ラダック北の果て・ヌブラ渓谷2【ディスキットからトゥルトゥクまで屋根上乗車】

2019年7月、インドの秘境と称されるラダック最北のヌブラ渓谷へレーから一週間の小旅行に出かけて来ました。

この記事ではヌブラ渓谷の中心地ディスキットから、パキスタンとの国境に近い集落トゥルトゥクまでの移動の様子を紹介しています。

 

トゥルトゥク行きのバスが満席で座れない!

バススタンドにいた運転手さんっぽい男性に「トゥルトゥク行きはどれ?」と聞くとすぐ教えてくれました。

バスの中に入ると誰もいません。「やったー一番乗り」と喜んでいたらレーから一緒のバスに乗って来た台湾人のヒエさんが「この席全部予約で埋まってるみたい」と言うじゃないですか。

 

「ん?どういうこと?」と聞くと、どうやらバススタンドの前にある商店で座席予約を販売してて、私達のバスが到着する前にもう全部売り切れちゃったらしいです。

「そんなぁー・・」もしかしたらまだ座席が残ってるかもしれないと淡い期待を持って商店に行ってみると、お客さんが座席指定を巡ってキィキィキャアキャア騒いでました。(だみだこりゃ)

トゥルトゥクまでのシェアタクシーは未確認です。最新状況を現地で確認ください。シェアタクシー乗り場はディスキットバススタンドから1.1kmほど離れた場所(Googleマップで見る)にあります。(移転していなければ)

 

バスの屋根の上に乗車

座って行くのは諦めて、まだ出発まで時間があるというのでバスの中に荷物だけ置かせてもらって、その辺をぷらぷら散歩。

ここがヌブラ渓谷の中心地かぁ・・・。アジアの田舎にありがちな、ちょっと侘しさ漂う埃っぽいところだなぁ。

 

出発時間が近づいて来たのでバスに戻ると車掌さんが「車内で立って行くかバスの上だね」と言います。車内は既に満員御礼。仕方なく屋根の上に乗ることにしました。

インドで何度か見かけた屋根上乗車。見かけるたびに「大変だなぁー」と思っていたら、まさか自分がこうなるとは。運賃はひとり120ルピー。(なんだぁ屋根の上だから少しまけてくれたらいいのに)

 

車内は既にギュウギュウの「おしくらまんじゅう」状態なのに赤ちゃんを抱いたママさんも乗り込みます。大丈夫かなぁ?

後日行ったパナミック方面は同時に3便出発したりして混雑とは無縁の快適さでした。パナミック方面とトゥルトゥク方面の交通格差が大きい。

パキスタンに近いトゥルトゥク方面が軍事的要因で意図的に冷遇されてるんじゃないかと勘繰ってしまう。憲法370条廃止の後はこのバスすら廃止されるんじゃないの?

 

14時53分ディスキット出発。屋根の上は開放的過ぎるオープンカーみたいなもんで、風に吹かれて結構爽快です。

 

途中、荒野の中の「ポツンとガソリンスタンド」で車掌さんがガソリン買って来た。

 

屋根上も満員御礼。バスはガレた荒野の中を走ります。ときどき大規模な軍事施設が出現、その合間にポツンポツンと小さな集落が点在。

 

集落に到着する度に人が乗り込んできます。車内は見えないけれど相当な混雑と想像。

 

小さな集落を抜けると荒涼とした原野、そして軍事施設、再び広大な原野・・・この繰り返し。

 

たまたま通りがかったイスラエル人旅行者の兄ちゃんが私達の乗ったバスの写真を撮ってました。→後で 写真もらいました。

 

この様子を見て兄ちゃんは「あのバスに乗らなくてよかった・・・」と心底思ったに違いない。

 

それにしても、こんな僻地なのに道路だけはしっかりと舗装されています。もしかすると軍事施設が多いからかなぁ?途中一個所だけ長距離に渡って撮影禁止エリアがありました。轟音が聞こえて来て何かとても大切な施設があるに違いない。その轟音でどんなエリアなのかだいたい想像が付いたけれど書かない。

 

危険な岩の出っ張り。屋根の先頭に座っている車掌さんの「危ない、頭下げて!」の合図でみんな一斉に体を低くしました。

 

なーーんにも無いように見える原野で屋根に同席していた兄ちゃん二人が降りてった。川の方をよーーく目を凝らしてみると何やら監視所みたいな小屋がある。あそこに行くのかなぁ?

