2019年7月、マナリからミニバスでレーにやってきて、無事に快適な部屋も見つかった翌日から早速レーの中心地をウロウロ開始です。
レーってどんなとこ?
標高約3500mの乾いた山岳風景の中にポッと栄えた町が突如出現するレーは「まるで空中都市みたいだなぁ」というのが最初の印象でした。
レーはデリーから飛行機を使えばアッという間に着いてしまいますが、そんなアクセスの容易さを感じさせない秘境感がありました。以前NHKで放送されていた大人気番組「シルクロード」の世界が今もそこかしこに残っている感じです。
丘の上からレーの町を見るとこんな感じ。なかなか良い雰囲気。
レーは標高が高いぶん昼間は太陽がジリジリと照らし紫外線の強さが半端ないです。そしして陽が暮れるとストンと気温が下がり涼しいを通り越して寒いくらいでした。
そしてなにより乾燥がキツイ!この旅始まって以来初めてオイルとリップを買いました。レーでは高度・紫外線・気温差・乾燥この4つにご用心です。
レーの目抜き通り「レー・メインマーケット」
レーのメインマーケットは入り口から真直ぐ伸び、奥のモスク(ジャマーマスジット)の手前で左側に曲がるL字型の商店街で、レーで一番賑やかな通りです。
飲食店、スーパーマーケット、旅行会社、洋品店などがビッシリ軒を連ねていて、郵便局や小さな診療所もあるしここに来ればなんでも用が足りる感じです。
ここが日本の槍ヶ岳(3180m)より高い場所ってちょっとビックリ。
メインマーケットではお姉さん達がズラリと御自慢の農産物を並べていました。商店街の店舗より存在感ある。この時期はブロッコリー・カリフラワーが旬みたい。
このこん棒みたいな野菜はブロッコリーの茎って言ってました。煮たり炒めたりすると美味しいらしい。
そして忘れちゃいけない名物のアンズ。
日本だとアンズ=酸っぱいイメージありますが、おばちゃん達の売るアンズは果肉が甘くておいしい。「すぐ食べる」と言えば追熟した甘く熟れたのを持たせてくれます。
こちらはメインマーケットの突き当りにあるモスク(ジャマーマスジット)です。この日はモスク改装の完成祝いで人が大勢集まってました。普段はこんなにいないですよ。
ラダックといえばチベット仏教徒が多いイメージですが、メインマーケット界隈ではムスリムの人も大勢いました。商店の人と話すと「パキスタンから来た」という人も多かったです。
メインマーケット沿いにある白くてカワイイ建物は郵便局です。
お邪魔しまーす。絵葉書いろいろありすぎて迷う。
エアテルストア(SIMカード)
メイン・マーケットついでにSIMカードの買えるレーのエアテルストアも載せておきます。
訪問時の2019年7月旧ジャンムー・カシミール州は、面倒くさいことに他の州で使っていたSIMカードが使えず、レーで新たに買いなおさなきゃいけませんでした。(※2019年に旧ジャンムーカシミール州の特別自治権剝奪にともないラダックは連邦直轄領となったので、この面倒くさい「買いなおし」は不要になったかもしれません)
場所はメインマーケットの入口付近の細い路地をほんの数歩入った右側にあります。
1ヶ月の間にチャージも含めて何度か行きましたが混んでる時が多いです。狭い店内が満員電車並みのギュウギュウの時も。
スタッフのお姉さんたちは仕事が早く、パスポートさえ渡しちゃえばチャッチャと手続きを進めてくれます。整理券とかはないので、とにかく頑張ってください。パスポート渡したもん勝ちです。
メインマーケットはラダック各地を巡る人たちが局地的に集中する場所だからか、外国人観光客がとても多いです!イスラエル、韓国、タイ、台湾、そして日本。
日本人観光客はハンピも多かったけれど、いやいや比べものにならないくらいレーの方が多いです。メインマーケットを歩くと時々聞こえる日本語の会話に「(何を話してるか)わかる!わかるぞ!」と懐かしさとニヤニヤが止まらない。
夕方になると、どこから来るのか大量のお喋りオジサン&お兄さんが発生。
何するわけでもなく、ただ、ただ、ひたすらお喋り。インド人のオジサン&お兄さんはお喋り好きな人がホント多い。
お酒の買える店
さて、このお兄さんたちが何に群がっているかというと、ここでお酒が買えるのです。場所はメインマーケット郵便局近くの雑居ビルです。
→レー・メインマーケット近くの酒店が入る雑居ビルをGoogleマップで見る
レーも宗教的なアレなのか酒類の販売は大っぴらには行われてません。酒を購入する時は袋を要持参で、買ったらすぐにしまってコソコソと持ち帰ります。インドのどの地域に行ってもみんな買うとすぐ袋にしまってコソコソと持ち帰るので、酒店のことを我家では「コソコソショップ」と呼んでました。
夕暮れもマーケットも雰囲気良しです。
人混みが嫌な人は朝の散歩をドウゾ。店はまだ開いていません。ワンコだけが転がっています。
レーのマーケットは横丁歩きが楽しい
メインマーケットの周辺には幾つもの路地があって、メイン通りが観光客向きやちょっとお高めで華やかな店舗が多いとすれば、こちらは地元民向けの「横丁」です。
