで接種した狂犬病ワクチンについて記しています

  • タイのパーイで暴露後(咬まれた後の)狂犬病ワクチンのスケジュール開始
  • その接種したワクチンが古いという理由でチェンマイでイチから接種し直し
  • 2019年時点でのタイで受ける暴露前(咬まれる前)接種のスケジュールは全2回だった
  • その後トルコで猫に咬まれた際タイで接種した狂犬病ワクチンがほぼ無視された

という内容になっています。

ちなみに「咬まれた」と表現してますが、実際には傷口をなめられただけです。そうです。狂犬病リスク国では傷口をなめられただけでも狂犬病ワクチンの接種対象となるんです。

 

2019年1月8日

夜明け前の3時頃、突如の激しい雷雨で目が覚めてしまった。

「スコールかな?たぶんすぐ止むはず。」と思っていたけれど、朝になっても雨は降り続き。朝食を食べる頃には、雷はおさまったものの雨は相変わらず。こんな雨降りだからか、宿泊している「アロマ・パイ」の前を毎朝通るゾウの散歩も今日は無し。

女将さんによると南部を通過した台風1号の影響で大気が不安定になり雨が降っているらしいとのこと。「でもここは雨だけだから大丈夫」ってことです。雨が降っているからか、ちょっと肌寒いなぁ。

居心地よく5泊お世話になった「アロマ・パイ」が今日からしばらく満館になるため泣く泣く宿替えです。といっても500mくらいしか離れていない、例によって温泉付きの宿への移動ですが。

 

バイクにバックパックを積んで、次の宿泊地「プリプタリゾート」へ。ゆったりとした敷地に温泉露天風呂付コテージが並び、部屋も高級感ある造りです。

・・・というか、バックパッカーにはちょっと場違いな場所に来ちゃったかな。

まだチェックインには早かったので、荷物だけ預かってもらい、雨のパーイ観光へ。

 

でもこの頃には既にパーイの観光地として知られている場所には行きつくしちゃったし、仕方なく意味もなくバイクでウロウロ。

 

温泉施設の源泉池を眺めたり(料金が高いんで入域はせず)、

 

食堂で時間を潰してみたり、

ここで、おじさんに「バイクのオイルが漏れてるよ」と教えてもらう。

「あれれ?ホントだ、バイク交換してもらわなきゃ」

ということで、町のレンタルバイク屋さんまで行くことに。

 

途中でのどかな景色を眺めるため停車していたら、近所で飼われていた人懐っこいワンコが三昧の足元にしっぽフリフリで近寄ってきた。

そして手をナメナメ、足をナメナメ。念入りにナメナメ。「お~、よしよし、かわいいなぁー」つい先日サイガーム温泉の上り坂でコケた傷もナメナメ。

 

・・・・ん?傷もナメナメ?

 

ここであることに気が付いた。そういえば、狂犬病って咬みつかれただけじゃなく、傷口をナメられてもダメなんじゃなかったっけ?

 

犬に傷口舐められても狂犬病ワクチン?

とりあえず本日宿泊するプリプタリゾートに行き、ワンコにナメられた傷口を洗い、インターネットで狂犬病について調べてみようとしたものの、Wi-Fiがまったく使い物にならない!各部屋にルーターがあったものの作動せず。おそらく大元で電源が切られていたものと思われます。フロントも無人で、この時はまだSIMも持っていなかったので完全にネットが使えず。

うーーん困った。

「とりあえず病院へ行って、狂犬病の暴露後接種が必要か聞いてみようよ。」

と三昧に言うと、なんと

「この程度の傷で行きたくない」と言い出す始末。

「でも傷口をナメられても狂犬病の可能性があるって見たことあるよ?」と説得すると、

 

「大好きな犬にナメられて死んだら、それはそれで本望だーーーっ!」

 

と絶叫したところで、気分が落ち着いたようで「じゃあ病院へ行く・・」となりました。

 

まずは病院へ行くのに絶対に必要になりそうなアレを取り返さなきゃなりません。そう、レンタルバイク屋にデポジットとして預けたパスポートです。

 

