2019年6月1日
きょうはダライ・ラマ法王の法話会(ティーチング)に参加するため、デリーからチベット亡命政府の置かれたダラムサラ(ダラムシャーラ)へ夜行バスで向かいます。
バスは昨日急遽予約、その時点では22席ほど空席があったのに当日は見事に満席。これ何度か利用したインドの長距離バスの傾向。前日まではまぁまぁ空席ありで出発前日にいっきに埋まるパターンが多いです。運賃はひとり1313ルピーでした。
今回予約したダラムサラ(ダラムシャーラ)行のバスは、デリーの「マジュヌカティラ」という地区から出ていました。
利用するバスの旅行会社に到着したのは夕方。出発まで時間があるので旅行会社に荷物を預けて周囲をチョット散策。
→利用したNew Himalaya TravelsをGoogleマップでみる
デリーのチベット人難民居住区マジュヌカティラ
デリーにあるマジュヌカティラはチベット人難民居住区となっていて、門を一歩入ると周囲のザ・インドな景色や雑踏からガラリと世界が変わります。急にのんびりとした空気に満ちて、馴染みある日本人っぽい顔の人がいっぱい。喋らなければここの人と思われるみたいで観光客に2回道を聞かれました。
→マジュヌカティラをGoogleマップでみる(チベット寺院にピンをつけました)
大きなマニ車がありました。マニ車っていうのは中に経文などが収められたくるくる回る円柱で、これを一回転させるとお経を一回唱えたのと同じ徳が積めるらしいです。
子供達がグルングルン派手に回しまくって凄い高速回転になってました。
小さなマニ車もありました。今回は暗くなってからの訪問でお店の多くも閉まっててちょっと残念。今度は昼間の明るい時に来たいな。
夜行バスでデリーからダラムサラへ
旅行会社に戻ってみると私達のバックパックを2匹のワンコが見張ってくれてました。(寝てたけど)
バスに乗る前にトイレでも行っておこうと旅行会社に聞くと細い路地の奥にあるトイレに案内され「使用後は必ず施錠するように」と鍵を渡されました。随分と厳重な管理だな~施錠しないといろんな人が勝手に使うのかな?
トイレを済ませ旅行会社に戻ると「時間だから早くバスまで行ってくれ、このリキシャで行ってくれ」と急がせます。見ると絶妙なタイミングでリキシャが一台停まっているじゃないですか。
バックパックを前に抱えながら乗り込むリキシャ。ところが渋滞でまったく前に進まず。道路を大きく迂回して辿り着いた乗り場は「あれれ?さっきの旅行会社の道路を渡った斜向かいじゃないの?」横断歩道もあるし歩いて行った方がぜんぜん早かった。
しかもリキシャのおっちゃん、ちょっとの距離なのに100ルピーも要求してきた。理由は「暑かったから」。なるほどこれがデリーですか、こわいねー。
バスの前では「早く早くと」車掌さんがお待ちかね。どうやら私達が一番最後の客・・かと思ったらその後も私達と同じくリキシャに乗せられた旅行者が次々と駆けこんで来ました。
今回利用したバスはこれまで使って快適だった「寝台タイプ」ではなくごく普通の座席タイプです。画像は翌朝の明るい時間帯に撮ったもの。各座席の幅はちょっと狭めかなぁ。インドは座席幅の狭いバスが多いです。
今回は一番前の座席だったので、通常の席より足元は広々で足乗せ台もありました。そして清潔(これ大事)。薄手の毛布と水500mlのペットボトルもついてきました。
20時43分、予定よりちょっと遅れてデリー(マジュヌカティラ)からダラムサラ(ダラムシャーラ)行きのバスが出発しました。たった一泊だけのデリーよさようなら。
その後バスは煙を吐くことも故障することもなく順調に走行。
23時12分1回目の休憩タイム。
他のお客さんはここで食事する人が多かったけど、あまりお腹が空いてなかった私達はチャイだけ~。
これは「チャイと一緒にどうぞ」とテーブルに置かれた、はちみつ(?)みたいなのを固めた甘いものと、インドの食後に口に入れるとサッパリするフェンネル(ソーンフ)。
休憩時間が終わってバスが再び走り始め2㎞くらいのところで、なんとお客さんのインド人のおっちゃんが「あー、さっきのお店に忘れ物しちゃった!」と、バスから降りて歩いて取りに戻っちゃった。待つこと数十分おっちゃんは親切なバイクのお兄ちゃんに連れられて戻って来ました。インドって誰かが困っているとバイクや車に乗せてくれる人が多いんですよ。忘れ物も無事回収できたとのこと。
2019年6月2日
5時12分やがて夜が明け2回目の休憩です。
