2023年8月のお盆休みは北アルプスの爺ヶ岳と鹿島槍ヶ岳をテント泊で行ってきました。行程は柏原新道登山口→冷池山荘テント場(泊)→鹿島槍ヶ岳→爺が岳→種池山荘テント場(泊)→柏原新道登山口の2泊3日です。このページでは幕営した冷池山荘テント場の様子を紹介します。
冷池山荘テント場データ
2024年度も引き続きテント場は特定日予約制(web予約あり)
山小屋予約5月15日午前10時~/テント場予約6月3日午前10時~
→予約や登山道状況は「冷池山荘公式サイト」をご覧ください
テントひとり2000円
幕営利用しました
[2023年8月]特定日要予約・テントひとり2000円(水1リットル込)・トイレ1回200円以上
冷池山荘でテント受付
朝5時頃に柏原新道登山口を歩き始め、暑さにグッタリしながらお昼頃にようやく冷池山荘に到着しました。
今日幕営するテント場は冷池山荘から鹿島槍ヶ岳方面へ10分ほど登山道を上った場所にあります。
テント場受付のため冷池山荘の玄関を入ると、すでに数人のハイカーさんが宿泊の申し込み書類を記入中でした。私達は冷池山荘公式サイトから書類をダウンロードして記入済だったので、それを渡して料金支払って受付完了です。
テント代はひとり2000円、トイレ代は別で1回につき200円です。料金を支払うと種池山荘と同じく木の札を渡されました。これを設営したテントに括りつけて支払いの証にします。水は1リットル200円・0.5リットル100円で、テント泊はひとり1リットルの引換券がもらえました。
冷池山荘からテント場への上りがキツイ
それではいよいよ冷池山荘のテント場へ向かいましょ。お馴染みの黄色い手書き看板によると15分ってことですが、重たいテント装備でノロノロ歩いて10分くらいでした。歩くの遅い私で10分だから、他の人ならもっと早いと思います。
↑テント場に向かう途中の登山道から見た冷池山荘
冷池山荘からテント場への急登がとにかくキツイ。トイレに行くたび、小屋に用事があるたび、この急坂を上り下りしなきゃならないのがツライ。
途中にあった迂回路。以前は崖側の道を歩いていたっていうから怖い。まぁ当時はここまで崩壊してなかったと思いますが、どうなんでしょ?
冷池山荘テント場
やーーっと到着!冷池山荘テント場!
登山道上にポッカリ空いたちょっとした広場のようなところで、目の前には剱岳や立山の連なり、今日歩いて来た稜線と爺ヶ岳がすっかりと見渡せ、遠くに種池山荘も見えます。
なかなかの好展望テント場ですが、全体的に立山側に傾斜していて平に張れる部分がかなり少ないです。しかもゴツゴツした石多め。土中も石が多めで、刺さるポイントを探して何度かペグを打ちなおしました。
↑反対側から見た冷池山荘テント場
稜線上にあるので風が吹く日はちょっと大変そうな予感。ちなみに幕営した日はほぼ無風でラッキーでした。
どこに張ろうかテント場内をウロウロして、鹿島槍ヶ岳側の端っこに張りました。かなり斜めな場所です。もう少し平らな所もいくつかあったけれど、端っこが良かったので、まぁしょうがないですね。寝ている間に気が付くと体がズルズル下がってあまり安眠できなかったです。
メイン設営エリアの他に、冷池山荘から上ってテント場少し手前の登山道挟んで左右一か所づつに小さめテントなら張れそうな個室スペースもありました。・・・ただテントが張られてないとテン場じゃなくベン場にされそうな嫌な予感・・・。
放り逃げウンコ多い
このテント場でちょっと嫌だなぁと思ったのは、トイレまで距離があるからか、樹木エリアに先人のウンコの置き土産がチラホラと。中にはご丁寧に石を乗せて隠しているものまであってハエも多めでした。大でこれだから小も相当・・・と想像します。さすがに今日みたいに利用者が多い日にテント場で用足しするヤカラはいないと思いますが。
昼間は灼熱地獄
真夏の稜線上に位置するテント場あるあるだと思うんですが、太陽光線が容赦なく焼き付ける昼間のテント場は灼熱地獄でした。テントの中なんて「いったい何度!?」ってくらい蒸し風呂高温で秒もいられない感じです。
テント場全体が逃げ場のほとんどない炎天下で、樹林の日陰はほんのわずかしかなく、その貴重な逃げエリアが先人のウンコで荒らされているという。テント設営後はテント場で北アルプスの涼風に包まれながらのんびり寛ぐという夢は儚く消え去りました。
じゃあ他の皆はどうしているかというと、ジッとテント場で苦行を耐える派もいれば、山荘に逃げる派もいました。山荘は日陰部分も多く何故かテント場より風の通りが良くてちょっとだけ爽やかなんですね。
そしてもうひとつの逃げポイントが、テント場から少しだけ鹿島槍ヶ岳方面へ行った登山道上。テント場は無風の灼熱地獄だったのに、ほんのちょっと鹿島槍ヶ岳方面へ行っただけで爽やかな風が吹き込み極楽別天地のようになっていました。そのことを知っていたのかテント場の人たちが点々と登山道脇の石に腰かけて涼んでいました。