バイクがオイル漏れしてたんで、チェンジしてもらいつつ「病院行くからパスポート返してくれ」と。

最初は「うーん・・」なんて考えていたけれど、状況が状況なだけに現金のデポジットとチェンジしてもらいました。

 

ローカル度100%のパーイホスピタルへ

実はここに来る前に「アロマ・パイ」に立ち寄って、女将さんに「バイクで転んだ傷口を犬にナメられました」とタイ語で紙に書いてもらいました。案の定、受付は片言英語で、こちら側も「咬まれたんじやなく、なめられた」をうまく伝えられるか不安だったんで、このメモは本当に助かりました。ありがとう、女将さん!

受付の係の人に案内され診察室(前の廊下)へ。ここで再び看護師さんにメモを見せます。念のためガブっ咬まれる仕草ををして「これは違う」と言い、次にぺろぺろと舐める仕草をしてみました。「オーケー、オーケー」と言うことで、まずは診察前の血圧チェックなど。

そしてしばらく待つと、タイ人の女医さん登場。オープンでプライバーシー一切無しの開放的な診察室で診察開始。この先生は英語OKでした!

これまでのいきさつを伝え、狂犬病の暴露後接種が必要かを尋ねると、傷口をしげしげと眺めたあと看護師さんになにやら指示を出しています。

そして看護師さん、注射器を取り出し、肩にプシュッと一本。

 

はい~~っっ、

これで全5回の狂犬病暴露後接種が決定しました!

 

三昧は「あんなにかわいい犬にナメられただけで、こんなこと(狂犬病ワクチン)しなきゃならないなんて、この国の犬がかわいそうだ」としきりに言ってましたが。

三昧は狂犬病の予防接種(暴露前接種)をしていなかったので、暴露後接種のスケジュールはこんな具合になりました。

  • 1回目・2019年1月8日(済)
  • 2回目・2019年1月11日
  • 3回目・2019年1月15日
  • 4回目・2019年1月22日
  • 5回目・2019年2月7日

ちなみに三昧と入れ替わるようにしてアジア系の男性(中国人かな?)が犬に咬まれたと、パーイホスピタルに飛び込んできてました。どちら様もご用心。

パーイは海外旅行保険の提携病院がないため、全て自力の自腹です。ただし後で請求すれば今回かかった医療費はおりると言ってました。

やれやれ、これで一安心

・・・ではなかったんですね。

 

パーイで打った狂犬病ワクチンの続きがチェンマイで打てない!

 

2019年1月9日

この日は居心地の良かったパーイからチェンマイへ戻る日です。

最後はなんだかバタバタしてしまったけれど、のんびりとした空気と優しい温泉、パーイはとってもいい場所でした。

 

ミニバンに乗り込み・・

そして再びあのクネクネカーブの峠を越えます。

 

途中の休憩所。

 

停まっていた同じ会社のミニバン、このずり落ちかかった荷物の運命やいかに!?

 

約一週間ぶりにチェンマイに戻ってきました。

まずはすっかり定宿となったホテルへチェックイン。

 

2019年1月10日

この日は狂犬病ワクチン接種のスケジュール確認も含め、海外旅行保険会社が提携している「バンコク病院」へ行ってみることにしました。チェンマイにあるのに「バンコク病院」って、なんだかややこしいですね。

 

その「バンコク病院」へ行ってビックリ。あのパーイのローカル診療所とはうってかわって、豪華絢爛な大型総合病院でした。しかも院内に勤務する事務員さんや看護師さんはスラッとした美人揃い。顔で選んでるんじゃないの?と思うほどの美女がワイをしながら笑顔で接してくれます。

そしてアユタヤに続いてここでも流暢に日本語を話すスタッフが登場。顔が日本人風(スラッとした美人!)で、あまりにも自然に話すもんだから、てっきり日本人かと思ってしまいましたが、「違うんですよー、でもタイ人でもないんですよ」とのこと。

三昧は次のスケジュール確認も含め、先ずは診察を受けることに。そして私も今回の件で狂犬病予防接種の必要性を感じ、バンコク病院で一回目をお願いすることにしました。

まずは三昧の診察から。ここで新たな問題発生!

