この記事では、タイ各地で実際にバイクレンタルをした経験の中から、そのレンタル方法、必要な国際免許のスタンプ欄、料金、ガソリンスタンドでの給油、警察による検問などについて記しています。
私達は、チェンマイ、チェンライ、パーイ、ランタ、トラン、ムック島でレンタルバイクを利用しました。特にチェンマイでは1ヵ月近くレンタルバイクのお世話になりました。
もちろんレンタカーもありますが、バイクと比べ高額なんですよね。一度どうしてもバイクじゃ無理な温泉行くとき一日だけ借りましたが、レンタカーは本当に移動が楽でした。もし金銭的に余力があればレンタカーも候補にどうぞ。
タイでレンタルバイクを借りる
観光客の集まる町にはたいていレンタルバイク屋さんがあるので、散歩がてら探すもよし、その辺をぷらぷらしているタイ人に聞くもよし、ホステルに聞くなりすれば容易に見つけることができると思います。ちょっと手数料が乗りますが、フロントで頼んでホステルまで届けてもらうこともできます。
タイのレンタルバイクは115ccあたりから並んでいます。日本でいう「原付」は見かけたことがありません。
- 単純に平地の町乗り用→115cc
- 郊外のちょっとした峠を越える温泉巡り用→125cc(なるべく新しいバイク)
こんな感じで選んでました。ちなみにレンタル代を浮かすため、一台借りての二人乗りです。
タイのレンタルバイク料金
当然ながらバイクの程度と排気量が上がるほど料金も上がります。タイのレンタルバイクを利用した2019年1月~4月での料金は、バイクの程度にもよりますが115ccで一日約150B、125ccなら200~250Bくらいでした。
店舗によっては125ccで99Bなんてのもあって、料金に釣られて実際に借りたこともありますが、バイクは年季入りまくりで走行中に異音はするし、タイヤはツルツル、安いバイクは見るからに程度がアレだったりするので、その辺はよーーく見極めてください。
ちなみにヘルメットに清潔感を求めてはいけません。こんな感じのものにちょいちょい出くわします。
タイでバイクを借りるにはパスポートか現金のデポジットが必要
レンタル時の流れとしては、店頭に並ぶバイクの中から好きなものをチョイス。そして何日レンタルするか?などの簡単な手続きを行います。
この時にデポジットとしてパスポートか現金(概ね3000B)を預けます。この時預けたパスポートもしくは現金はバイク返却後に控えと交換でちゃんと返されます。なのでデポジット時に渡される控えを無くさないようにしてください。
2019年1月~4月時点でのデポジットは、チェンマイ、チェンライ、パーイ、ランタ、トランの全てで判を押したように3000Bでした。何か協定でもあるのかな?ちなみにムック島ではなぜか取られませんでした。
デポジットは現金で
できるかぎりデポジットは現金の方がよいと思います。というのも、ホテルのチェックインや、海外旅行保険で病院にかかる時など、あらゆる場面でパスポートの原本が必要になるからです。
実体験としては、先にバイク屋にデポジットとしてパスポートを預けた後に、ホステルでは手持ちのパスポートコピー(顔写真の部分)でチェックインをしようとしたところ、「スタンプ欄のチェックをするため原本が必要」と言われたことがありました。
また、パスポート預けのバイクレンタル中、緊急で病院へ行かなくてはならなくなり、その時は理由を告げ「今回は特別よ」と、パスポートを現金にチェンジしてもらったこともあります。
そもそもタイには外国人のパスポート所持義務というものがあるようで、実際在タイ日本大使館のサイトにもこのようにあります。
ところが中には上記のようにパスポートのみしか受けつけてもらえないレンタルバイク屋さんも実際にありました。その時は現金でのデポジットにしてもらえるよう交渉するか、他のレンタル屋さんをあたるかになると思います。
タイでレンタルバイクを運転するには国際免許の二輪欄にハンコが必要
ここまで見て、アノことにお気づきの方もいらっしゃると思います。・・そう、
「あれぇ?免許の確認はしないのぉ?」
そうなんです。タイでバイクを借りるとき、一度も免許の確認をされたことがありません。
「じゃあ無免でオッケー?」
・・なんてことはありませんのでくれぐれもご用心!
じゃあ一般旅行者として何が必要かと言えば・・二輪欄にハンコのある国際免許証です。
画像は自前の国際免許証です。右のハンコ欄で一番上にスタンプが押されていれば有効です。この欄は日本の普通自動二輪免許を所有していると押されます。
小型自動二輪限定の扱いがどうなるのかは不明なので、運転免許センターなどに確認されてください。
日本の普通免許のオマケでついて来る原付免許ではレンタルバイク屋に並ぶ115ccも運転できません。レンタルバイク屋はお金さえ払ってくれれば、あとは検問で捕まろうが事故ろうが知ったこっちゃないんでホイホイ貸してくれます。まずは日本で自動二輪免許を取得しよう!
