この記事では2019年7月インド北部のマナリ(バシスト村)から行った秘境スピティ谷への小旅行を紹介しています。全部で6ページのうちの6ページ目、シェアタクシーでカザからマナリへの帰路の様子を紹介しています。
2019年7月13日
マナリからスピティ谷へ2泊3日の小旅行はアッという間に終わってしまいました。早くもマナリ(バシスト村)に帰る日の朝です。
朝6時のカザの町。バラナシのガートだったらフィーバーしてる時間ですが、朝の遅いカザは当然のように誰も歩いていません。(犬だけは歩いてます)
バス停周りだけは各地へ向かうジープやミニバスに乗る人たちと、朝から元気なワンコたちでちょっとだけ賑わっていました。
マナリまでの帰路はシェアタクシー(ミニバス)を利用しました。
シェアタクシーチケットは昨日の夕方、バス停向かいのコチラの建物2階にある旅行会社で購入、料金はひとり1200ルピーでした。これが高いのかどうか??なんたってカザにいる間はネットに繋げなかったからいろいろ調べることができなかった。高値付けられてたら嫌なんで「ホントはいくらが妥当だったのかなぁ?」なんて後で調べるのはやめときました。
本来なら夏限定のマナリ~カザルートを走るローカルバスもあるんですが、道路が開通したばかりのこの時は融雪状況が安定していないからか、まだ運行されていませんでした。マナリ行のローカルバスの運行開始は7月16日か17日(その年の融雪状況により変動あり)になりそうだとのことでした。
6:30出発です。さよならカザ。さすがに2泊3日は短すぎた。今度来るときはせめて1週間は時間を取って来るヨ。
往路のマナリ→カザは乗客が全員観光客で時々ドライブインに寄る以外はノンストップでした。今回利用した復路のカザ→マナリは私達以外全員ローカルの皆さんで、途中途中の集落で乗り降りもある路線バスみたいなシェアタクシーでした。
あいかわらず凄い景色だなぁ。
空気中の不純物が少ないのか、山や空の色彩がやけに明瞭で絵画のように鮮やかです。
いくつかの小さな集落に停まりその度にお客さんの乗り降りがありました。
カザから大量の食材を持ったお姉さん二人の降りた場所は・・・・
何にも無いように見える荒野のど真ん中でした。何にも無いように見えるだけで、どこかに小さな集落があるのかもしれない。妙に心に残った光景でした。
スピティ谷は乾いた荒野を切り開いた美しい村々が点在しています。
数人でバスに乗って来た女性グループのうち、ふたりだけこの村で降りました。
バスに残った人とはしばらく会えなくなるのか、ずっと涙を流してた。
またひとり乗客が降りていきます。若者をおじさん二人が迎えに来てました。
これはヤクかな?それともゾ(ヤクと牛の交雑種)かな?区別のつけ方がぜんぜんわからない。
ゾの群れ。
お次はヤギの群れ。とても綺麗な毛をしてる。
10:30往路でも立ち寄ったクンズム峠(Kunzum Pass)です。往路で腕時計の標高を見たら4334mだったところです。クンズム峠にいるってことはいつの間にかスピティ谷とはサヨナラしてたのかぁ。
このルートを通るバスやジープは、クンズム峠に寄るのは絶対必須なんだと思います。ヒマラヤの山々を望む白いチョルテン(仏塔)がなんとも神々しく、そして絵になる場所。この間はほぼ無風で穏やかだったのに今日はガスが出て風がビュービュー寒い。山の天気はホント変化が激しいです。
一緒のバスの皆さんは全員降りてお参りしていました。
姉さん達がタルチョを奉納。風が強いから悪戦苦闘。
ふたたびシェアタクシーに揺られます。
同乗の姉さんがくれた乾燥梅干し。甘しょっぱくて「話梅」みたいで美味しかった。
そしていよいよ往路でも苦戦したこのルート最大の難所に到着。ここは融雪と落石が凄くてスタックする車が続出・・・というかほぼ全部スタックしてその都度居合わせた皆で押したり落石をどかしたりして一台一台抜け出します。
・・・なんか行きより水量が増えてる気が・・・。
とても短い動画をどうぞ。(5秒)
なんとか通過できました。落石がデカい。
難所を過ぎたと思ったら砂埃をモウモウもとまきあげながらヤギの大群が来ました。
動画もどうぞ(8秒)。BGMはたまたま車の中で流れていた音楽なんだけど、なんだかそれっぽい雰囲気。
13:20行でも寄った季節営業のドライブインでランチ休憩。
みんなでダルカレー(おかわり自由)食べました。みんな口々に「チャツネをもっとちょうだい」と言ってます。どうやらチャツネは重要みたい。
ドライブインの片隅で咲いていたお花。
なんていうお花かな?日本でも似たようなの見たことあるような、無いような・・・。
再びシェアタクシーに揺られます。インド陸軍の車列。
この峠を下ればいよいよマナリです。行では青空の向こうに雪をかぶる高い山々が見えたんですが、今日はガスが凄くて周囲は真っ白けっけ。外は冬みたいに寒いです。
お馬さん達も寒そう。
こうなったらとっととバシスト村に戻って温泉に浸かりたいトコですが、気がつけばさっきからぜんぜん車が動いていません。
うへーーっ凄い渋滞。どうやら日本でもあるあるの「行楽Uターン渋滞」みたいです。
ただでさえ狭い山岳道路を大型バスがすれ違うから渋滞がますます酷くなる。大型バスにはインド軍の兄さん達が乗ってました。
19:30やーーっとマナリのバスターミナルに到着しました。疲れたぁ・・・首と腰が痛い。ゲストハウスの部屋を借りっぱなしにしていたバシスト村には歩いて戻りました。
→マナリのバスターミナルからバシスト村への行き方はこちらをどうぞ
バシスト村に戻って来てビックリ!女湯のある寺院(とその向かいのお堂)がど派手な改修工事に入ってました。
村の男衆が総出でバケツリレーみたいに石を運んでいます。
「風呂入れるの?」と聞くと、おっちゃん達が「女湯は寺院工事のため2~3日クローズだ」と言っていたけれど、なんと翌朝には普通にオープンしてました。おばちゃん達が「あんた、風呂を何日も閉鎖されちゃ困るのよね!」と怒って強行オープンさせた気もしないではない。
周囲にあった寺院の門や建物が取り壊されて「ポツンと女湯」状態です。イエローシートの部分が女湯です。もちろん内部は見えないので湯小屋だけが見える状態ですが。
普段は見えない女湯の浴舎が表から丸見え状態で、道行く兄ちゃん達が興味深く眺めてました。あまり入口に近づくとバシストレディ達に怒られるので遠目で眺めるだけです。