初インドに慣れるため3泊したチェンナイから今日はバンガロールへ移動します。チェンナイはゲストハウスの半径1~2㎞をうろうろしただけで、観光は一切しなかったなぁー。今度また来る機会があったら、そのときはしっかりと観光したいと思います。
で、なんで次の目的地がバンガロールかというと、「ハンピの建造物群」という世界遺産に興味を持ったんですが、どうも(2019年4月時点では)チェンナイから楽にアクセスできるルートが見つけられず、一度バンガロールまで行った方がアクセス難易度が下がるんじゃないかと思って、逆L字型に移動することにしました。あとインドのIT都市なんて言われてるバンガロールそのものにもチョットだけ興味があったから。
チェンナイからバンガロールへは、バンガロールを拠点としたバス会社Asian Xpressのオンライン予約を利用しました。なんと今回予約したのは寝台バス(スリーパーバス)!昼間の移動なのに寝台バスっていうのも不思議な感じですが、寝台バスはベトナムでも利用したけど、体を完全に横にできるから、コレほんと楽ですよ。
ゲストハウスからはUberで呼んだタクシーに乗りバスターミナルへ。予約したバスに乗り遅れたら嫌なので奮発してタクシー利用しました。
バスターミナルは道路を挟んで向かいが市場です。多くのアジア諸国と同じくチェンナイのバスターミナルも街の郊外にあるといった印象でした。街中では見かけなかった牛もここではウロウロ。
チェンナイからバンガロールへはAsian Xpressの寝台バスを利用
今回利用するバス会社Asian Xpressのオフィスカウンターを探します。キョロキョロしていると早速男性が「どこに行くんだい?」声をかけてきました。
「9時発のバンガロール行きAsian Xpressを予約してるんだけど、カウンターはどこかなぁ?」
事前情報でのインドなら、ここで「そのバスなら今日は運休しているよ、ちょど別のバスが出るからそのチケットを買うといい」なぁんて騙されて高いバスチケットを買わされる流れになるのかと思っていたら「ああ、それならあっちの階段の下だよ」とアッサリ。
(あれれ?事前情報のインドと違うぞ?)
さらにその先でも別の男性に「どこ行くんだい?ああ、それならここを下に入りな」と。
言われ通り建物の地下に進むとお目当てのAsian Xpressカウンターがありました。(あれーーー、やっぱり旅人たちら話を聞いていた嘘つきインドと全然違うぞ・・??)
→チェンナイバスターミナルAsian Xpressオフィスカウンターの場所をGoogleマップでみる
「乗るバスが来たら声をかけるから、ここでしばらく待ってて」と係のお兄さんに言われます。
聞くとまだちょっと時間がありそうなんでバスターミナル散策&お菓子の買い出しに出かけました。
再び待合スペースに戻るとなぜか子猿を肩に乗せた謎の男性(物乞い?)がいて、他のインド人がみんなコインをあげていたので、私達もそれにならってコインをあげました。
そうこうしているうちに「バスが来たから乗り場まで移動して」と声を掛けられましたが、場所の説明がインドの言葉で全然わからないよーーー。
なので、目の前のファミリーについて行くことに。置いてかれないように急ぎます。
あれれ?どこいった?ファミリーはめちゃめちゃ歩くの早かった。
あ、いたいた。このバスか~。
バスターミナルを外に出たガソリンスタンドの前にバスは停まっていました。これ、もし私達だけだったら、絶対わからなかったよ~。私達の大きなバックパックは日本と同じように荷物入れにしまってくれました。
Asian Xpressの寝台バス(スリーパーバス)乗車!
早速乗り込んだバスは・・おおっ!?なんか思った以上に綺麗でちゃんとしてます。
客席は二段ベッド形式で、片側一列がシングル通路を挟んでもう片側がダブル仕様になっています。
私達は二人なのでダブルを予約。
上段を選びました。
二人で充分横になれる広さがあるし、173cmの三昧が普通に座っても頭はぶつからないし、カーテンを引くとちょっとした個室になるし、これはとてもいいです!
