記念すべき初インド最初の街は、バンコクからの飛行機が一番安かったという理由だけでやって来たチェンナイです。「着いた後のことはインドで決めよう」というノープラン。
チェンナイではこれから旅するインドに慣れるために、ゲストハウスの近所をぶらぶらして過ごしました。早いハナシが本番前の「慣らし」ってやつです。そして穏やかなチェンナイの街は、今思えばその「慣らし」にもってこいの場所でした。
道端にワンコが落ちているのは東南アジア共通の光景。(なにもそんなど真ん中で寝なくても・・・)
インドでの第一食目はやっぱりカレー
2019年4月25日
早朝にチェンナイ空港到着後ゲストハウスに荷物を置いて、まずは朝食でも食べようと近所をうろうろ。真っ先に目についた出勤前のインド人で慌ただしく賑わう庶民的食堂に入ってみました。
「朝食はタイで食べていたようなお粥がいいかなぁ」なんて話しながら入店したんですが、なんとメニューはまさかの「本日のカレー」一本勝負。「インドは朝っぱらからカレー食べるんだぁ」とかなり衝撃を受けました。
お店のお兄さんは「なに食べる?」って聞くんだけと、「なに」ってカレーしかないのに「なに食べる」ってどういうこと?
この時はまだ理解してなかったんですが、どうやらインドではカレーというより一緒に食べる「なにか」が重要みたいです。
この食堂では、その「なにか」を次の中から選びます。
- 丸くて小さな蒸しパン「イドリ」
- ドーナッツのような揚げパン
- ライス(ノーマルタイプorおじやタイプ)
- ドーサとよばれるクレープのようなもの
目の前で焼き上げるドーサが美味しそうだったのでコレを選択。「たまご入れる?」「おねがいします」左側がタマゴなし、右側がタマゴありです。
というワケで出てきたのがコチラ。さきほど選んだドーサにカレーがかかって出てきます。
カレーはトマトやジャガイモなどの野菜がゴロゴロ入っていて美味しい。辛いんだけど不思議なまろやかさがあって美味しいです。(やっぱインドはカレーが美味しいんだ!)と、ちょっと感動。
衝撃的だったのが、カレーの端っこに乗っている謎のタレ。別の種類のカレーだと思ってパクリと一口食べて数秒後(あれ?酸っぱくて辛い漬物みたいな味がするぞ)と思った瞬間、「みみみみっっ水・水・水っっーーー!」突如頭のてっぺんが噴火しそうな衝撃的な辛さに襲われました。
その後もこの謎のタレは、インドのゆく先々でペースト状になったり、野菜の漬物のようになったりと地域ごとに姿を変えて登場(でも基本的な酸っぱ辛味はほぼ同じ)。最終的にはコレがないとカレーが物足りなく感じられるようになってしまうという、かなり中毒性高いやつです。
ドーサは右手のみで食べます。他の人を見てるとスリランカと同様に器用にチャッチャとつまんでは口に運びアッという間に完食。相変わらず片や手で食べることに慣れていない私達は悪戦苦闘。見かねたお店の人がスプーンを出してくれました。
食べている途中でカレーが足りなくなったら、テーブルの上にカレーの入ったバケツがあり自由にかけます。何杯かけても追加料金なし。でもカレーは辛いし全然足りてるんで追加しないで食べていると、お店の人が心配して「いらないの?かけてあげようか?」と、返事をする間もなくご親切にもバシャーッと追加かけしてくれました。カレーの「わんこそば」状態です(;^ω^)
まだ朝とはいえ既に30℃オーバーしているチェンナイ、辛いカレーで顔からは滝のように汗が流れてきます。「インドの人達は全然汗かいてないねー」とお客さんに言ったら額を指さして「見ろ見ろ」と。よーーく見たらめちゃめちゃ汗が流れてましたよ。なんだ、インド人もやっぱり暑いんだ。
カレーのお会計は35ルピー(訪問時約52円)でした。(えーーっ、おかわり自由の美味しいカレーが、インドではこんな安く食べられちゃうんだ!)
おじやカレー
近くて便利なので翌日の朝食も再訪しました。まだ2回目なのに他人との垣根が低いインドでは、もう旧知の仲のように接してくれます。
この日は美味しい味付けの「おじや」のカレーがけにしました。本当は「おじや」だけで食べたかったのに例によって大量のカレー(追加がけ自由)。「あまり辛くないカレーが食べたい」と言ったら厨房から別の鍋に入ったこのオクラカレーを持ってきてかけてくれました。確かに昨日のカレーと比べて全然辛みは少なかったけれど、でもやっぱり辛かった。そして「おじや」が美味しかったんで、おじやだけで食べたかった。
食後はおいしいチャイもいただきます。チャイとおじやカレーで40ルピー。
チャイ担当の男性それまで笑いながら作ってたのに、写真撮らせてとお願いしたとたんキリリとキメポーズになりました。
インドの男性はこのパターンが多くて、それまでウヒャャっと笑ってたのに、写真撮るってなると瞬時にして目ヂカラ強めのキメポーズになるんですよ。もっと自然な姿が撮りたいなぁー。
インドの男性にとって何より大事なこと「眼ヂカラ」と「髪型」。
サトウキビジュース
なにやら混んでいたチェーン店風のサトウキビジュース屋さんです。搾りたて100%のサトウキビジュースを瓶売りしています。瓶あり80ルピー。次に瓶を利用すると60ルピー。
これまで東南アジアのあちこちでサトウキビジュースを飲んだけど、ここのが一番甘くまろやかでおいしかった。
材料のサトウキビにもよるんだろうけど、サトウキビジュースって青臭いことが多いんですよ。ここではそれがまったくなかったです。
謎のクルクルサンドイッチ
若者でにぎわうカフェ風のお店でサンドイッチなるメニューを見つけ持ち帰り用に注文。
部屋に持ち帰って箱を開けてみると、私の長い人生経験での「サンドイッチ」の想像を超えた、それぞれ1.5センチほどの前衛的謎の物体が・・。これは少し食べちゃった後ですが、箱の中にはコレがギッシリ。ひとつひとつ丁寧にトマト・オニオン・ジャガイモがサンドされ、確かにサンドイッチ。作るの大変そうで15分くらいかかってました。
そしてコチラはお持ち帰りのコーヒーですが、なぜかストローがついてます。それはそうと、この画像見て気づきましたか?そうなんですよ、紙のストローなんです。実はインドではプラスチック製品が強く規制されていて、スーパーの袋は布製のエコバック、ストローは紙、マドラーは木べらといった具合にかなりエコロジーなんです。これにはちょっと驚きました。なんだか想像していたインドとちょっと違うぞ?
ヒンドゥー教のまじない「コーラム」
食べ物の話ばかりじゃあなんなんで、南インドで毎朝行われるヒンドゥー教のまじないの話題でも。
チェンナイの路地裏を歩くと民家の玄関先にチョークで謎の模様が描かれていました。これは南インドのヒンドゥー教のまじないで、毎朝新しく描く「コーラム」というものらしいです。綺麗な模様なんで避けて歩いていたら、上を歩いてもぜんぜんオッケーとのこと。悪いことを避けて幸福を呼び込むまじないらしいです。
穏やかなチェンナイではインドならではのハプニングもトラブルも一切ないまま、次回はバンガロールへ移動です。