インドの温泉|バシスト村(バシッシュト村)温泉 女性浴室

滞在中に大々的な寺院の改修工事を行っていたので、現在では別の外観になっていると思います。

雪を被った神々しい山々に囲まれた避暑地バシスト村には、日本人にはたまらないちょっと熱めの温泉が湧き、インドの湯治場としても知られています。温泉は村のヒンドゥー教寺院にあり、男女別浴室は誰でも自由に利用することができました。

浴場は、女性用・男性用・ヒンズー教徒用の合計三か所になります。女性浴室は寺院内に造られ、露天風呂仕様の男性湯と違い浴室は壁と屋根に完全に囲われ完全な内湯となっています。なので突然の雷雨(実際に何度かありました)でも大丈夫。

参拝者は寺院入口の下足預け場で靴を預けてますが、地元のオバちゃん達は寺院内までサンダルで行き湯小屋手前で脱いでいました。また湯小屋内の浴室手前で脱ぐ派グループもいて、湯小屋外で脱ぐ派のオバちゃんが中で脱ぐ派のサンダルを次々と外に蹴り飛ばしたりと、日本人には考えられないようなし烈な揉め事が毎朝繰り広げられていました。バシッシュト村の女性はかなり気が強めです。

浴室での流れとしては、浴槽を囲むように壁に設置されたフックに脱衣した衣類を掛けます。浴槽周りの通路がめちゃくちゃ狭いので、壁に掛ける衣類や荷物をあまり膨らませると先輩に怒られます。脱衣と言っても全裸ではなくパンツは絶対にはいたままです。インドで女性が入浴する際は上半身裸でもパンツは絶対に脱ぎませんでした。

次に洗い場へ行き石鹸で綺麗に体を洗います。洗い場には浴槽からの排湯(温泉)が打たせ湯のように流れる数本の管があり、それがシャワーの役目を果たしています。洗い場は奥から手前へと湯が流れるように造られているので、手前の打たせ湯を利用すると奥の泡がみんな足元を通過するので、なるべく奥側を利用したいとこです。この洗い場は洗濯禁止らしいですが地元の人はガンガン洗濯してました。

また目上の先輩がいたら率先して背中を流してあげるといいかもしれません。何度か通っていると、無言で石鹸を突き出して「背中を洗え」と指示してきます。10回に一回くらい(先輩の気が向いたら)逆に背中を洗ってもらえることもあります。

女性浴室はしっかりとした御影石(?)のような素材でできた四角く深い7~8人サイズ浴槽がひとつあり、日本の浴槽より深めで膝をついて顔が出せるくらいです。浴槽には4っつの穴が開けられ、こそから浴槽湯が洗い場へピューッと溢れ、うまい具合に勢いのある打たせ湯になっています。

肝心の温泉は、湯口で触るのもキツイ熱湯が流し込まれ、浴槽内でほぼ無色透明の熱湯(日により激熱~熱め寄り適温)での掛け流し。湯中にはフワフワと溶き卵状白湯花や、灰色の消しゴムカス状湯花が舞い、ほんのりと心地よいタマゴ臭が香ります。また湯口では明瞭なタマゴ臭が香ります。

訪問時はインドの夏にあたる時期で、平野部では50℃近い高温がニュースになったりしていましたが、このバシッシュト村は2000mの高所にあり、朝には11℃なんて日もありました。夏でも暑いことはなく、むしろ寒いと感じる場所です。そんな寒い日に浸かる熱めの湯の心地よさときたら、もうたまりませんよ。

ちなみに混雑具合や湯の鮮度は日本の共同浴場とほぼ同じ流れで、湯が一番綺麗なのはやっぱり朝一番です。そして徐々に夜に向かって湯汚れしていきます。一番混雑するのは夕方ですね。これも日本と一緒。

昼間は見学だけの観光客が浴槽周りを取り囲み一見すると大混雑に見えますが、浴槽そのものは空いていました。ただセルフィ大好きインド人観光客(女性)が10人くらい取り囲んで、こっちが上半身裸で入浴していても普通に撮影するんですね。一緒に入浴していたオバちゃんが「女性の裸は撮っちゃダメ」って注意してたけど、次から次へと観光客が来るんでキリがない感じでした。撮られて嫌な人は観光客のいない早朝をおすすめします。

早朝はほぼ地元の人ばかりで、湯に浸かりながら手を合わせ何か祈りの言葉(低い声でオーーンから始まる)をつぶやく姿がよくみられました。何度か通うと顔なじみができて、気が強めな人が多いけれどちょっとづつ親しくなって、ほんとうに楽しい湯治の日々でした。
(まぐぞー・2019年6月~7月)

▼のどかな湯治場バシッシュト村は標高2000m

▼女性浴室のあるヒンドゥー教寺院

▼入口です

▼彫り物が見事な木造寺院です

▼門を入ったところ

▼右側に女性浴室があります

▼女性浴室

▼神事に利用するんでしょうか?壁も凝ってます

▼洗い場(浴槽からの排湯です)

▼7月に入って寺院の大改装がはじまりました

▼改装中も女性浴室は入浴できました(黄色い屋根掛けシートのところ)

 

バシッシュト村温泉 女性浴室 データ

ヒマチャル・プラデシュ州マナリ バシッシュト村
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マップでは寺院にピンがついています
※下着や水着などで必ず下半身を隠して入浴
朝5時前頃に鍵が開く~夜21時頃に清掃の人に追い出される
入浴料はお寺さんへの寄付で
訪問:2019年6月~7月滞在中毎日

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