赤湯温泉 近江屋旅館(閉業)

2023年6月30日をもって閉業しました。

温泉街の通り沿いにある少しくたびれ感漂う温泉旅館。ひっそりと静まり返っている様子でしたが、ご主人がいらして立ち寄りする事ができました。訪問時は男湯を夫婦で貸切でいいと言う。お言葉に甘えて貸切させていただいた。

湯気でモウモウとした浴室空間、ほぼ円形状の丸タイル張りが男性浴槽となっています。この浴槽がなんとも味のある昔からの湯船でとても良いです。しばらく入浴客が居なかったのか、湯表面が激熱なので少し湯揉みしてから湯に浸かりました。

湯は無色透明、タマゴエグ風味がするもの。浴槽正面中央の湯口からは56℃の湯を10L/min程注いでいる。投入量が程よく調整され浴槽温度43℃程のちょうど良い湯温で浸かりやすい。浴槽内には大小の溶きタマゴ状の湯華が浮き沈みする。脱衣所掲示では「加水あり」とありましたが、当日は加水なしの状態でした。浴槽縁からサラサラ掛け流し。鮮度良く満足できるコンディションでした。
(三昧・2009年12月)


山形県発行小冊子によると入浴料が300円との事で立寄ってみた(この冊子だけでみると赤湯温泉の旅館は300円が現時点で最安)。「近江屋旅館」は表通りに面した古びた旅館で、立寄りを伺うと快く受付けてくださいました。

館内には内湯浴室が男女別にひとつづつあり、訪問時は男性側を貸切利用してよいとの事。浴室には使い込まれた4~5人サイズの丸いタイル浴槽があり、マニア好みしそうな雰囲気を醸し出しています。

肝心の湯は赤湯では御馴染みの森の山源泉。無色透明の熱い源泉が滔々と流し込まれ、静かに掛け流されています。そっと浸かるとザザッと湯が溢れ、なんだか勿体無い。綺麗に澄んだ湯は少量の黄白い溶き卵状湯花が漂うもので、湯面からたちのぼる焦げタマゴ臭がなんとも心地よいです。そして湯口より一口含むと弱い塩タマゴ味。

何しろ静かな浴室で、お湯の流れ落ちる音だけを聞きながら、のんびり湯浴みを楽しむ事ができました。
(まぐぞー・2009年12月)

▼赤湯温泉 近江屋旅館 外観

▼なにげに好きなポスター

▼貸切利用させていただいた男性浴室

▼浴槽

▼湯口

▼浸かった様子

▼女性浴室(こちらは見学だけ)

▼浴室の貼り紙

赤湯温泉 近江屋旅館 データ

山形県南陽市赤湯292-2
立寄り時間要問合せ
300円→400円
訪問:2009年12月

赤湯温泉 近江屋旅館 温泉分析

森の山源泉、森の山2号源泉 含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉 61.2℃ pH=7.5 溶存物質計=1972mg Li=1.6mg Na=531.0 K=12.6 Mg=0.3 Ca=168.1 F=3.7 Cl=975.4 Br=2.9 I=0.3 HS=2.1 SO4=155.1 HCO3=66.3 CO3=0.2 H2SiO3=49.3 HBO2=3.4 CO2=14.6 H2S=0.7 (H17.1.21) ※加水あり

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