磐梯山(猪苗代コース)バンダイクワガタにご対面

6月中旬~7月上旬に花を咲かせる「バンダイクワガタ」に会うため、福島県の磐梯山へ行ってきました。クワガタといっても昆虫じゃないですよ。この写真の可憐なお花です。ちなみに「バンダイクワガタ」と同じ仲間で「ミヤマクワガタ」という、昆虫とダダ被りな名前の花も居るので、ややこしい事になっています。バンダイクワガタは、その名の通り磐梯山の固有種で、出会える時期と場所が限定される、貴重な植物なのですね。

ところで、前回磐梯山に登ったのは2011年秋。最後までガスが抜けず、終始眺望の無い中での山歩き、加えて風が強く、山頂では普通に立っていられない程で、逃げるようにして弘法清水の休憩小屋へ戻ったという、かなり残念な山行でした。なので今回こそは・・・という期待も込めて出発です。

2013年6月28日

仕事を終えた後、車に荷物を積んでGO!目指すは磐梯山「猪苗代登山口」です。前回は八方台コースだったので、今回は一番標高差のある猪苗代コースを選択。少しだけボリュームアップしてみました。

登山口周辺にはスキー場の駐車場が数箇所ありますが、今回はヴィライナワシロ向かいのPで車中泊させていただきました。ここは猪苗代の夜景が綺麗で、トイレもあります(チョット年季が入っている)。少し下った「ほりい荘」向かいのPには、新築ピッカピカのトイレもありました。

2013年6月29日

翌朝。小鳥の囀りに囲まれ起床。身支度&朝食を済ませ・・

 

5:15元気良く出発!しばらくは、猪苗代湖を背にゲレンデ道を進みます。このゲレンデ道が曲者で、(当然ちゃ、当然だけど)上に行くほど勾配がキツイ!そして何より虫が酷い!湿度の高いジメリとした朝というのが災いしてなのか、特にゲレンデ上部では、数十匹の虫がブンブンと湧き上がる。

最初は「どうせ刺さない虫だろ」と高をくくっていたら、タイツの上から数箇所やられました。虫除けスプレーをシューシューしても全然ききません。今回も顔面虫除けネットが大活躍でした。

 

6:42天の庭。名前からして展望が良いハズですが、ガスで真っ白けっけ。このあたりから、ようやく登山道らしい道になります。ここまでくれば、虫も殆どついて来ません。

 

少し行くと、第一バンダイクワガタ発見!他の仲間とは随分離れた所に、なぜかポツンと一株だけ。初めて見つけたので、ちょっとコーフン。

 

この後、登山道には様々な花々が続々と。

 

7:44緑豊かな湿地が広がります。コバイケイソウが白い花を咲かせていました。

 

磐梯山は荒涼としたイメージが強いですが、予想外に花の多いお山です。

 

おかげで全然先へ進めません。

 

本日も超スローペース確定です。

 

8:16川上登山口分岐。温泉マニアならコーフン間違いなしの、火山ガス臭がプンプンします。

 

樹林帯を抜け、荒涼とした景色の中に出ました。雄大な景色が見られるハズですが、残念ながら周囲はガスで真っ白けっけ。

 

8:36黄金清水。

そして、まだまだ続く、お花達。

 

8:54二軒の休憩小屋が建つ「弘法清水」に到着しました。

 

この水が冷たくて美味しい!手や顔を洗うと最高に気持ちいいんですが、あまりに冷たくて、30秒もすると手が痺れてきます。この辺から八方台コースのハイカーさんが続々と合流してきます。

 

さぁ~山頂まで、あとひと登り。おぉ、ガスが抜けて、青空が。

 

あと、もうちょっと。

 

9:27山頂到着ーーー!なにげに、人生3度目の磐梯山ピークです。2011年秋は立っていられない程の暴風と寒さでしたが、今日は、そよ風程度の風しか吹いていません。寒くなく、暑くなく、とても心地よいです。

 

2010年10月に再設置された三角点。以前の標高値は1818.61mでしたが、測量の結果1816.29mが新しい標高値となったようです。今回購入した山バッチには、まだ以前の標高が表記されていました。

 

磐梯山の山頂は、一見単なるガレ場のように見えて、バンダイクワガタ、ミヤマキンバイが、たくさん花を咲かせていました。火口原の斜面にはグンナイフウロもチラホラと。

 

ここでオニギリ休憩、いただきます。・・・すると・・・、徐々にガスが抜け、目の前に雄大な火口原が。

 

猪苗代湖も少しずつ見えて来ました。「完全にガスが抜けて360度の大展望!」とはいきませんでしたが、数メートル先も見えにくかった山頂を知っている身としては、これだけで、もぅ大満足です。

10:26山頂が混んできたので下山開始。

すると、擦違いで弘法清水方面から上がって来た男性が、「下に100人位の学校登山の小学生がいて、これから山頂に来る」「まだ花畑を周っているから、今のうちに下りた方がいい」と情報をくださる。・・・これはヤバイ。山頂~弘法清水までは擦違いが面倒な勾配のキツい細い登山道が続く。ここで100人待ちになったら、相当ヤバイ!!というワケで、必然的にペースアップで下ります。

途中、弘法清水周辺がチラリと望める場所に出ると、眼下に、小学生達が整列して、今まさに山頂直下の登山道へと進む姿が見えるじゃあ~りませんかっっ!!おぉ~~~・・遅かった・・。その後、数え切れないほどの子供達&保護者とコンニチワ~を交わしつつ、

10:52やっと弘法清水まで戻って来ました。ここからは、再び来た道を戻るだけです。多くのハイカーさんが利用する八方台コースの分岐を過ぎると、再び静寂の世界へ。

 

荒涼とした火口原の登山道です。

 

あれは銅沼と桧原湖かな。

 

茶色の世界にツツジの赤が鮮やかです。

 

その後、樹林帯を抜け、ゲレンデに近づくと・・眼下に猪苗代湖。キッチリ整った田んぼが印象的。

 

景色を眺めながら、ちょいと一休み。

 

そして例によって退屈なゲレンデ道。朝あれほど群がっていた虫達は、もうどこにもいません。ゲレンデにはたくさんのワラビが生えていました。もっとワラビを増やして、ウインターシーズン以外は、観光ワラビ園にすればいいのに$$$

13:45登山口到着ーーー!!単調なゲレンデ部分は(精神的に)ツライですが、このコースは、なにより人が少なく、けれど花は多く、雄大な眺めも楽しめ、かなりの満足度でした。次は裏磐梯コースかな。

この後、登山口すぐ近くの大型ホテルにて立ち寄り湯をするんですが、浴室に入った途端にドバーーーーッ!!と激しい土砂降り!!ヒャーーーッ、危なかった。(山頂直下で擦違った子供達は大丈夫だったかなぁ・・)

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