【タクトクゴンパ仮面の祭り】インド・ラダック

2019年8月10日

つい先日ジャンムーカシミール州で憲法370条突然の廃止発表に端を発した混乱があったばかりの同州ですが、ここラダック地方のレーに関してはいつもとかわらない、のんびりとした空気が流れていました。

 

そんなラダックのタクトクゴンパ(ニンマ派)で祭りが開催されました。ラダックの各地ゴンパで行われる、地元の人はもとより外国人観光客にも大人気の「仮面を被って踊る」祭りのひとつです。

2019年のタクトクゴンパでの祭り開催は8月10日と11日の二日間でした。毎年開催される日は変わるようです。

 

レーの中心部からタクトクゴンパへ

タクトクゴンパへは、ローカルバス、バイクレンタル、タクシーといった交通手段があります。ローカルバスは激混みになると予想して、私達はバイク(スクーター)を一台レンタルして二人乗りで向かうことにしました。ただレンタルバイクは欧米人に人気があるので「当日に借りられなくなったら困るのなぁ」と、念のため二日前に町のバイク屋さんで予約をしました。

当日はレーのメインバザールを朝9時頃出発。タクトクゴンパまでの道のりは舗装状態も良く、広大な景色を楽しみながらノンビリ走って10時半頃には到着です。

 

タクトクゴンパ仮面の祭り午前の部

会場のタクトクゴンパの前にはいくつも出店が並び、大勢のお客さんで賑わっていました。まるで日本の縁日みたい。

タクトクゴンパの中庭に到着すると絶妙なタイミングで祭りの始まりでした。(動画17秒)

ガヤガヤと騒々しい中で読経。来る前はシーンした静寂の中で厳かに祭りが行われるのかと思ったら、みんなお喋りしたり飲食したり、かなーり自由度が高いです。動画の中に入っている咳はうちじゃないですよ。近くにいたオッサンです。

 

楽器が鳴らされます。「お祭りが始まるよー」の合図?

 

小さな法螺貝みたいなのを一生懸命吹いてる。

 

そしていよいよ仮面の舞いです。本堂から仮面をかぶった演者がジャーンと登場。

ちなみにお祭りの日は本堂が演者の控室になるので、堂中に入って撮影することは不可ですが、扉の外から内部撮影はOKと言われました。※お参りのためなら本堂に入ることはOKとのこと。

 

この前お祭り準備中のタクトクゴンパに来た時、たくさん並べられていた仮面のひとつだ~。

 

仮面で見えづらいのか、恐る恐る階段を下りてた。

 

ゆったりと踊りが始まりました。

 

その後ろではワンコが何度も乱入。

 

本堂では演者がスタンバイ。「やべー始まるよ」「緊張するぅ」とか話してるのかな?

 

生演奏に合わせてユル~く踊ります。

ゆっくり横移動しながらクルッと回る単調な舞いですが、仮面や衣装が重くて遠心力に振られて転ばないかヒヤヒヤしながら見てました。

 

観客にはバナナ、大きなパン、スナック菓子、パックジュースなどが次々と無料で振舞われます。

 

ラダッキガールズによる、お馴染みの熱々バター茶のふるまいもありました。最初は紙コップもあったんですが、そのうち無くなったので、カップを持参するといいかもですよ。

 

バター茶は数日前にタクトクゴンパでいただいた時よりも三分の一くらいの薄さでした。

客席には、おもしろおかしく場を盛り上げてお布施を集める小鬼のようなチビッコが登場し、お金のありそうなツアー客の座る客席を攻撃していました。

 

私達のいる地元民エリアには一度も来なかったな。

 

本堂横では次の舞踏隊がスタンバイ。そして出陣。

 

太鼓を鳴らしながらユル~く、クルッとまわります(動画22秒)。動きが合ってないように見えるのは気のせい?

 

次の演者隊。仮面がスケルトンで、ド緊張の表情が丸見え。

 

こちらも楽器演奏に合わせて、ユル~く演舞。

 

「あ~終わった、終わった」安堵の表情で戻って来ました。

 

お昼休みはお振舞ランチと屋台見学

午前の部終了。一時間の休憩タイムです。

 

かわいい御婆ちゃんいた。お願いして撮らせてもらいました。

 

みんな外で家族団らん、お弁当を広げて頬張ったりしていました。なんだか運動会みたいで楽しい。

 

午前中の部で頑張って演じていた男の子達も、無邪気にワンコと遊んでました。

 

タクトクゴンパでは、なんと食事も無料提供されていました。最初「関係者用かな?」と思っていたんですが、聞くと「どうぞ」とのこと。

 

私達は外の出店も気になっていたので、ここではバナナとカード(ヨーグルト)だけいただきました。屋外ではパックジュースなどが次々配られて、もぅ凄いサービスっぷりです。

 

せさかくなのでゴンパの外に並ぶ出店にも行ってみました。

 

何を出しているのかよくわからないまま飛び込み入店。

 

謎の食べ物登場。

 

伸ばす前のウドンのような練り物と、塩気のあるカードです。カードには菊?のような花びららしきモノがたくさん入っていました。謎の練り物にカードをつけて食べるようです。で、肝心の味はと言うと・・馴染みがないためか微妙・・・。でもこの謎食べ物が大人気で、飛ぶように売れてました。

 

食事の後は出店をぶらり。

 

露天商一番人気は、現金を賭けるルーレット。

 

若い子からお爺さんまで賭けてましたがサクラも多そうな予感。

 

輪投げにも挑戦。景品は現金でした。景品の間隔が狭くて難しいよ~。

 

子供達に大人気のチープ系おもちゃ。ここで売られているオモチャの銃が男子に大人気で飛ぶように売れてました。孫にねだられたお爺ちゃんお婆ちゃんがホイホイ買ってあげちゃう光景は日本と一緒。

 

タクトクゴンパ仮面の祭り午後の部

どうやら午後の部がクライマックスのようで、ますます見学者が増えました。

 

演者の登場を今か今かと、みんなワクワク。

 

いよいよ本堂から演奏隊を先頭に・・・

 

チベット仏教にまつわる有名人が続々と登場。

 

そして例によってクルクルと舞いを披露。

 

お釈迦様とおぼしき御方が片足立ちになるとフラついて倒れそうで、みんなハラハラ。

 

地元民エリアでは観客を狙う刺客が午後の部に大量発生。

 

屋台で買ってもらったオモチャの銃が嬉しくて、あちこちで狙い撃ち。中には「パン!」と盛大に音が鳴るものもあって、(時期が時期なだけに)その度に観客がザワついてました。

 

いっぽう、舞い終わったチベット仏教の有名な皆様方は貴賓席に着席。

 

敬意をあらわす白い布を掛けたり、お布施をするための行列ができていました。

 

本堂へ戻って来ました。みんな供物やお布施(現金)を持ってます。

 

海外のお客さんで占められていた観光客エリアを見ると、既に撤収済み。(早っっ)

 

地元民エリアは、この時、祭り一番のフィーバーとなっていました。

時計を見ると、なんと16時を過ぎています。てっきり短時間しかやらないのかと思っていたけれど、朝から夕方までたっぷり大満足の演舞でした。

 

祭りの後は、前回訪問時は閉まっていたオールドゴンパを見学します。

 

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