2019年6月
ヒマラヤを望む山間の温泉湯治場バシスト村に来て2週間が経ちました。インドの秘境スピティ谷へ行くために夏場限定の「マナリルート」の開通を待ってるんですが一向にその気配がありません。道路状況に詳しい人に聞くと今年は山からの雪解け水がザバザバと凄くて開通工事が難航しているらしいのです。
温泉好きだしのんびりとしたバシスト村での湯治生活もちっとも苦じゃない・・・けど、さすがに2週間は飽きてきた。
そんなとき「マナリからバスで数時間の山間にもっと大きい温泉場があるよ」と教えてもらいました。なんでもその村には温泉浴場がたくさんあって、なかなかの規模の温泉場らしいのです。これはもう行くしかないでしょ。
目指す温泉地の名前は「マニカラン」。バシスト村で行き方を聞いても確実な情報が得られなかったのでマナリのバスターミナルまで行って下調べしてきました。
マナリからマニカランへの行き方
マナリのバスターミナルに行ってわかったことは全行程ローカルバスで、マナリからクルへ行き、クルからバンターへ行き、バンターからマニカランに行くという流れらしいです。
実際にマナリ⇔マニカランの移動で乗ったバス
マナリ→マニカラン
マナリ→クル(乗り換え)→バンター(乗り換えなし・同じバスに乗ったまま)→マニカラン
マニカラン→マナリ
マニカラン→バンター(乗り換え)→クル(乗り換え)→マナリ
2回乗り換えるかどうかは、その時のバスのルートとのタイミングなんだと思います。まぁとりあえずクルかバンターに行けばマニカランに行けるので難易度は低いです。
ローカルバスなので運賃も安いですよ。
バシスト村からマナリ(ニューシティ)のバスターミナルへ
2019年6月24日
マニカランへ小旅行の当日です。バシスト村では1か月くらい部屋を借りっぱなしにして、不要な荷物は置いて周辺の山々に泊りがけのトレッキングに出かける旅人もいるので、宿泊していたゲストハウスのオーナーさんが「部屋どうする?キープして荷物置いてく?」と聞いてきました。
その時利用していたゲストハウスの宿泊料金がそれほど高くなかったんで部屋をキープしようか迷ったけれど、いつ戻って来るかわからないし、もしかしたら他に行きたい場所ができてバシスト村には戻って来ないかもしれないので一旦チェックアウトすることにしました。(結局戻って来たけど)
バシスト村からマナリのバスターミナルへは、寺院広場から出るミニバスで行くことができます。ミニバスがどれくらいの頻度で出ているかは不明ですが、ぼーっと座って待ってると来る感じ。バシスト村からニューマナリのバスターミナルまでは歩いても行ける距離ですが、荷物が多いとちょっとキツイ。
→マナリバスターミナル⇔バシスト村の移動はこちらの記事もどうぞ。
マナリからインドの温泉街マニカランへ
マナリです。
マナリのバスターミナルはニューマナリでの買い物や食事目当てに何度か利用していたので、どこに何があるかはだいたいわかってましたが、その先に行くローカルバスはさっぱりわからず。例によって現地のアニキに聞いて連れてってもらいました。
クル行きのバス乗車一番乗り~。と思ったらアニキがひとり座ってた。荷物が邪魔になるので運転席の近くに置かせてもらいました。
8:35マナリ出発。人気路線なのかちょうど出勤や通学時間とかぶったのか車内はギュウギュウ。女性と子供と高齢のお爺ちゃん以外の男性は席に座らず立ってます。一番乗りで席をキープしていたアニキも結局座れず。
マナスル川の流れが激流。この光景、初めてマナリに来た時に驚いた。ヒマラヤの雪解け水かな?