ここではサモサとかの揚げ物を小腹満たしに買い食い。
みんな疲れてグッタリ。
再び出発。過積載。
ここから先ダラムサラ(ダラムシャーラ)に向けてどんどん高度を上げてクネクネ山道を進みます。
すると気持ち悪くなる人が続出で何度もバスが停まって先に進めなくなりました。インド人って結構乗り物に弱い人が多い。あともうちょっとだから、みんな頑張って。
ローカルバスでマクロードガンジへ
7時55分ようやくダラムサラ(ダラムシャーラ)に到着です。到着ポイントは例によってちょっと大きなガソリンスタンドです。
→到着したダラムサラ(ダラムシャーラ)のガソリンスタンドをGoogleマップでみる
空気が綺麗!雪をかぶった高い山が見える!あれが世界の屋根ヒマラヤ山脈か~。ダラムサラ(ダラムシャーラ)は緑が多く、日本人ぽい顔の人がたくさんいて全然インドっぽくないです。
ここにも猿はいるのかぁ。
ここから山の上にあるマクロードガンジという地区を目指します。そうダライ・ラマ法王のお住まいもあるチベット亡命政府の中心地です。同じバスに乗って来た人達は待ち構えていたオートや乗合タクシーで次々とマクロードガンジへ向かっていきます。
私達は路線バスで行こうと思っていたのでオートやタクシーの誘いを断っていたら、気が付いた時にはあんなにいた同じバスの人達がいない・・・。
「あれれ?みんなオートに乗って行っちゃったんだ・・・」と周囲を見渡すと、もうひとりバックパックを背負ったお姉さんがひとり怪訝な顔で突っ立ってます。「どうしたの?」と聞くとお姉さんもバスを探していて「マクロードガンジへ行くバスはここには来ないって」と言うじゃないですか。
お姉さんと話をしていた乗り合いタクシーのドライバーさんに「ホント?ここにはバス来ないの?」と聞くと「ここには来ないよ一台●●ルピーにするから3人で乗って行きなよ」と言います。提示された金額はそれほどボってる感じもしないし、お姉さんに「乗る?」と聞くと「うーーん本当にバスが無いのかなぁ?」と浮かない顔。
するとたまたま後ろを通りがかった青年が、坂の上の方を指さして「バス乗り場はこの上だよ」と言うじゃないですかぁ。危ない、危ない、まんまとドライバーさんの口車に乗るとこだった。
お姉さんはアルゼンチンからの一人旅で、ダライ・ラマ法王の法話を聞きにきたとのこと。まぁこの時期にマクロードガンジを目指す観光客はほぼ100%目的は同じだよね。
ローカルバスでマクロードガンジへ
なんだ、普通にバスステーションがある。
マクロードガンジ行きのバスはあと30分くらい来ないっていうんで、バスステーション背後の裏山にのびる細い階段沿いのチャイ屋さんで一休み。
この階段の上にちょっとした町でもあるのかなぁ?たくさんの人が行き来してる。
バスステーションを上からみたとこ。
8時36分お目当てのバスが来ました。かなりの混雑で座れず。ギュウギュウに混雑したバスで立ったままバックパックを前に抱えて出発。コレが結構きつかった。
クネクネとした急な山道を走るからカーブの度に大勢の人に押されてもぅ大変。車内は暑いし、これなら乗合タクシーかオートで行けばよかったかなぁ。アルゼンチンのお姉さんはちゃっかり座ってた。運賃はひとり20ルピーでした。
9時14分やっとマクロードガンジに着きました!いやーーーデリーから長かった~~っっ。
それにしても、なんて爽やかで緑が多い場所なんでしょう。あの爆暑のデリーと同じインドとは信じられないくらい環境がいいです。
ほほぅ、ここがマクロードガンジの中心地ですか。ダライ・ラマ法王の法話会&インド人の夏休みで、インドはもとより世界中から観光客が押し寄せて混雑気味。
本当は法話会の行われる会場に近い中心地に宿泊したかったんだけど値段が高いしどこも満館で、急遽やって来た私達は泊まることができず中心地から数キロ山の上に行った小さな集落にようやく宿を取ることができました。
いったい標高何メートルあるの?というくらい高い山が連なり、爽やかな高原リゾート地といった雰囲気の場所です。実際ダライ・ラマ法王の法話会目当てではなく避暑に来たというインド人もたくさんいました。日本でいう上高地みたいなところでしょうか?
この宿泊地は中心地と比べて静かでのんびりとして環境はとてもいいです。ただ今回のようにダライ・ラマ法王の法話会目当てとなると、マクロードガンジの中心地から離れているぶん結構苦労しました。それは別記事で詳しく。