現在、横向温泉には滝川館旅館とマウント磐梯の二軒の旅館が営業しています。休業中の「中の湯」は事実上廃業と思ってくださいと現地で確認しました。二軒のうち滝川屋旅館は未湯で以前から気になっていた旅館でした。土湯峠周辺へ湯巡りに出掛けて際、ふと滝川屋旅館を思い出して電話してみると「今日のお昼過ぎならいいですよ」との嬉しいお返事をいただきました。しかも1時間限の貸切りにて利用出来るとも。ですので入浴料金1人1100円は決して高くはないと思います。後で知ったのですが、本当なら日帰り入浴は基本前日までの予約制だったらしい。
当日は女将さんに指定された12時半に訪問。立ち寄り入浴は宿泊者の昼食時間の合間に受付しているとの事。女将さんが出迎えてくれて浴場まで案内いただけました。天井が高く浴室とは思えない木造の立派な造りの浴舎です。女将さんの話ですと、浴槽はお湯が沸いている箇所に先祖が浴槽を造ったとの事で、要するに足下湧出ということです。
浴室中央には3つに仕切れている浴槽があります。壁際2人サイズの木造湯舟のみ湯口があって、加温した温泉が投入されています。お湯を口に含んでみると弱い炭酸を感じ、重曹味とわずかに金気臭味もあります。温度は湯口=38.1℃、浴槽=36.2℃。
仕切り隣横には1人サイズ浴槽があります。ここは先の浴槽からの流れ込み湯のみと思われます。湯温は35℃ちょうどの実測です。ここはサッと浸かったのみです。
最後の浴槽は3から4人サイズの木造でここがいわゆる足下湧出のメイン浴槽といってもいいでしょう。薄っすらとしたシジミ貝のお澄まし汁のような見た目です。身を沈めると初めはやや冷やっとする湯温で実測32.4℃とぬるいです。時々、湯船底からブクブクと気泡が湯表面に上がってきます。いくらでも浸かっていられる温湯なので一時間の制限時間では物足りないかも。出来れば湯治連泊して時間の許す限り満喫したいです。
浴後は宿を継がれた時の話や地域の農産物の話など、女将さんに楽しいお話をたくさん聞かせていただきアッという間に時間が過ぎてしまいました。
(三昧・2022年8月)
▼横向温泉 滝川屋旅館 敷地内の水車小屋
▼ 横向温泉 滝川屋旅館 外観
▼ニンニクが干されていました
▼横向温泉 滝川屋旅館 玄関
▼玄関を内側から見たところ
▼散歩用熊鈴
▼横向温泉 滝川屋旅館 館内
▼横向温泉 滝川屋旅館 館内
▼館内案内図
▼それでは浴室へ向かいます
▼味わい深い素朴な図
▼貸切利用した浴室脱衣所
▼昔懐かしい鏡がありました
▼おまんじゅう屋さんの広告が描かれています
▼横向温泉 滝川屋旅館 浴室
▼別の角度から
▼浸かった様子
▼加熱湯投入口
▼浴槽からの眺め
▼この湯升の湯は眼にいいそうです
▼動画もどうぞ(38秒)
横向温泉 滝川屋旅館 データ
福島県耶麻郡猪苗代町若宮下湯甲2970
→Googleマップで見る
0242-64-3211
前日までに要予約
グループごとの貸切利用1時間ひとり1100円
訪問:2022年8月
横向温泉 滝川屋旅館 温泉分析
下の湯 単純温泉 31.9℃ 62.4L/min(自然湧出) pH=6.5 溶存物質計=0.5824g Na=69.7mg(61.71mv%) K=18.5 Mg=7.4 Ca=15.0 Mn=0.2 Fe2=1.0 F=0.4 Cl=8.6 SO4=2.0 HCO3=284.1(93.95) H2SiO3=174.1 HBO2=1.4 CO2=237.9 (H29.3.1) ※温泉利用状況=掲示確認できず