秋の爺ヶ岳と種池山荘テント泊【柏原新道】

シルバーウィーク後半の3連休は北アルプスの爺ヶ岳に行ってきました。今年3回目のテント泊です。最初の予定は金曜日に冷池山荘一泊、土曜日に種池山荘一泊の計二泊で鹿島槍ヶ岳を歩くつもりでした。ところが突如やってきた台風の影響で大町界隈は大雨が降り金曜日は泣く泣くキャンセル。一日短くなったので鹿島槍ヶ岳は諦めて種池山荘テント泊で爺ヶ岳だけを歩くことにしました。

 

2022年9月24日(土)

爺ヶ岳への一番メジャーな登山道「柏原新道」登山口に着いたのは朝5時30分頃。すぐ近くの駐車スペースは登山口から道路を挟んだ向かいに数台と、川を渡った場所に40台ぶんあります。大人気の山なので連休だと満車になっていてもおかしくないんですが、さすがに大雨の影響かポツポツ空きがありました。この二か所の他にも1㎞範囲内に黒部アルペンルートの玄関口「扇沢駅」の有料駐車場も含めて大小数か所の駐車スペースがありました。

爺ヶ岳登山口(柏原新道登山口)をGoogleマップでみる

 

爺ヶ岳登山口(柏原新道入口)から道路を挟んで目の前にある一番近い駐車スペースです。すぐ横のスノーシェッドから来る車が見えにくいので横断の際は要注意。結構スピード出してる車が多いです。

 

橋を渡った場所にある40台停められる駐車スペース。こちらには簡易トイレが設置されていましたが使用できるかどうかは未確認。今回はここに停めました。

各駐車場の位置は「冷池山荘・種池山荘・新越山荘の公式サイト内」に掲載されている「柏原新道登山口周辺駐車案内図」がわかりやすいと思います。

 

登山者への愛情が詰まった柏原新道

7:00準備を済ませて出発です。雨は止んだけどガスが湧いてジメジメ蒸し暑いです。

登山口前には登山相談所がオープンしていました。ここで登山届も出せます。係のお兄さんとヘルメットについて少し話をしたんですが、せっかく持って来ているのにかぶらない人が多くて、事故の時に「ヘルメットさえかぶっていればこんなことにならなかったのに」ということが本当に多いらしいですよ。

 

「爺ヶ岳」今回歩いたコース

爺ヶ岳への「柏原新道」は全体的に丁寧に整備され歩きやすい登山道でした。種池山荘二代目のご主人が何年もかけてコツコツと開いた道だそうです。

 

柏原新道は北アルプス初心者向けとかよく言われるんですがなかなかの急登でした。あくまでも「北アルプスの」初心者向けってことかな?今回は寒さ対策でテントやシュラフのバージョンを上げたから、夏の白馬大池よりバックパックがデカくて重いし結構大変でした。

 

7:40八ッ見ベンチです。ガスが抜けると遠くに八ヶ岳が見えるらしいですがガスで真っ白。

 

8:10最初の注意ポイント。

 

確かに見た目は植物で危険感が薄く見えるけれど、ちょっとの油断で滑ったら危なそうな場所でした。

 

登山道は昨日の大雨で石が転がり落ちて来たんだなぁと思える個所が多数。逆にこの程度でよく済んだなぁとも思いました。それだけ凄い大雨が降ってました。途中すれ違ったハイカーさんは皆「雨が凄かった」と言ってました。

 

9:17石畳です。

 

確かに~。

 

9:25水平道です。本当にフラットで歩きやすい水平道のサービスタイム!

