2019年5月12日
最初に来た時は、土ぼこり舞う田舎の町でクラクションはうるさいし、ブタが群れで走り回っているし、普通に青空トイレだし「なんか凄いとこに来ちゃったなぁ」なんて思っていたバーダーミですが、約1週間近く滞在して、美しく素朴な町並みや素朴で人懐っこい人々にに魅了され、気が付けばすっかり離れがたくなっていました。
けれど旅する者の悲しさか、いよいよこの町を離れる日です。
次に目指すのは大都会アウランガーバードです!アウランガーバードを起点に世界遺産の「アジャンター石窟群」と「エローラ石窟群」を見学したいのです。バーダーミですっかり石窟遺跡の魅力にハマり、地球の歩き方で「怪物」と称された超ド級規模の石窟群をこの目で見たくなりました。
少し前にバーダーミのバススタンドでアウランガーバードまでの直通バスがないか探したけれど、距離がありすぎるのか見つけられず。でも「ビジャープルまで行けばなんとかなるかもしれない」と教えてもらいました。
そんなわけできょうはビジャープル(ヴィジャヤプラ)を目指します。
ちなみにどうして「ビジャープル」と「ヴィジャヤプラ」二つの名称を並べているかというと、数年前にビジャープルからヴィジャヤプラへ街の名称が変わったらしいんです。ですが現地の人は「ビジャープル」と呼んでました。
一日三回通ってすっかり馴染みになった食堂で、いつもの朝食(食べかけ)。そしてお世話になったお宿をチェックアウト。
バーダーミバススタンドへ。
このバススタンドにも何度も足を運んだなぁー。
きょうも元気にサルたちが暴れていました。
窓から飛び込んで乗客の持ち物を奪い去る。車掌さんが笛をピピーっ!と鳴らしてサルたちを追い出しにかかります。それを見ていた皆が、アハハと笑ったりして、このほのぼのした空気がバーダーミだなぁ・・。
本日の行程は、バーダーミ→ケルル(乗り換え)→ビジャープルです。
まずはケルル行きのバスに乗ります。インドのバスのほとんどは行先表示が現地語のみでさっぱりわかりません。そこで例によってバススタンドにいる人に聞くと「ケルル行きは、あのバスだよ」。指さす方向をみると、たったいま出発したバスがバススタンドを出るところ。
9時35分慌ててダッシュで駆けよって手を振って猛アピールで乗せてもらいました。荷物は運転席の隣のスペースに置かせてもらいました。
乗客は八割程度。なぜかお爺ちゃんお婆ちゃんが多くて、お喋りでガヤガヤしている車内です。バーダーミからケルルまでの運賃はひとり25ルピーでした。
バイバイ、楽しかったバーダーミ。
あっ、元気兄ちゃんたちのラッシー屋さんだ。みんな病気や怪我をしないように、素敵なおとなになってね!
お婆ちゃんお爺ちゃんを乗せてバスは乾いたインドの道を進みます。
荒涼とした景色。
ヤギがいっぱい。
10時15分アッという間にケルルに到着。お爺ちゃんお婆ちゃんも降ります。(もしかして病院とかがあるのかな?)
→ケルルバススタンドをGoogleマップでみる
のどかな空気の流れるバスステーション。
食堂のお兄ちゃんに「写真撮って」と声をかけられパチリと一枚。
その隣で見ていたオジサンも巻き添えで一枚。
10時22分ビジャーブル行きを車掌さんに聞くと「あそこに来てる」。
なかなかのいいタイミングでビジャープル行きのバスに乗り継ぐことができました。中に入ってビックリ!満員御礼で、狭い通路にも人がビッシリ!この中でデカザック持って乗り込むのが相当大変でした。
しばらく立ってましたが、インドの人はみんな優しいです。「荷物をここに置いたらいい」とか「次で降りるから座りなさい」とか、皆が声をかけてくれます。インドの人って人懐っこくて、みんな気軽に声をかけてくれるんです。
ケルルからビジャープルまでの運賃はひとり104ルピーでした。
窓の外は、広い広い乾燥地帯で、まるで砂漠の中を走っているようです。窓から吹き込む風は明らかに体温より熱く、広い大地にときどき旋風が起きているのも見えます。日本では見られない光景だなぁ・・・。
ときどき現れる緑の畑に癒されます。(あの木はなんだろう?ぶどう?)
乾いた大地にオアシスのように現れる小さな集落。
こういう小さな集落をひとつひとつ泊まり歩けたら素敵だなぁ。
やがてポツポツと建物や緑が目立ち始める頃、
12時42分ビジャーブル(ヴィジャヤプラ)に到着しました。
→ビジャーブルバススタンド(Bijapur Bus Stand)をGoogleマップでみる
なかなか活気あるバススタンドだぁ。
あっ、荷物預け所まである。
併設の食堂で何か食べようと中を覗いたら
この混みっぷり!食べる隙間がないから諦めました(お腹空いたよー)。
売店の鮮やかなケーキがますます空腹を刺激します。
バススタンドを表から見ると、なかなかポップな建物でした。
やってきたビジャーブルは建物や車が多く、道行く人の格好もバーダーミと比べ(少し)垢ぬけています。
これでも現地の人が言うには「インド全体から見ると田舎の町」なんだって。
それにしても暑いなぁぁぁ。バーダーミも暑かったけどビジャーブルはもっと暑い。乾いた熱風が吹き付けて、息を吸うと痛い。
宿までトボトボ歩く途中にあった食堂で、ようやくお昼ご飯。いろんな味が楽しめるターリーにしました。バーダーミでは「ミールス」って呼ばれてたのにここでは「ターリー」。同じ料理でもなぜか地域やお店によって呼び名が違う。お味は優しい辛さで美味しくいただきました。
あっ、馬車だ!観光客風のファミリーが楽しそうに乗ってる。そっか、ビジャーブルはインド人の間では人気の観光地なのかも。
なんか知らないけど壺を売る店がいっぱい。
最初はどこかよそよそしく感じたビジャーブルも、なにげにおもしろそうな予感。