パーイホスピタルで接種されたワクチンの種類を見て「あー・・古いのしかなかったんだね」と先生。

そして

「このパーイで打ったワクチン、古くてもうここじゃ続きを接種できないから、新しいワクチンで打ち直しね!今日が一回目だからね!」

ひぇーーーっっ、じゃあパーイであんなに苦労して打った狂犬病ワクチンは無駄打ちだったんですか!?

というわけで、再び腕にプシュッ!と一本。

そして新しいスケジュールはこのようになりました。

  • 1回目2019年1月10日(済)
  • 2回目2019年1月13日
  • 3回目2019年1月17日
  • 4回目2019年1月24日
  • 5回目2019年2月7日

そして、狂犬病暴露後ワクチンとセットで打たれる「ヒト抗狂犬病免疫グロブリン」をパーイで接種していないと告げると、頭部に近い部分を深く咬まれた時は必要だけど、今回は足なので必要ないとのことでした。ちなみにこのヒト抗狂犬病免疫グロブリン、超絶高価なうえに世界的にみても品薄という状況にあるようです。

 

2019年1月時点での暴露前(咬まれる前)狂犬病予防接種はたった2回!一週間で終了でした!

今回の件で暴露前(咬まれる前)予防接種の必要性を感じ、急遽私も接種することにしました。

ちなみにバンコク病院でのワクチン接種はお値段高め、そしてあくまでも予防接種なので海外旅行保険の対象外です。今回はパーイでの古いワクチンの件もあったので、念のためバンコク病院でお願いしましたが、今思えばあの黄熱病の予防接種の際に、スネークファームで一緒に接種しちゃえばよかったかな。

というのも、バンコクのスネークファームで予防接種をした2018年12月、その当時ネットで流れていた「タイでの狂犬病暴露前(咬まれる前)のワクチンは全部で3回接種、全て終わるのに約1ヵ月ほどかかる」という古い情報しか持ってなかったんですね。(これは最新情報をちゃんと調べなかった自分に責任があります)

ところが今回バンコク病院でドクターが

「今の狂犬病ワクチンは2回接種、1週間で終わるのよ」

と言うじゃないですか。

「えっ・・3回接種じゃないんですか?」と聞き直すと、大きく頷いて「2回よ」と。

これを知った時はかなり衝撃的でした。1週間で終わるんだったらスネークファームで狂犬病予防接種を打ってましたとも!

ちなみにこの情報も時が経てば古いものとなりますので、私達のような事にならないよう、予防接種に関してはインターネットの情報ではなく、接種する医療機関に直接確認してくださいね!

 

予防接種に関しての最新情報は、接種する医療機関に必ず直接確認しよう!

 

さて、そんなわけで私の狂犬病予防接種(暴露前)スケジュールは次のようになりました。

  • 1回目2019年1月10日(済)
  • 2回目2019年1月17日

2019年11月19日追記

その後トルコで猫に噛まれて暴露後狂犬病ワクチンを接種することになりました。タイで暴露前予防接種を受けているので2回で済むと思っていたのですが、タイの接種カードを見たドクターの判断は、全部で4回接種でした。タイの暴露前予防接種はほぼ無視される形となりました。国によって狂犬病ワクチンへの判断が異なるのかもしれません。

 

タイ滞在1ヵ月延長決定

今回のパーイの古いワクチンの件もあったし、三昧の暴露後狂犬病ワクチン接種を確実に済ませるためにも、「全てのワクチン接種が済むまでタイを離れるのはやめよう」と決断しました。

実はこの時点で次の国へ飛ぶLCCを予約していたんですが、それはもう捨てざるをえません。

もちろん国をまたいでの接種も同じワクチンさえあれば大丈夫なはずですが、今回の件で「こういう事もある」と思い知った私達に国を移って続きを接種という選択はもうありませんでした。

そこで問題になってくるのが、アレなんですね。

私達は12月15日にビザなし入国(29泊30日まで可)しています。・・・ということは、

出国の期限が迫ってますよーー!

 

さて、どうなる!?

 

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