2019年2月20日
おはようございます。今日はバスでバガンからインレー湖へ移動する日です。
バガン発インレー湖行きのバスは朝出発の昼便と、夜出発の夜行便があり、前回のヤンゴン→バガンは夜行便を利用したんですが、座席タイプだからか、まぁ~とにかく疲れちゃってダメよ。一応眠ったものの安眠にはほど遠く、到着後は泥沼にはまったようにどっぷりと疲れ切っておりました。
よく旅行記で見る「夜便は一泊ぶん旅費が浮くからラッキー」を鵜呑みにしたら痛い目にあいまっせ。
ってなワケで今回は手堅く昼便を利用してみました。
旅行者には一番人気・・なのかもしれない「JJ EXPRESSバス」でバガンからインレー湖へ移動
バスチケットは2日前にホテルのレセプションで予約をしてもらいました。JJ EXPRESSという旅行者に大人気のバス会社を使用しましたが、予約は自社サイトからでもホテルを通してでも何故か一緒の値段だったのでホテルでお願いしました。ホテルを通して予約をすると予約表のようなものを印刷して渡してくれたのは、ほんのり安心感。バス代はひとり15US$也。(約1623円)
そして出発当日朝7時30分、チェックアウトを済ませホテルの中庭にあるベンチでボーっと座っている目の前では、今朝チェックインしたばかりの欧米老夫婦がEバイクを借り「わーっ、きゃぁ」と楽しそうに乗る練習をしたり、その様子を画像に撮ったり。うん、微笑ましい。
そうこうしているうちに、バス会社のピックアップバスが到着。ホテルスタッフがご丁寧に私達の薄汚いバックパックを運んでくれました。
ピックアップバスに乗ってバス会社の営業所に到着。この営業所でチェックインを済ませ、それぞれの行先に分かれバスに乗り込みます。
これが私達の乗るインレー湖行きバスです。予約時に「とにかくいいVIPバスにしてくれ」ってお願いしたのでVIPバスにはなっていると思うんですが・・・これまで移動で利用したバスと比べると・・・あれぇ?ずいぶん年季が入ってるぞぉ。
外観だけ見ると綺麗なんですが中は鄙び系でしたよ。
けれど実際乗ってみるとまぁまぁ乗り心地はよかったです。一緒に乗り込んだ車掌さん(男性)は、物腰穏やかな感じのいいスタッフさんで、終始私達の面倒を見てくれました。こういうスタッフの良さもJJ EXPRESSの人気の理由なのかなぁと思いました。
8:24バスは予定時間の少し前、乗客が全員揃ったところで出発。乗客は思ったほど多くなく、バスは三分の一ほどの埋まり具合でしょうか。お客さんは私達以外は全員欧米人でした。出発後は席がたっぷり空いてるんで、それぞれバラバラと席移動開始。ひとりで二席使わせてもらって足も伸ばせて楽々です。
備品は毛布一枚、そして水とランチボックスのようなものが配られました。ランチボックスの中身はパンとクッキーです。このパンとクッキーがなかなかの美味しさでした。というのもミャンマーのパン類は妙な香りがついていることが多く、日本人的に当たりはずれの振れ幅が大きい。このパンとクッキーは日本人好みしそうなホッとする味でした。
バガンを出発後しばらくは遺跡巡りの途中でも見かけたような広い原野を走ります。原野に見えるだけで、畑があったり野焼きをされていたりと、人の手かが入っているようです。
広々としたドライブインに到着しました。ここで30分休憩です。広い食堂がありその裏手にはトイレがあります。トイレは洋式でトイレットペーパーもしっかり設置されています。手洗い場の水の出も良く液体石けん、手拭きペーパーまで設置されていました。前回のヤンゴン→バガン間のドライブインもそうでしたが、観光客が頻繁に行き来する観光ゴールデンルートは全体的にかなり綺麗に整備・管理されています。
ドライブインの敷地内には露店もたくさん。ウズラの卵を売る子供達もいます。
私達のバスの乗客は財布の紐がかたくて誰も買わなかったんですが、後から来た中国の団体さんがひとつ味見をした途端「好吃ーっっっ(おいしい)!」とテンションが急上昇し、それを合図に続々と手を伸ばしていました。
中国の人はよくわからないものを曖昧には買わないけれど、美味しいかったり本当に価値がありそうだと知るとバンバン買ってくれますね。大勢の中国人に囲まれてウズラの卵を売っていた子供はビックリしてましたが、ちょっとしたボーナスタイムだったんじゃないかな。
ちなみに私達はよくわからないモノを興味本位で曖昧に購入・・・。日本でいうリポとかオロとかのドリンク剤みたいな感じでした。
その後もバスは町を過ぎ、
そして原野(に見えるだけ?)を走り続けます。
道はバガンを出てから、ずっとガタガタしています。一応舗装はされているようですが、劣化で穴も多いようで、ちょっとしたダートを走っているようなガタガタがずーっと続いています。
途中で越えた峠道。乾季だからか車窓の眺め全てが乾いて見えます。
12:50ローカル色の強いこぢんまりとしたドライブインで2回目の休憩です。ここはトイレ休憩のみのようで10分間でした。食堂の中を突っ切った奥にトイレがあり、なぜかミャンマー人用と外国人用に分かれています。外国人用はさきほどのドライブインより鄙びた洋式で紙の設置はありませんでした。ミャンマー人用トイレがどんなか気になるとこ。
相変わらず乾いた原野のような道を進みます。
峠道の途中にあったこの集落は石灰かなにかで生業をたてているんでしょうか。
その白い土ぼこりで全ての家が真っ白になっていました。