 

おっ!ガスが抜けて目指す稜線がすぐそこに見える!・・・と一瞬喜びましたが、これがなかなか着かないんだなぁー。(登山あるある)

 

9:51ガラバの掲示。

 

細い沢を横切る柏原新道の一番の注意エリアです。

 

カモシカ来ませんように・・・。

 

10:13富士見坂。

 

10:25あともうちょっとの「鉄砲坂」が一番キツかった。

 

熊が出るって掲示があったけど、もうそれどころじゃない。(早く着きたい、あとトイレにも行きたい。)

 

10:38樹林帯を抜けると目の前に種池山荘が!やったー、これでようやく重いバックパックから開放されるぞ~。テント受付したらトイレに直行だ~。

初めて歩いた柏原新道、実はこの道を歩いてみたくて爺ヶ岳に来たっていうのもあります。種池山荘二代目ご主人柏原正泰氏が登山者の安全を願ってコツコツと開いた道、そしてそれを継いだ人々の愛情が繋げた登山道だと思いました。

 

種池山荘すぐ目の前の爺ヶ岳へ

種池山荘到着後はテント受付→テント設営→名物の種池ピザと続きますが次の記事で詳しく書くので一寸ワープします。テント設営後は種池山荘の目の前にドーンと見える爺ヶ岳へ行ってみました。

 

爺ヶ岳は三つのピークがあり、種池山荘から約1時間ほどで最初に着くのが「爺ヶ岳南峰」、そこから15分ほどで「爺ヶ岳中峰」、さらに鹿島槍ヶ岳方面へ進むと「爺ヶ岳北峰」ですが北峰は随分前から崩落のため登頂できないようです。

 

種池山荘から爺ヶ岳方面へ向かう登山道の斜面には一面にチングルマの実が揺れていました。これだけの実があるってことは初夏には凄いお花畑が見られそう。

 

ところでチングルマっててっきりパンジーみたいに一株づづ根がある植物だと思っていたら、実はウネウネと這う低木だと知ってビックリしました。

 

やがてハイマツエリアに来ると樹木がちょっとだけ紅葉していました。

 

本当なら左手に鹿島槍ヶ岳がどどーんとが見えるらしいですガスで真っ白。

 

爺ヶ岳山頂が近づいてきました。

 

後ろを振り向くとガスの向こうに剱岳っぽい頭がちょっとだけ見えます。

 

ああ、種池山荘がガスに飲み込まれてゆく。

 

ガレた登山道を歩いて「爺ヶ岳南峰」に到着です。途中で写真を撮ったりすれ違うハイカーさん達とお喋りしたりで種池山荘から50分ほどかかりました。爺ヶ岳南峰は石がゴロゴロした山頂ですが思った以上に広さがあって休憩には最高の場所でした。

 

遮るもののない大展望な山頂ですが、青空が広がっているのに肝心の北アルプスの山々はガスに覆われています。すぐ横の鹿島槍ヶ岳すら見えない。うーーん残念。明日の朝に期待!

 

真っ白なガスのスクリーンに太陽の光が当たって白い虹のような謎の現象が終始浮かんでました。

 

お次は「爺ヶ岳中峰」に向かいます。南峰からザラザラした砂っぽい登山道を歩いて20分弱くらいでした。この辺りは雷鳥が多いらしくてガスもこんなに出てるし、かなり期待してたんですが一羽も現れてくれませんでした。残念っっ。

 

「爺ヶ岳中峰」です。白い・・・。

 

南峰に比べるとかなり狭い山頂です。ここでパンパンに破裂しそうに袋が膨らんだパンとオニギリを食べました。地形の関係か南峰よりもガスが強くて斜面から吹き上げる風もちょっと強めです。(広くて爽やかな南峰で休憩すればよかったなぁーー)

 

これも紅葉しているのかな?緑に赤の鮮やかな色が綺麗です。

 

というわけで再び南峰に戻ってここでも休憩。

 

ガスが抜けるのを待ちましたが一向にその気配はなく、寒くなって来たのでテント場に戻ることにしました。

 

あの白い虹がまだ浮かんでる。アレはいったいなんだろう?

 

白玉の実がありました。でもとても数が少ない。動物が食べたのかな。

 

 

次回はお待ちかね(!?)種池山荘のピザとテント場の様子を紹介します。

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