初めて幕営した冷池山荘テント場は、景色だけはいいけど、いろいろ使い勝手や快適度に欠けるし、放り逃げウンコも多いし2回目は無いかな。(※あくまでも個人の感想です)
ただご来光に合わせて鹿島槍ヶ岳を登るってなると丁度いい場所に位置してるんですよね。
冷池山荘テント場・トイレ
冷池山荘テント場のトイレは冷池山荘にあります。ということは、トイレのたびにあの登山道をまた下らなくてはいけません。最初はこの往復が「キツいなぁ」と思ってたんですが、2度目3度目になるとそれが当たり前になって何とも思わなくなる不思議。途中には冷たい風が吹き込む「癒しポイント」もありました。
ちょっとわかりにくいんですが、山荘を後ろに回り込むとトイレがあります。
テント泊はこの「外トイレ」を利用します。1回200円のチップでした。
トイレは入って右側に男性用小便器、個室は男女共用で右側に和式・左側に洋式がありました。トイレはまぁまぁ臭いキツめのボットンです。トイレットペーパーはありましたが、朝行くと洋式側が無くなっていたので、念のため持参した方がいいかもしれません。使用後のトイレットペーパーは便器には入れず設置された専用の紙入れに捨てます。
トイレ内には手を洗う蛇口と消毒が設置されていました。水に限りがあるようで、朝行くと蛇口からは出なくなっていました。
冷池山荘テント場・水場
冷池山荘には自由に汲める水場はありません。テント泊の人はひとり1リットルの水引換券がもらえますが、追加でもっと水が必要な場合は別途購入します。水は1リットル200円・0.5リットル100円でした。
まずは冷池山荘玄関内の受付に行き、水の引換券を購入します。
次に山荘一番端っこ(爺ヶ岳方面)の窓口に行き持参した容器に水を入れてもらいます。
水は沢から汲み上げていてそのまま飲むことができるそうです。
冷池山荘
冷池山荘は玄関前こそ狭いですが、休憩広場が二か所にあって人が分散されるからか、種池山荘のような騒々しい混雑さは感じられませんでした。こちらは爺ヶ岳寄りの休憩広場。種池山荘方面から歩いて来ると最初に冷池山荘に到着するのがこの広場です。
広場と冷池山荘の間には種池山荘にもあった池がありました。到着日はあまりの暑さのせいか、底から不気味な泡がブクブクと湧き上がっていましたが、翌朝見たら泡はほぼ消えていました。
池の中を覗くと種池山荘と同じ小さなサンショウウオ、それとヤゴもチラホラと。
こちらは冷池山荘玄関前の石段上の広場です。
こちらの方が眺めが良くて開放的です。
それでは冷池山荘内へおじゃましまーす。(といっても玄関だけですが)
人気の山小屋だけあって売店は充実。
グッズは種池山荘とかぶってる。雷鳥軍団の手ぬぐいがカワイイ。
バッチです。15番買いました。限定とか1番人気という言葉に弱いです。・・・というか15種類もバッチないのに、なんで15番?
飲料です。缶ビールロング缶が800円は山小屋では安い方だと思います。
冷池山荘で購入した飲料のペットボトルと空き缶は回収してもらえました。
その他掲示物など。
冷池山荘のお弁当(ちらし)注文
去年種池山荘で見かけてずっと気になっていたお弁当(ちらし)を明日の昼食用に買ってみました。ひとつ1100円。「出来上がりが19時頃になるので、そのころに取りに来て」とのことです。(19時ったら、もう寝てるかもしれない時間だなぁー)と思い翌朝取りに行ってもいいか聞いたら、夜のうちに取りに来て欲しいとのことでした。
お弁当の包み紙が可愛くていいのよ。これだとよくわからないけれど、コマクサ・オコジョ・ライチョウのイラストが描かれてます。この図柄の手ぬぐい作ればいいのに。
これがお弁当です。(翌日の昼食時に撮影)上の具材がバラバラに飛び散って見た目はアレですが・・・酸味が薄めのちらし寿司でした。
18時ごろのテント場です。ようやく暑さが和らいで来ました。
夕陽がテント場を照らし始めました。小屋からもお客さんが上がって来て、みんな同じ方向を見ています。
太陽は剱岳のちょっと左側の山に沈みました。
日没と同時に早々に寝てしまうテント多数。私たちは寝る前のトイレも兼ねて、ちょっと早めにお弁当を受取りに冷池山荘へ。(お弁当はもうできてました)
19時頃テント場に戻るとほとんどのテントは灯りが消え、あちこちからイビキもグーグー(みんな疲れてるんだね)。明日は2時30分頃起きて鹿島槍ヶ岳のご来光を見に行きます。それでは、おやすみなさい。
今回の寝具装備
モンベル/U.L.ドームシェルター2
モンベル/シームレスダウンハガー♯5
モンベル/寝袋カバー
モンベル/フォームパッド
シートゥーサミット/トラベルシーツ(シルク)
寝具は暑くなく寒くなく丁度良かったです。
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