 

屋根上乗車・樹木の黒い油にご用心

ちょっと大きめな集落に着きました。樹木が多くて荒野のオアシスみたいで癒されます。ところがこの樹木が曲者だったんですね。

おそらくここを通過するタンクローリーが原因だと思うんですが、樹木の葉っぱに重油のような黒くネバついた油がビッチリで、屋根に乗っていた人の服や頭にべたべた付きまくり、気づいた時には私の背中にもドロドロが広範囲に付いていて、後で洗剤で洗っても全然落ちなくて旅に持ってきた唯一の雨具モンベルのゴアテックスがダメになってしまって悲しい。

 

この村ではバスの停留所が商店になっていて、出口付近や屋根に乗っていた人は自分で買い物していたけど、混雑で車外に出られない人のぶんは車掌さんが代理買い物してました。

 

トゥルトゥク到着

18時30分どうやらトゥルトゥクに着いたようです。何もないような樹木の道端に降ろされましたが少し先へ歩くと川にぶつかり、その川沿いの道を奥へ進むと集落があるらしいです。台湾のヒエさんが車掌さんに明後日の朝の便の座席キープをお願いしてくれました。

トゥルトゥクで降りた人はなんと20人以上(こんなに大勢よくあんな小さいバスに乗れたなぁ)。地元の人はほんの2~3人でほとんどが観光客でした。アジア系は私達とヒエさんとインド人のサンディブさん(ご主人)・アリャさん(奥様)ご夫婦の計5人。その他全員イスラエル人!インド北の果て旅行ブームがイスラエルで来てるのかな?

下車した人たちは自然とアジアとイスラエルに分かれて旅の予定を教え合ったり、地図を一緒に眺めたりしているんですが・・なぜかイスラエルの女の子がひとりアジアチームに混ざってます。ふとイスラエルチームを見ると女の子をジーーッと鋭い目つきで凝視するアニキがひとり。(うーーん、どうやらこの二人は一緒に来てて喧嘩しちゃったのかなぁ)

さてバスの屋根の上の荷物を降ろしますか、ということになって代表で三昧が皆の荷物を取りに行くとイスラエルの女の子が「私のバックパックも降ろして」と言います。すると先ほどのアニキが凄い勢いで飛び出して来て「降ろすな!」と怒鳴ります。「降ろして!」「降ろすな!」「降ろして!!」「降ろすな!!」の言い合いで、その度に三昧オジサンがそれぞれの顔を「ん?ん?」と見返してコントのような状況でしたよ。

 

無事に荷物を降ろした後は5人+1人で集落に向かいます。

 

道路から川沿いを進むとご立派な吊り橋登場。さきほどのイスラエルの女の子は「橋の向こうのゲストハウスを予約してるから」ということでここでお別れ。お友達と仲直りしてね。

 

その後私達は「人数が多い方が宿の値切り交渉がしやすい」ということで、5人で橋とは反対側の右手にある集落に向かって行きました。ヒエさんは「台湾人と日本人ってバレるとボラれるからマレーシア人ってことにしておこう」と言います。なんでマレーシア??するとほどなくして「泊っている所を探しているのかい?」のお声が。

ここから宿交渉が始まったんですが、ヒエさんとアリャさん(どちらも女性)の値切り交渉が凄まじかった。客引きの男性を挟んで両側からまくしたてるような口撃でどんどん値を下げていきます。(ヤバイ連中に声を掛けちゃったな)と思ったか男性は焦り顔。

さすがにそれ以上下げたら酷じゃないか?と思ったところでヒエさんが「じゃあそれで」と交渉成立。ところがアリャさんの方は納得いかない様子で小声で「私は納得してないわ、まだ下げられる」と耳打ちして来ます。旅人が値段交渉する様子を初めて見ましたが、なかなか酷い・・いや凄い。私には真似できない。

 

・・・ということでお二方の値引き交渉に乗っかり今宵の宿も無事見つかってホッと一安心。いやー、レーから長かった。とにかく疲れました。ファミリー経営のホステルで朝夕二食付き一泊500ルピーでした。

 

夜ご飯はお世話になったホステルご主人のご兄弟のお宅(こちらもホステル経営)で一緒に美味しいカレーをいただきました。穏やかで素敵なご家族です。

 

食事中にそれぞれの国の主食の話になって「日本も台湾もよく魚を食べる」と言ったら、ホステルのご家族は魚を食べる習慣がないようで目を丸くして驚いてました。「日本も台湾も海に囲まれた島国なんだよ」と言っても「海に囲まれてる??」とピンとこないようでした。

 

かわいい猫ちゃんが入って来ました。ビリーという名前らしいです。インドの街中ではワンコはうじゃうじゃいるのに猫はほとんど見かけないんですよ。ところがこのトゥルトゥクでは逆にワンコは一匹も見かけず猫ちやんをチラホラ見かけます。ムスリムの人は犬より猫派なのかな?
 
明日はトゥルトゥクの集落を散策してみます。

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