ダブルは二つの柔らかマットレスが敷かれ、毛布と枕もありました。マットレス、毛布、枕共に変な臭い等もなく普通に使えます。というかむしろ清潔。
ちゃんとコンセントもあります。何やらモニターもありましたが、これは何も映らず。(単に操作の方法がわからなかっただけかも)
スマホホルダーや小物入れもあります。
コレに入れたらうっかり車内に忘れてきそう。
エアコンの風向口は真新しく、冷たい冷気を遮断することもできるので、「バス冷えすぎ問題」も無縁です。インドの寝台バス、めちゃめちゃいいじゃないですか!
お客さんは私達以外全員インド人だったんで「車中は騒がしいかな?」なぁんて思ってたんですが、これが静かすぎるほど静か!喋る人もいたんですが、極力小さな声で必要最低限の会話だけをする感じでした。子供が騒ぎそうになるとお母さんがシーってする声が聞こえます。アジアでお馴染みの車内音楽もなく、本当に静かな車内でした。
9:04バスは出発。寝台バスだからって夜の9時じゃないですよ。朝の9時4分出発です。画像がモヤモヤしているのは、窓の外側に砂埃などが付着した水滴の跡が残っているから。
しばらくはチェンナイの街中を走り、やがて街を抜けるとガラーンとした寂しい郊外の景色。埃っぽい幹線道路沿いに牛が寝そべっている姿も見えます。
そして田園広がる美しい景色へ。水の張られた田んぼに大勢の人が総出で田植えをしている姿、牛に濃厚器具を引かせ耕す姿も見えます。
その後もいくつかの小さな町を通り過ぎ、空き地ではクリケットを楽しむ姿も。そうか、ここではスリランカ同様、クリケットが盛んなんだ~。(後日インドの新聞社でスポーツを担当している記者さんと知り合ったんですが、インドのスポーツはクリケット一色で他のスポーツはほぼ入る余地ないらしいです)
バスターミナルで買った10ルピー(約16円)のクラッカーがほんのりチーズ味の軽いサクサク感でとても美味しかった。
11:23道沿いのバス停(のような所)でお客さんがひとり乗って来ました。ここはちょっとしたバスターミナルのようになっているようで、道路の向こうにもバスを待つ人の姿が見えます。
それよりも、ここでもう2時間半近くも走っていたことに驚きました。バスが快適だと時間が経つのもあっという間だ~。
11:30再び出発。
少しばかり走り再び停車。何人かが降りて行くので「なんで停車してるの?」と聞くとトイレ休憩とのこと。女子トイレは二つしかなく、数人の待ち状態。そうこうしているうちに「発車するぞー」合図のクラクションが鳴り、みんな慌ててバスに戻ります。私を含め何人かはトイレできなかったよぉ。
12:30レストランやカフェのある日本でいうドライブインのような所で食事休憩。周囲は岩や砂礫が広がる中に背の低い木がポツンポツンの、荒野のような場所です。
バスを降りると赤い旗を持って笛を吹くおじさんがどんどん乗客をレストランに誘導しています。おそらく「ここで食事休憩」ってことらしいけど、私達が降りた頃には既に運転手さんも車掌さんも姿はなく何分休憩か聞きそこねたので、三昧が「置いてかれたら嫌だから食事しない」と。
いつバスが発車してもわかるように、バスが見えるカフェでチャイだけ飲みます。チャイは一杯20ルピー(約32円)。町より高ーーーい。私達が外国人だからボラれたんじゃなくてインド人もみんな20ルピー払ってたから、これはドライブイン価格かな。チャイは相変わらず美味しかった。インドのチャイが美味しいのは、もしかしたら牛乳の鮮度と茶葉がいいのかも。
チャイを飲み終えたところで、一緒のバスに乗って来たオジサンたちに「どこから来たんだ?」と聞かれ「日本」と答えると、ちょっと驚いたように「お~?ジャパン!?」と返された。たぶん中国人と思ったに違いない。その後現地語で「日本がどうの中国がどうの」と真剣な顔でずーっと喋っていた。
