2018年7月23日(晴れ)
この日も朝からとても良い天気です。雲ノ平キャンプ場から樹林帯を下りに下って、湿原の横に建つ高天原山荘にやってきたのが昨日。久々の温泉と布団と美味しいゴハンで、たっぷりと秘湯を満喫しました。
朝ごはんもしっかり食べて、今日も元気に歩くぞぉぉ。
きょうは水晶岳から黒部源流を下る山歩きがあるので、体力温存のため泣く泣く朝風呂はやめましたが、同じコースを歩くシニア男性が朝風呂をたっぷり楽しんで出発されました。むむむ、やるな。
さぁーー小屋泊まりで充電完了!元気も体力も復活です。山小屋利用ってホントに楽で体力的にも全然違います。荷物も圧倒的に軽くなるし、我家もある程度の年齢が来たら山小屋泊まりで縦走したいなぁー。それまではテント装備でガンバロー。
高天原山荘お世話になりました!
6:00高天原山荘出発です。既にほとんどの人は出発した後で、おそらく後ろから二番目くらいの遅い出発となりました。それだけ去りがたかったというワケです。
そういえば、こちらの高天原山荘は「街の情報を得る手段が登山者から聞く程度しかない」とサドゥのようなスタッフのお兄ちゃんが嘆いていたので、出発直近の新聞などをお土産に持っていってあげるのもいいかなぁーと思いました。新聞なら読んだ後もいろいろ活用もできるし(たぶん)。お兄ちゃん、頑張ってね!
このゴールデンレトリバーの毛並みのような美しい湿原の眺めも見納め。秋には黄金色の輝く湿原になりそう。
本日は岩苔乗越を経て水晶岳に寄り、黒部源流から三俣山荘を目指します。岩苔乗越から水晶岳→ワリモ岳→鷲羽岳→三俣山荘というコースが一般的かもしれませんが、鷲羽岳は明日登りたいのと、黒部源流を通ってみたかったというのもあって、このルートを選びました。
高天原山荘からすぐにある岩苔乗越への分岐からしばらくは、じめっとした樹林帯が続きます。
水晶池はかなり微妙(寄るか寄らないかは・・アナタ次第!)
途中に水晶池の案内がありました。
せっかくなんで寄ってみました。
誰もいない山の中の池は、これから向かう水晶岳がそびえる深山の雰囲気でしたが・・・とにかく蚊が多い!
よく見ると池からわんわんと蚊が発生しているのが見えます。(うわぁぁぁ)久々の「獲物」登場に総出で攻めてきます!逃げるように撤収!
季節にもよるかもですが、水晶池まで下って、見学して、また上って戻る時間(全行程約15分くらい)と、上り下りによる体力の消耗を考えると、ぶっちゃけ見に行かなくてもよかったかな・・・。
まぁこればっかりは個々によって受ける印象が違うと思うので、一度ご自身の目で見て、二回目も寄るかはアナタ次第ってトコですね。もしかしたら紅葉の時期はめちゃ綺麗かもしれないし・・・。
岩苔乗越までの水と花々が美しい登山道
鬱蒼とした樹林帯をしばらく行くと目の前がパッと明るく開け、爽やかな草地に出ました。この草地が素晴らしいんです。
あちこちで清らかな水が流れています。
登山道にも水が流れビシャビシャですが、
あまりの清らかな流れに、ビシャビシャでも気になりません。
瑞々しい花々が誇らしげに咲いていました。
いい季節に来られたなぁー。
流れ出る清水にそっと触れると、冷たーーい。とても気持ちいいです。
徐々に、そしてグイグイと、岩苔乗越に向けて登り上げます。
足元に、たーーくさんの花々が咲き、見惚れてぜんぜん先に進めません。
後ろを見れば薬師岳。
なんだか夢のような眺めだぁ。
こんなに美しい景色の急登ならぜんぜん疲れませんよ!