メイン通りもいいけれど町歩きで楽しいのは断然こっち。
仕立て屋さん、床屋さん、染め物屋さんなど職人さんの店や、金物やアーミー用品のお店など専門店も点在していました。迷子になりながらの横丁歩きがホント楽しい。いくら時間あっても足りないぐらいです。
電熱コイルが買える店
こちらのストーブの部品屋さんはバックパッカーの便利アイテム「電熱コイル」が買えるお店です。
それまで使っていた電熱コイルがダメになったので新しく買い換えようと最初に町の電気屋さんに行ったところ、バケツなどで使う大きなものはあるけれどカップで使う小さなものはストーブの部品屋さんに売ってるとのことで、ご丁寧にこのお店の場所も教えていただきました。
メインマーケットの南側出口を出ると大きく左側にカーブする下り坂になるんですが、道路沿いに小さな店が幾つも軒を連ねていて、その中のひとつがこのお店になります。Googleマップのピンはピンポイントにはついていません。この通り沿いの一軒に上の画像のストーブ部品屋さんがあるので、ぷらぷら散歩がてら探してみてください。
電熱コイル100ルピーでした。でもこの電熱コイルは1ヶ月くらいでダメになってしまいました(;O;)
住宅街近くにあったミシンを扱う店(店員さんは全員男性)では、これまでの旅でボロボロにほつれたズボンの裾を直してもらったり(70ルピー)、床屋さんで一か月ぶりにカット(60ルピー)してもらったりしました。
何度かウロウロしてみたけれど、いまだにどの横丁がどこに繋がっていたかの道筋が覚えられない。
染物屋さんの見習いくん。私達が染め物の様子を興味津々で見ていたら、布を高く持ち上げて見せてくれたけど・・・
バシャーーンと落としてお湯を浴びまくってました。中で見ていたオーナーさん大笑い。
町歩きで喉が渇いたらミルクショップの美味しいラッシーをどうぞ。
モスク(ジャマーマスジット)を正面に、手前右側の路地に入った左側にあります。甘さ控えめのスィートラッシー大カップ50ルピー。髪をカットしてもらった床屋さんはこのミルクショップの斜め向かいあたりです。
牛乳繋がりで住宅街に来る移動販売の牛乳屋さんです。車が来ると家々からミルクタンクをもった人たちが買いに来ます。
ゲストハウスの女将さんが「ここのは美味しいんだよ」とイチオシでした。
こちらは別の牛乳屋さん。こちらにもたくさんお客さんがついていたので、各家庭ごとにそれぞれお気に入りが決まっているのかも。
ソマゴンパ(チベット仏教寺院)
メインマーケットにあるチベット仏教寺院「ソマゴンパ」です。
入口がちょっとわかりずらい・・・。モスク(ジャマーマスジット)の前で大きく左折するメイン通りを進んだ左側、画像だと赤丸の緑色っぽいシートが掛けられているあたりに入口があります。
入口は狭いですが、中は思った以上の広さがありました。ソマゴンパがいつからあるのかは知りませんが全体的に新しい感じです。
マクロードガンジのツクラカンと同じく地域のお年寄りの憩いの場になってました。
滞在中に旧ジャンムー・カシミール州がラダックとジャンムー・カシミールとに分割されるという大きな出来事があり、ラダッキの人々の歓喜の中ソマ・ゴンパで盛大なセレモニーが行われました。
もともとこの地はラダック王国という仏教独立国だったので、ラダッキの人々にとっては自分たちのルーツを取り戻す長い年月の悲願が一歩大きく前進した形になったんだと思います。
町が歓喜で溢れる一方で、たくさんのムスリムの人たちが不安げな表情でその様子を遠くから見つめる姿があり、この地域の複雑さを知りました。
レー王宮
レーのメインマーケットから北側の山の上を見上げると、一際目立つ茶色い重厚な建物がレー王宮です。
最初は「崖の上になんか砦みたいな大きいのがあるなぁ」だったんですが、ラダックが仏教独立国「ラダック王国」だった時代に建てられた王宮だと知って途端に興味津々、行ってみることにしました。
メインマーケットのモスク(ジャマーマスジット)向かって右側の迷路のような旧市街から細い小道をどんどん上ると到着しますが、勾配がキツイし暑いし高所で空気薄いしで、徒歩で行くには相当シンドイです。(大きく遠回りする車道ルートもあります)
ようやく近くまで上った所でインド人観光客の兄ちゃんとすれ違った時「今から王宮行くの?中は何にも無かったよ」(注・個人の感想です)のテンション下がるアドバイスいただきました。
念のため観光を終えたと思しき王宮から出て来たインド人ファミリーにも「どうだった?」と探りを入れたら「つまんなかった」(注・個人の感想です)と、またもテンション下がるお返事。
・・・で、ここまで来て結局中は見学せず戻りました。(今思えばせっかくだから中に入っておけばよかったと後悔)
※レー王宮は修復中だったので今頃はインド人観光客も大満足のキラキラ内装に変貌している・・・かも?次回は絶対に中に入るぞ!
それにしても昔の人はこんな高所によく町を造ったなぁ・・・。この景気を眺めるだけでもレー王宮まで上ってきた甲斐はありました。(いい有酸素運動にもなったし)