インドを旅してわかったんですがインドの中高年層の男性はすごーーく政治経済や世界情勢に興味があって、チャイ屋さんに集まってはいろいろ議論を交わすのが好きみたいです。
レストラン横にはセキセイインコがいっぱい。みんな暑そうだった。
インコのゴハンがいろいろ揃ってます。
あ、目が合った。
セキセイインコの奥にはトイレも。インド式(和式)で、まったく汚れなく清潔そのもの。ただしトイレットペーパーはないし、紙を入れる箱もない。使用後の紙はゴミ袋に入れて持ち帰ったけど本当はどうしたらよかったのかな?→その後ほどなくして、トイレ後は左手を使って水でお尻などを洗って、濡れた手はピッピと飛沫を払うと知りました。これに慣れると紙で拭くことが単に汚れを伸ばしているような感じもして、逆に気持ち悪くなってきます。
13:00例の出発合図のクラクションが鳴り、乗客が続々と戻ってきました。その後も何度かクラクションを鳴らしてようやく全員集合。別にバスを見張ってなくてもこうして合図してくれたみたい。
さらにこのバスでは必ず車掌さんが乗客の確認をするので、置いていかれる心配はありませんでした。ちゃんとしてるぞAsian Xpress!
13:10出発。
その後も荒野のような景色が続き、時に椰子の林になったり小さな集落になったり、そんな景色を進みます。
途中で見かけた巨岩の山。巨大な岩がゴロゴロでびっくり!
バンガロール到着
15:17なにやらしっかりとしたビルが目立ち始めたところでバンガロール到着です。到着した場所はちょっとしたバスターミナルのようになっていました。
下車するや一緒に乗って来たインド人たちには1グループ1人のオートリキシャ(トゥクトゥク/インドではオートと言ってました)運転手さんが付き、あちこちで値段交渉が始まります。一人のお客さんを何人ものドライバーが取り囲んでワアワアと騒ぎ立てるイメージがあったけど、そんなことはありませんでした。
淡々と静かに値段交渉が行われ、そして次々とお客さんがオートに乗って去ってゆきます。あとはUberでタクシーを呼んでいるっぽいグループも。私達も本当はUberで呼びたかったんだけど、この時はまだSIMを入手してなかったんで仕方ない。
我家の交渉についたドライバーさんにマップを見せて値段を聞くと「100ルピー」でした。距離にして約1.6㎞ほどです。(場所が場所だし外国人旅行者だし軽くボッてるかなぁ。バンガロールの相場がよくわからないし交渉で労力使うのも面倒だから、まぁいいか)後日、同じルートでUber使ったら99ルピーだったんで観光客相手なら妥当なラインだったのかも。
出発してすぐに大渋滞に巻き込まれました。さすが大都会バンガロール。
ぜんぜんオート動かず、距離はそうでもないのに時間がめちゃめちゃかかりました。ドライバーさんいわく「雨の時はもっとひどい」らしいです。(→数日後にもっと酷い渋滞を身をもって経験します)
やっと予約していたホテルに到着。するとドライバーさんが「時間かかっちゃったから、少し金額上乗せて欲しい」(出た~後だしジャンケン)。値段の指定はしてこなかったんでちょっとだけ上乗せして払いましたよ。バックパッカーなら「そんなの聞いてない」とか突っぱねるのかもしれないですが、こういうのに無駄な労力使いたくないのと、あとは確かに渋滞が酷かった。
はじめて来たインドのIT都市バンガロール、「あれ?チェンナイより涼しいな」が第一印象でした。そしてこの後インドをいろいろ巡ってみて、他の街と比べてもバンガロール(あくまでも私達が滞在した地区)は綺麗だしゴチャゴチャ感がなくキッチリとしていました。旅人がイメージするインドが混沌なら「ぜんぜんインドらしくないインド」だったと思います。