・・・と言いたいとこですが、岩苔乗越に乗るまでに、しっかりガッツリ疲れました。
北アルプスの十字路「岩苔乗越」でザックをデポ
8:45岩苔乗越に到着しました。つっ・・疲れた。
ここは、高天原方面、雲ノ平方面、高瀬ダム方面、三俣方面などへ道を分ける十字路のような分岐点でした。ここで擦れ違うハイカーさん達は「どちらから?」「どちらへ?」「お気をつけて!」と笑顔で挨拶を交わしたのち、みんなそれぞれの方向へ歩いてゆきます。
私達はここにザックをデポし水晶岳に登った後、三俣へ向かうことにしました。
ザックをデポするにしてもサブバック(アタックザック)はもっていないので、さすがに手ぶらじゃまずいだろーという事でスーパーのレジ袋に水などの必要なものを入れて向かいました。
でも、この片手に何かぶら下げて歩くって、平地じゃあまり気にならないけど、石がゴロゴロした山道だとかなりバランスが取りにくくて、めちゃめちゃ歩きづらいんですよね。背負うザックが、いかに山歩きの助けになっているかが、よーーくわかります。
それにしても毎日毎日絶景の連続。これだけ続くとお腹いっぱいで飽きてきそうですが、そのコースごとに表情が変わるので、まーーったく飽きが来ません。
槍ヶ岳や穂高連峰も見えてきました。
9:50水晶小屋です。
帰りに寄るので行きではスルーします。
水晶小屋を過ぎてしばらくすると、だんだんと道が狭く岩がちになってきました。
登山道上にはところどころにストックがデポされています。
やがて梯子まで登場したので、さすがにレジ袋持っては三点支持もままならないので、飛ばないように岩の隙間に押し込んでデポしました。
「北アルプス水晶岳でレジ袋登山!呆れたハイカー滑落!」なんてニュース記事になったら洒落になりませんもん。
少しして三昧が「なんか道がキラキラしてる」と言います。
言われてみれば、岩や足元の砂礫がキラキラ光っています。
すると、こんな立て看板が・・・。
「ええっっ!?このキラキラしてるのって、もしかして水晶!?」
・・かどうかはわかりませんが、ここにはどうやら水晶があるようで、それでこの名前が付いたんだと知り大コーフン。しばらく山頂の事も忘れて欲にまみれた眼で周囲を探し回りましたよ。もちろん、見つけても持ち帰ったりしないけど、自然の水晶がどんな感じなのか見てみたいじゃないですか。まぁ、結局、どれが水晶かはわからずでした。
10:36なんだかんだと、やっと水晶岳山頂到着。岩がちで細い登山道の山らしく、とても狭い山頂でした。何気に山頂直下のわずかな距離で息切れしちゃって辛かったな~。後から来た女性が山頂10メートル手前で立ち止まってしまい「疲れた疲れた」を連呼してましたが、その気持ちわかる。
水晶岳は双耳峰となっていて、今いる山頂標識があるピークより少し低い隣の岩がちなピークに三角点があるとのこと。先に行ったハイカーさんが「ちょっと危ない感じだったなぁ」と言っていたのでビビりな我家は行くのは止めました。
山頂は狭いので戻ります。
帰路も絶景を満喫しながら歩きます。あれは高瀬ダムかなぁ?
岩がちの山ですが、花もあちこちに咲いていました。
帰りは山バッチ購入のため水晶小屋に寄ってみます。
ここに泊まったら、朝に夕方に刻々と変わる絶景をずっと見ていられるんだ・・。
せっかくの大展望、すぐ岩苔乗越に戻るのももったいないんで、水晶小屋近くの小高い丘で大休憩。
目の前には槍ヶ岳。さっきまで見えていた穂高連峰には雲がかかって隠れちゃいました。
12:30岩苔乗越まで戻ってきました。
うーーーん、ザックの重さがあらためてズッシリ来ます。では、いよいよこれから、黒部源流をたどって三俣を目指します。
つづく。