バイク返却
日本で何かをレンタルする時、小さなダメージでも厳しくチェックされるイメージがありますが、タイではこの辺はとてもいい加減です。もともとバイク自体が傷だらけということもありますが。実際「大きなダメージ以外は気にしなくていいよ」と言われたこともあります。
ただ、中には厳しいレンタル屋さんや、あらぬ難癖をつけてくる業者もいるかもしれないので、念のためレンタル開始時にバイクの全方向から画像撮影しても損はないと思います。実際、私達も撮影だけはやってます。ちなみに過去一度も返却時のトラブルはありません。
そして返却時のガソリンですが、概ね「借りた時と同じくらい入れて返す」というのがお決まりのルールになっています。タイではレンタル開始時は少ししかガソリンが入っていない事が多いです。
さぁ、バイク借りたぞ!これからどこ行こうか?お寺巡りに行こうか、ローカル食堂へカオマンガイ食べに行こうか、ちょっと遠いあの温泉行こうか。
いやいや、ちょっと待ってちょーだい!
まず最初にガソリンスタンドへ行きましょう!
なぜなら、たいてのバイクは、ガソリンがちょっとしか入ってないから。
タイでのセルフガソリン給油方法
ガソリンの主な種類
【91】レギュラー
【95】ハイオク
バイクは概ね91でOKだと思います。一度だけ納車ホヤホヤの超新品バイクオーナーから「95入れてくれ」という欲張りな要望がありましたが。他にもいろいろ種類がありますが、ややこしくなるので「91」という数字だけ覚えておけばOKだと思います。またレンタル屋さんによってはバイクの給油口にわかりやすく「91」と記されていることもありました。もし「95」と記されていたら、諦めて95を入れてあげましょう。
タイでも日本と同様にセルフスタンドを見かけます。全てが同じ仕様かはわかりませんが、たいてい赤丸のような有人の小部屋がスタンドのどこかしらにあります。
ここで「給油番号(上の画像なら右上の1という数字)」「91(ガソリンの種類)」「入れたい金額」を告げ、料金を支払います。たいてい簡単な英単語は通じるし、もし不安なら紙に数字をメモって見せればOK。
後は日本のセルフスタンドと同じように給油するだけ。例えば50Bなら50Bぶん給油したところで自動ストップします。もしわからないことがあれば、その辺にいるタイ人に教えてもらってください。みんな親切に教えてくれますよ。
もちろんスタッフが入れてくれる日本でいうフルサービスのガソリンスタンドもあります。
これはちょっと田舎の集落によくあるコイン式無人スタンド。遠出した時に何度もお世話になりました。でもたまに使用中止の時もある・・。
これはガラスボトル給油タイプ。昔懐かしいガラス飲料ボトルに入ったガソリンを購入して給油します。
タイではよくパンクする
これはタイヤの問題ではなく(←そういう時もありますが)、タイの道にいろんなものが落ちているのが原因だと思います。需要があるのか街には修理屋さんが点在していて、比較的朝早くから店を開いていることが多いのも助かります。逆に修理屋さんもなにもない峠道でパンクでもしたらと思うと、ちょっと怖いよぉ。
修理屋さんは手際よくチャッチャとパンクを直してくれます。チェンマイでは2回パンクを経験し、それぞれ別の修理屋さんにお世話になりましたが、チューブの交換で所要時間10分ほど。料金はいずれも150Bでした。無くてはならない頼もしい存在です。
チェンマイでパンク時にお世話になった二軒のマップです
タイ警察による検問
タイでは警察による検問がちょいちょい行われます。その時と場所により検問テーマが違うようで、
例えばミャンマー国境に比較的近い場所で出くわしたこの検問は、主に大きな荷物のチェックでした。こういう場合はバイクだと「行ってよし」と、スルーOKだったりします。欧米人観光客が集中するパーイでは、明らかに薬物対象だろと思えるとても細かな荷物検査が行われていました。ただこれは品行方正な観光客には関係なし。日本人だとわかると一切の調べもなく「行ってよし」となりました。
要注意はチェンマイのお堀周辺などで行われる一般観光客をターゲットとした、コレですよ、コレ!
無免許運転(あとノーヘルもかな?)の検問です!2019年1月に来た時は、主に欧米人がターゲットになりアジア系の私達は一切チェックされず「行ってよし」だったんですが・・
4月には様子が一変。あきらかにアジア系(というか中国人かな)がターゲットに加わり、一日に3度検問されたこともありました。1月には一度も止められなかったのに、4月には全検問で停められるという、このわかりやすい変化はなんだかな~。
検問時のお約束の質問は「どこから来たの?」「日本」とこたえると、「あー行っていいよ」となる場合もありますが、たいてい次の質問「インターナショナルライセンス持ってる?」に進みます。
これですよ、これ。
ここで登場するのが上記で触れた二輪欄にスタンプの押された国際運転免許証です。もう一度載せますがコレ(自前)です。右側の一番上にハンコがあればOK。日本の普通免許のオマケでついて来る原付免許はタイでは一切役に立ちません。
警察も真っ先にこのスタンプ欄をチェックします。
「ホステルに置いてきちゃったよ」とゴネる欧米人には「わかってるけど今見せてくれなきゃねぇ」と。
4月のチェンマイでは、もう何度も検問で停められましたが、ヘルメット着用+国際運転免許証所持で一度も反則金は取られたことありません。
最後に・・コレが一番重要!
タイは世界ランクの交通死亡率ワースト上位を常にキープする不名誉な面もあります。特にソンクラーンと年末年始の飲酒運転による事故はあまりに酷く「こんな時期に運転なんて考えられない」と、地元民からも眉をひそめ言われたほどです。海外旅行保険などでしっかりと自衛をかため、ここは日本ではないという事を常に頭の片隅に置き、どちらさまも安全運転でお願いします。あなたの帰りを心配しながら待っている人がいることを忘れないでね。