タジキスタンの温泉|ガラムチャシュマ温泉(Garm Chashma Hot Spring)

タジキスタンでは有名どころのガラムチャシュマ温泉です。アフガニスタンがすぐ対岸の川沿いから山側へ入って6-7kmほどの所にガラムチャシュマ温泉はあります。周囲には宿泊施設もあったので泊りも良さそうです。

本日二湯目でドライバーのサファールさんに一緒に入ろうと誘ったら「温泉はさっき入ったからもういい」と留守番を選択。温泉大好きタジキスタン人も「はしご湯」はあまり好きじゃないみたいです。なので我が家だけで突撃開始。入り口まで行くと係りのオジサンが来て「男湯はこっち、女湯はあっち」と説明いただく。因みに入浴料金の支払いは前払いでなく入浴終了後にオジサンに支払う流れ。

この温泉、外観からして凄い様相になっています。建物の背後には噴泉塔の巨大版のようなもがそびえています。よく見ると塔の先端部分からは無色透明の温泉が勢いよく噴出しているのが見て取れます。噴出口から下に形成している温泉成分の析出物の堆積がクリームのように垂れ下がり物凄いことになっています。ここまで立派な噴泉塔はなかなかお目にかかれないでしょう。

敷地内には内湯と露天風呂があり時間帯により浴槽の男女入れ替え方式を採用。訪問時点では男湯が露天風呂、女湯が内湯風呂でした。この他に貸切内湯もあるようです。(先客様が使用中のため見学できず)

露天風呂へは施設を半回転ほど周るように歩いていくと脱衣所が見えてきます。脱衣スペースにはフックがあるので着替えの服などを掛けておくことができます。ロッカー等の設備などは一切ありません。ですが、目の前が浴槽なので貴重品にも目が届きます。

浴槽は開放的で20人オーバーサイズの大露天風呂です。日本人が好みそうな青乳白色のお湯が目をひきます。約42℃ちょいの湯温は日本人には適温といえます。弱く硫化水素臭がする温泉で軽いスベっとする浴感もありました。湯の投入は塩ビ管による高い位置から打たせ湯状態で浴槽へダイレクトに落とされています。湯舟縁の切込みからオーバーフローする掛け流しです。浴槽底には泥状態の湯花が沈殿していて、現地の方々の中にはそれをすくい身体全体に塗っている方もいます。

この露天風呂、なんといっても噴泉塔の直下といってもいい場所に造られています。塔の頂点から噴出する温泉の一部がしたたり落ちて、長い年月をかけて少しずつ少しずつ形成している様子がわかります。

タジキスタンの温泉にいくつか浸かりましたが皆さん温泉好きであることがよくわかります。熱い湯に首まで浸かったり、ぬるいお湯でじっくり長湯したり、なんといっても日本と同じスタイルの裸で入浴スタイル、やはりこれに尽きます。
(三昧・2019年9月)


ワハーン回廊界隈のタジキスタン側は別名「湯けむり街道」と名付けてもいいくらい温泉が点在していますが、その中でも最もインパクトがあるのはここガラムチャシュマ温泉だと思います。アフガンとの国境沿いを走るメイン道路から山の中へと進むと目の前にドーンと飛び込む析出物による白い温泉モンスター。巨大化した噴泉塔は、日本の湯殿山クラスに匹敵するド迫力です。

温泉施設のすぐ隣には大きな宿泊施設もあり、足腰の不自由な人や皮膚疾患の人、高齢者が湯治目的の療養に使用されているようでした。この施設でおトイレをお借りしたんですが、綺麗に管理され緑豊かな庭園で高齢の皆さんが施設のスタッフと楽しそうに笑い声をあげながら運動される様子が印象的でした。

施設の案内掲示がタジク語?で書かれているのでまったくわかりませんが、料金体制をみるとどうやら大衆風呂と特別風呂があるようです。今回利用したのは大衆風呂ですが、露天風呂と内湯があり時間により男女交代制になっているようです。訪問時の女性浴室は内湯の方でした。

内湯棟は三部屋に仕切られていて、真ん中が大衆浴室、その両側がおそらく特別浴室なんだと思います。すぐ裏手の噴泉塔が湯口となっていて噴水のように源泉が吹き出し、そのまま斜面を流れ落ちて浴槽湯となる温泉マニアにはたまらない構造です。

男性係員に案内され入った浴室は、まるで日本の鄙び共同浴場のような風情ある空間でした。手前に脱衣スペースがあり、その奥に四角い浴槽がデーンとありました。ここは珍しく掛け湯できるスペースもあり、まさに日本の浴場そのまんまです。ちなみに掛け湯スペースはあっても桶はありません。私はインドの温泉場(マニカラン)で購入した手桶を掛け湯用に持参しました。

浴室には12~3人サイズの四角い浴槽がひとつあり、奥の壁に丸く開けられた湯口穴から噴気臭のする無色透明の熱め源泉を投入しています。湯は浴槽内で薄い白濁りを帯び、適温となって掛け流されています。そっと浸かるとトロッとしたまったり感のある湯で、スベスベとした肌触りが気持ちいいです。浴槽底には白いパウダー状の湯花が沈殿しています。湯色のわりには浴槽湯面からはほとんどタマゴ臭は感じられませんでした。訪問時は終始独占で湯をたっぷり楽しめ大満足。ここがタジキスタンだなんて、ちょっとわからなくなるくらい日本的な鄙び風情に溢れた浴場でした。
(まぐぞー・2019年9月)

▼アフガニスタンとの国境パンジ川から山の中に進みます

▼荒涼とした景色

▼ガラムチャシュマ温泉に到着です

▼ガラムチャシュマ温泉外観

▼施設の背後になにやら凄い物体

▼これは凄い!巨大な析出物モンスター!

▼大衆浴場は内湯と露天風呂を男女入れ替え制です

▼ガラムチャシュマ温泉 露天風呂

▼噴泉塔から湧出ホヤホヤの湯を投入

▼見事な析出物です

▼内湯です

▼ガラムチャシュマ温泉 内湯

▼浴槽

▼パウダー状白湯花沈殿

▼湯口

▼湯口の向こうは温泉の析出物

▼浴槽から

▼溢れ出し

▼浴後は噴泉塔の上部に登って源泉湧出口を見学しました

▼ここが噴泉塔のてっぺん(源泉湧出口)

▼熱い源泉がじゃんじゃん湧いています

▼噴出口から下へ流れる湯道が作られています

▼なかなかの湯量

▼各浴槽への湯道が作られダイレクトに送湯

▼湯花を採取していました

▼「タジキスタンの湯」で売れそう

ガラムチャシュマ温泉(Garm Chashma Hot Spring)データ

タジキスタン
Googleマップで見る
男女別浴場20ソムニ
今回はGoogleマップにリンクしましたがタジキスタンではMAPS.MEの圧勝です。ワハーン回廊界隈に行かれる方はMAPS.MEをお忘れなく。
訪問:2019年9月

タイトルとURLをコピーしました