素朴でささやかな家々から、子供達が顔を出し通り過ぎるバスを眺めています。
砂埃にまみれながら道を造っています。
ミャンマーでは多くの女性も重労働をしています。
この後、本格的な山道へ突入。クネクネとバスは上ってゆきます。
グングン上り詰めると、突如高原リゾート地を思わせる町が現れました。
14:45高原の街、カロー到着。高度計を見ると1200m。いかにも山の素朴な町といった雰囲気で、立派なパゴダも見えます。ここで4名のお客さんが下車しました。観光客が自転車に乗って散策する姿も見え、なにげに人気のある町みたいです。
後で知ったんですが、このカローという町はここ数年人気がうなぎ上りの大人気アクティビティ「山岳民族を訪ねるトレッキングツアー」のスタート地点だったんですね。ここを起点に一泊もしくは二泊の日程でインレー湖まで下るのが定番コースのようです。
実は私達も後日トレッキングツアーの事を知って急遽参加しましたが、先にインレー湖に行ってしまったため入域料を2回も支払うことになりました。詳しくはその記事で書きますが、もしトレッキングを予定しているならインレー湖まで行かず、先にカローで下車した方が金銭的にも時間的にも断然効率的だと思います。
そして九十九折の山道を下りきり、いよいよインレーの街に入ろうとする時、バガンの時と同じ入域料の徴収がありました。
5日間有効、15000チャット(約1050円)でした。
16:30バガンから約7時間後にインレーの目抜き通りにあるJJ EXPRESS営業所に到着。
よほどの遠方に宿泊予約していなければ、たいていの宿は徒歩でいけるし、ボート乗り場にも近いというありがたい場所で降ろしてくれました。
到着するやいなや次々と「ボートに乗らないか?」のお誘いがありますが、ミャンマーの良いところは複数の客引きが欲望のままにハゲタカ状態でワァワァと群がるのではなく、ひとりづつ順番に紳士的に声かけしてくることですね。まぁ、だからといってボートには乗りませんよ。
えっ!?インレー湖に来てボートに乗らないって何!?
と思われる方もおられるかとは思いますが、私達にはインレー湖でボートに乗るよりもっと重要な任務があるのだよ。
上の画像、旅慣れたお洒落さんからはダサダサと評判らしいゾウさんパンツを履いていることは気にしないでね。これ、色落ちする以外は長距離移動時の楽々パンツとしてはとてもいいんです。三昧のパンツがこの後に同宿したイギリスレディと完全お揃いだったんで、「きゃっ♪おソロね、これ軽くて安くていいわよねぇ、きゃあきゃあ、うふふっ」と、オッサン&レディとで謎の女子トークが繰り広げられとりました。
こちらがインレー湖の宿泊でお世話になったホテルです。バスの到着地点から徒歩10分もかからず到着です。
このホテル、スタッフはとてもフレンドリーで、自転車(古いけど)も無料で借りることができ、かなり気に入りました。
なにより部屋の窓からの眺めがとても良いんです。
朝や夕方の異国情緒たるや。
夜には山の斜面にメラメラと燃える・・・
炎!?
山火事だよぉぉーーっっ!
と屋上レストランに駆け込んだら、「あはは、野焼きだよ」だそうです。は~っっ。驚いた。
この盛大な野焼きは、昨日はこっちの山、きょうはあっちの山と、毎晩見ることができました。
昔にタイムスリップしたかのようなインレーの町
インレーの町はこれまでのヤンゴンやバガンとはあきらかに様子が違いました。
観光地としてはかなり以前から開発はされていると思うんですが、町が圧倒的に田舎で、人々の暮らしぶりがもう何十年も昔にタイムスリップしたかのようなんです。
乾いた土埃の舞う街は、それはまるでセピア色の古い映画の中に入り込んでしまったかのようで、現実味のない不思議な異世界でした。うまく文章では表現できないので、ぜひ一度インレーに行ってその空間に入ってみてください。
マーケットです。
湖が近いからか、謎の魚類の干物が目立ちました。
これは腸詰系でしょうか。
画像ではわからないんですが、マーケットはハエが多く全体にスエたような悪臭も漂い、なぜか売り子さんにはあまり活気が無く素人が手を出しにくい雰囲気があります。ただバガンの露天商のようにあまりボってきません。
町にはインレー湖に流れ込むのか水路も多いんですが、そのどれもがあまり水質状態がよろしくないんです。中にはドブ川クラスのものもあって、そのお世辞にも綺麗とは言い難い水で人々が洗濯をしていました。その洗濯の様子を画像に収めようとした瞬間あることに気が付いて、慌てて撮るのを止めました。
洗濯をするすぐ横で若いお嬢さんが人目を気にしながら体を洗っていたんです。
それを見てインレーのインフラがまだまだ不十分だということを思い知りました。若い娘さんが汚れた川で人目を気にしつつ体を洗わなくてもいい日が、一日も早く訪れるといいなぁ、と思いました。
こちらは滞在中ほぼ毎日通った焼き物屋台。気のいいお兄ちゃんと、その仲間たちがいつも笑顔で迎えてくれます。ここのタレがおいしくて、オクラの焼き物を毎晩10本単位で買ってました。三昧が近づくとオクラを掲げて迎えてくれ、観光客だからとボったりしないうえに、おまけもつけてくれましたよ。私達は勝手に「オクラ兄さん」と呼んでました。
その屋台でお客さんにおねだりするワンコ。
どこかノンビリとした田舎っぽさが何気に気に入り、合計で8泊滞在したインレーの街です。
さぁー、次回はミャンマーに来た最大の目的、あの任務を遂行しますよ。あの任務・・もう言わなくてもおわかりですね。