よくスリランカは親日だと聞きますが、実際に訪問してみて、いろいろな場面でそれをしみじみ実感しました。
それは他所の国で時々感じるアニメや新幹線などの日本文化や技術に対する興味ではなく、もっと深い精神的な親しみの情というものです。世界の国を幾つか旅して、この感覚を感じたのがトルコとスリランカです。
これは大の親日家だったジュニウス・リチャード・ジャヤワルダナ第2代大統領の存在が大きく影響しているのかなぁと思いました。
第二次世界大戦で敗戦国となった日本に対し、旧ソが提示した分割統治案から救ってくれたのがスリランカでした。実は今こうして日本という国が存在できているのはスリランカのおかげでもあるんです。
ジュニウス・リチャード・ジャヤワルダナ第2代大統領は亡くなった後も親日で、ご自身の角膜をひとつはスリランカ人に、そしてもうひとつを日本人に提供されました。
以前「世界ふしぎ発見」でこのジュニウス・リチャード・ジャヤワルダナ第2代大統領を特集した際、黒柳徹子さんが「こういうことを教科書に載せなきゃ!」と強く仰ってました。今はどうかな?スリランカと日本の関係はしっかりと教科書に載っているといいな。
ジュニウス・リチャード・ジャヤワルダナ第2代大統領が、お釈迦様の言葉を引用したサンフランシスコ講和会議でのスピーチは多くの人の心を動かし、日本に対する賠償請求権放棄と共に戦勝国による分割統治から救いました。
その時スピーチされた、あまりにも有名な一節を、スリランカ旅のしめくくりにしたいと思います。
Hatred ceases not by hatred but by love
憎しみによって憎しみは止むことはない。愛によって憎しみは止む。
(ジュニウス・リチャード・ジャヤワルダナ第2代大統領)