9:55 クル着。
バスターミナル周辺は大々的に工事中。インドはこういう大規模な工事現場が多く、いままさに成長のど真ん中にいる国なんだとわかります。まるで高度成長期の頃の日本みたい。数年後に来たらすっかり景色が変わってるんだろうなぁ・・・と思っていたら、2023年Googleマップを見たらほんとうにすっかり変貌してた。まさか別の場所に移転した??と思うほどの変わりよう。
→クルのバスターミナル(New Bus stand Kullu)をGoogleマップで見る
水が欲しかったんだけど買いに行く時間なかった。いつもならバスに売り子さんが来るのに、この時は誰も来なかった。
10:07 クル発。この路線はあまり人気ないみたいでガラガラ。
10:35バンター着。こんな山間部に?と思える規模の大きな街でした。近くに空港があるらしいです。
ここで次のバスに乗り換えるのかと思ったら、このままマニカランへ行くとのこと。ここで長めの停車。運転手さんや車掌さんは降りてどこか行っちゃった。
→バンターバスターミナル(Bhunter bus stand)をGoogleマップで見る
バスが停車していたすぐ横の商店で、インドでよく見かけるオレンジ色のクッキー?のようなものを作ってた。しょっちゅう見かけるけど、こうして作っているところは初めて見たなー。
なるほどー、あれは揚げ物だったんだ。それにしてもお兄さん随分器用に作るなぁ。
再び出発したバスはどんどん山間に入っていきます。
あそこはなんだろう?川沿いのちょっとした集落かな。川が増水したら大変そうだよ。
こっちの車幅も気になる。
インドの車間。
さらに道幅は狭くなり粗く削られた山肌に沿って進みます。(崖崩れおきないのかなぁ?心配だなぁ・・・)と思っていたら、帰路で落石発生。
道幅が狭いながらも二車線になっていて、反対方面は渋滞中。よく見るとバカンス帰りなのか大きな旅行風の荷物を積んだミニバスや家族連れの車多し。みんなマニカラン行ってきたのかなぁ?
小さな町を抜け
粗削りな山道をどんどんくねくね。
13:24着いた、着いた!やっとマニカランにつきました!距離はそうでもないけれど、くねくねの山道で渋滞もしてたし疲れた。
→マニカランのバスステーション(Manikaran Bus Stand)をGoogleマップで見る
乗って来たバスです。
バス乗り場から橋を渡ると・・・
細い路地に土産店や食堂がビッシリ。
みんな熱心にお土産を吟味してる。インド人の購買意欲ってほんと凄いんだから。日本ももっとインド人観光客呼び込まなきゃ。
すぐ横では轟音をたてながら激しい急流が流れてる。
温泉場ならではの穏やかな雰囲気。どこからともなく香るいい湯の匂い。
あ、あれは!?おじさんの後ろに見える白い煙はもしや・・・
温泉だぁぁぁー--!凄い!野菜を茹でてる!
うひょーっ!その後ろには男女別共同浴場があるっっ!手を入れたらほどよい適温。(後で入りに来よう~)
よくよく見たらあちこちに湯煙が見えるじゃありませんか。
ここはインドの鉄輪ですかい?
まずは宿を探さなきゃなりません。バス停から橋を渡ってすぐにゲストハウスを経営している男性に声をかけられましたが、私たちが温泉付きの宿を希望していると知ると「それなら奥の方に何軒か温泉のバスルームを持ってる宿があるよ」と教えてくれました。
男性の言う通りどんどん奥へ進むとありました、ありました、温泉付きの宿が。
数軒部屋を見せてもらった中で一番清潔感のあった「MOON ゲストハウス」(画像左側)にお世話になることにしました。
同宿の他の部屋は全室シク教のファミリーで埋め尽くされて満館です。かろうじて今朝空いたばかりの一部屋をキープできました。
インド人はなぜか扉を開けっぱなしにする人が多いので、あちこちから老若男女わいわいガヤガヤ楽しい声が聞こえてきて、なんだか昔の日本の湯治場みたい。いいなぁ、こういう雰囲気大好き。東アジア人が珍しいのかときどき子供が見に来ます。
これが宿の風呂です。グループごとの貸切利用、もちろん温泉利用で源泉掛け流しですよー。サイコーです。
荷物を置いたら近所の食堂に直行!朝から食事のタイミング逃してお菓子を買い食いした程度でお腹ペコペコ。
さぁ、楽しいマニカランの温泉ライフがはじまりますよー。