ヌブラ渓谷10・「ディスキット・ゴンパ」と「ゴンパスクール」

2019年8月1日

インド・ラダックのレーから足をのばしてヌブラ渓谷にやってきました。パキスタンに近いトゥルトゥクで2泊、温泉の湧くパナミックで2泊の後はレーに戻るつもり・・・だったのが、予約したシェアタクシーにまんまと乗り遅れて、予定外のディスキットにいます。

これも何かの縁かもしれないので、ディスキットでも2泊して町を散策してみることにしました。

 

 

ディスキットってどんなとこ?

ディスキットはヌブラ渓谷の中心地です。レーからのバスもこのディスキットに到着し、各地域ヘのミニバスに乗り換えます。ヌブラ渓谷の中心地といっても規模の大きな町ではなく、ささやかな商店や民家が並ぶ程度で、ちょっと寂れ感のある埃っぽい田舎の村といった感じでした。

 

観光客相手の店はほんのわずかで、地元民相手の資材を売る商店などが目立ちます。トゥトゥク村やパナミック村のような長閑でほのぼのな感じは薄いかな。人はまぁまぁ見かけるけれど、同じくらいロバと野良ワンコが多い。

 

仏教徒率が高いのか、あちこちに新旧様々な祠やマニ車がありました。

 

祠の上にはよくヤギの頭蓋骨が置かれたり棒が刺さっているけれど、これはどんな意味があるのかなぁ?

ディスキットゴンパ

ディスキットで一番の観光名所といえば、町外れの高台にあるディスキットゴンパだと思います。数日前にトゥルトゥクからパナミックの移動中、次のミニバスの発車まで時間があったので、時間つぶしも兼ねて行ってみました。(→その時のディスキットゴンパの様子)

ところがディスキットゴンパに行ってみると意外に広く見どころもたくさんあって、短時間の訪問ではかなり端折った見学になってしまいました。

 

というわけで今回2度目のディスキットゴンパ見学です。一回目と同じくディスキットの中心地からトボトボと道を歩いて行きます。

 

途中に広がる牧歌的な景色に癒されるー。

 

ゴンパへの登り口に到着。

 

前回はここから九十九折の坂道を登って、フゥフウ言いながらようやくゴンパに到着しました。

 

今回はラッキーなことに坂の途中で、お母さんをゴンパまで連れて行くという娘さんの車に拾ってもらえ、アッという間に楽々到着。なんだか昨日から、ラダックとカシミールの皆さんには車でお世話になりっぱなしです。

 

歴史を感じるマニ車。

 

行った時間がたまたまなのか前回も今回も鍵がかかっている部屋が多くて、お兄ちゃんにお願いして開錠して中を見せてもらいました。

 

この薄暗い部屋には顔を布で隠した仏像がギュウギュウに収められてる・・・ということは「ゴンカン」っていう守護神のお部屋かな?もうかれこれ10か所近くゴンパを見て来たから、なんとなーーく「どの部屋がなんという部屋か」わかるようになって来たような、まだ全然わからないような・・・。

 

顔が出てる仏像もある。顔を隠すのと隠さないのには何か違いがあるのかなぁ?

 

ここまで来て、この部屋に「何かいる」のをお気づきでしょうか。(この画像にも写ってます)

 

そうなんです、さっきから猫様がずーーーっと鍵を開けてくれたお兄ちゃんの後をついてまわってます。時々私達の足もスリスリ。お兄ちゃんに「あなたの猫?」と聞くと「違う」とのこと。それにしちゃ、お兄ちゃんにやけに懐いてるぞ。

 

次の部屋は豪華絢爛。こちらはドゥカンと入り口に書いてあります。

 

ドゥカン=本堂の認識でOKですか?

 

ほんのり明かりの射し込む薄暗い部屋にズラリと仏像が並んでいます。

 

お若い!

 

ガラスの向こうに古そうな仏像もありました。(背後の古い壁画も気になります)

 

古い壁画もありました。

 

けれど保存状態があまりよろしくないのが心配。

 

広場です。

 

壁に修復の様子が掲示されていました。解説を読むと雨水が浸食した壁画を和紙を利用して修復したらしい。ほ~・・・ラダックで和紙が使われていたとは。

 

キッチンを見学です。

 

見学の後は眺めのいい休憩室(?)でひとやすみ。

 

案内してくれたお兄ちゃんとは別のお兄ちゃんがバター茶を用意してくれました。

 

おいしかった。

 

ラダックの御宅やゴンパでよく見かけるチャイポット。ちょっとレトロなデザインがかわいい。すぐに日本に帰るなら間違いなく買ってた。

 

展示されていた茶器を見学。そういえばレーで、こういうポットを頭に乗せて踊るダンス見た。

お土産屋さん。なぜかかココでタルチョの爆買い。レーでもタルチョの爆買いして、かなりのタルチョ長者になりました。以降中央アジア~ヨーロッパ~アフリカ~南米と大量のタルチョを背負って旅するという謎行動。

 

お次は、あの遠くに見える大きな弥勒菩薩を目指します。

 

途中にゴンパスクールがありました。「ここは学校ですか?」と先生らしき男性に聞くと「見学されますか?」とのことで遠慮なくお邪魔。

 

子供たちが勉強中でした。

 

子供たちの写真を撮っていいですか?と先生に聞くと「子供たちに聞いてみてください」とのこと。ほとんどの子供たちはOKでしたが、一番年長っぽい子だけは「ダメ」でした。

 

今はチベット語の授業中だそうです。なんとゴンパスクールの子たちは英語・ヒンディー語・ラダック語・チベット語の4っつの言葉を勉強するんだって。凄い!このことを後でチベットの山岳ガイドさんに話したら「ラダックとチベットの言葉はほとんど一緒だよ、だから全然凄くないよ」と鼻で笑われた。

先生と日本のことを話していたら、さっき「写真ダメ」と言った男の子が「え!日本!?ねぇねぇ日本の人なの!?」と急に目を輝かせながら先生に聞いてました。「そうだよ、自分で聞いてごらんよ」と先生が促しても、さっきの威勢の良さから急に恥ずかしそうな仕草になって、結局話せず終いでしたよ。ゲームとかで日本に特別な思い入れがある子だったのかな?

 

帰り際に先生に「旅行者は見学に来ますか?」と伺うと「ゴンパには来るけれど学校には誰も立ち寄らないんですよね」と、ちょっと寂しそうでした。次に行くときは学校で使えそうな文房具とかお土産に持っていこうかな。

 

再び弥勒菩薩を目指してテクテク。

 

ようやく弥勒菩薩まで来ました。・・・大きい!皆さんがお祈りしたり記念写真撮ったりしています。

 

弥勒菩薩の後ろには、なにやら入り口があったので入ってみました。

 

内部は仏像が祀られたりして寺のようになていました。

 

位の高そうなお坊さんがおられました。みんなが順番に記念撮影していたので、私達もお願いして一枚。

 

これにて2回目のディスキットゴンパ見学終了です。弥勒菩薩から急なガレ場の細い道(?)を見つけたので、ズルズル滑りながら下りました。

 

このケルン(オボー)凄い。絶妙に組まれて頑丈そうな柱になってる。

 

再びディスキットです。まったりと、どこか気怠いディスキットの夕暮れ。

2泊したので明日はレーに戻ります。

タイトルとURLをコピーしました