インドの温泉|ヌブラ渓谷パナミック村共同浴場(Panamik Hot Spring)

ヌブラ渓谷渓谷沿いにある小さな村「パナミック」にある公共温泉施設的な温泉浴場です。メイン道路から逸れてダート道を70-80mほど坂を上がったところにあります。温泉施設に併設され、ちょっとした食事やお茶などが頂ける「ホットスプリングキッチン」という施設もあります。宿泊したゲストハウス近くには食事ができる場所が見当たらなかったので昼食がとれて重宝しました。

一人30INRの温泉入浴料金(敷地入場料)は食堂のお姉さんに支払います。パナミック村は主にチベット仏教を信仰する村で顔も日本人に似た人が多く日本の温泉と錯覚してしまいますが、ここはインドですので入浴スタイルは水着もしくは下着での入浴になり、裸での入浴はできません。

浴室は男女に分かれています。施設内にはシャワー室が4か所と小上がりのところに浴槽がありました。男湯はどういう訳だかお湯が足湯ならぬ腰湯程度しか湯が溜まらない状態でした。というのも、浴槽底から約15cmほどの湯舟側面には排湯口が設けられていて浴槽湯が全量そこへ流れ込む造りでした。なのでその湯面より上にはお湯が溜まらない状態です。腰湯程度ほどのお湯の水位な為、全身浴するには半分寝湯の姿勢となります。

浴槽は6人サイズのタイル造りでして、見た目は無色透明の湯が張られています。かなり熱めなので身体が温度に慣れるまで何度も何度も掛け湯をして入浴するまで時間ががかかってしまいました。湯温は体感で約46℃オーバーでせいぜい浸かって30秒が限界でした。なので出ては浸かるを何度も繰り返します。湯面からは温泉臭を放ち、ツルツルとした浴感がありました。掛け湯をたっぷりとしたせいか浴後の温まりは凄いものがあります。

入浴後には浴舎の裏手が源泉地帯になっていてこれも見学せずに帰ることはできません。山の斜面の裂け目からこんこんと温泉が湧き出しているのをまじまじと見学することができます。更には温泉には浸からずに、この源泉地帯だけを見学に来る外国人観光客も多くみられました。インドの貴重な温泉の一つでもあり、日本には無い素晴らしい景色が楽しめるヌブラ渓谷への観光とセットにして訪れるのがおススメです。
(三昧・2019年7月)


ヌブラ渓谷沿いに点在する幾つかの村は、その地域によってパキスタンをルーツに持つイスラム教の村であったり、チベット仏教を信仰する日本人そっくりの人々が暮らす村だったり、個性がわりと明確にわかれています。今回お邪魔したパナミック村はチベット仏教を信仰する後者寄りの村という印象が強いです。

荒涼とした広大な景色に囲まれた小さな村で、人の姿はあまりなく、時折ロバが闊歩するのんびりとした場所ですが、なんと豊富に湧き出る温泉という魅力的な資源がありました。ただこの温泉をあまり使いこなしてないというか、いろいろとかなり勿体ない印象です。

荒涼としたガレた山の斜面のあちこちに熱い源泉が湧出する源泉地、その山の斜面に共同浴場があります。すぐ隣にはバンガローのような宿泊施設もありましたが、訪問時は稼働していない様子でした。

共同浴場のすぐ横には食堂があり、奥さん手作りのモモ(餃子)やチャイなどをいただくことができます。こちらの食堂で料金を支払い湯小屋へ。湯小屋は男女別になっていて、女性側には7~8人サイズのタイル浴槽がひとつありました。

この浴槽、女性側はごく普通の日本でもよく見かける全身浴タイプですが、なんと男湯は浴槽内の排湯穴がすごく下の方にあって、湯が半身浴の部分までしかたまらないとのこと。宿泊したゲストハウスにも独自の温泉浴槽があるんですが、そちらも構造がちょっといまいち。同じインドの温泉地でもマニカランやヴァシシュト村は日本と遜色ないかなりいい浴槽を造ってるんですが、このパナミック村はおそらく素人設計。誰かボランティアで浴槽を造ってあげて欲しいと本気で思いましたよ。

それはさておき肝心の温泉ですが、湯小屋のすぐ裏手から湧き出る高温温泉をダイレクトに浴槽に投入しているので、とにもかくにも激熱です。おかげで掛け流される無色透明の湯は湯汚れの一切ない綺麗に澄み切った鮮度良好。たっぷり掛け湯して体を慣らして頑張ってようやく浸かることができました。ツルツルした浴感とほんのり香る温泉臭が心地よい湯ですが、とにかく熱い!これは一般の人が浸かるのはちょっと厳しいゾ、「村の人は本当にコレ使ってるのかな?」と思ったら、入浴は引き湯距離が長く湯温が下げられた私たちの泊まっているゲストハウスの湯小屋を共同浴場として利用している人が多いことが判明。
(まぐぞー・2019年7月)

▼荒涼がすぎるパナミック村

▼矢印の場所から共同浴場への道があります

▼パナミック村共同浴場への入り口

▼看板

▼景色を眺めながらずんずんのぼります

▼マニ車がありました

▼パナミック村共同浴場

▼高台にあるので眺めがいいです

▼温泉浴場はこちら

▼男性浴室

▼浴槽

▼湯口(激熱です)

▼問題の排湯口がこんなに下(何かで栓をするのかなぁ?)

▼浸かった様子(なぜか正座)

▼シャワールーム(出なかった)

▼女性浴室

▼こちらは普通に満湯です

▼湯口(激熱です)

▼排湯口(女湯は上の方にあります)

▼浴室で爆睡するワンコ

▼ちょっと上から見た共同浴場(後ろの斜面が源泉地)

▼共同浴場の横にあった簡易浴室

▼内部(日常的に使われている様子)

▼源泉地

▼斜面のあちこちに湯が湧いています

▼源泉が川のように流れ落ちます

▼食堂です

▼メニュー

▼料理はその場でつくってくれます

▼おいしいモモ

▼トゥクパ

▼食堂を覗くわんこ(中に入ると怒られるからここまで)

パナミックの源泉地見学はコチラもどうぞ。

2019年7月時点で村への通電は夜19時頃から23時まで。通信環境もエアテルとボーダフォンは使えず。情勢や気候に大きく左右され、物流も乏しく厳しい環境下で人々は暮らしていました。ただ顔があえば誰もが「ジュレ―!(こんにちは)」と声をかけてくれ、村人はみんな優しく穏やかなパナミック村です。

パナミック村温泉センター(Panamik Hot Spring)

インドのラダック地方(ヌブラ渓谷沿い)
公共バスでレー→ディスキット(乗り換え)→パナミック
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30インドルピー(入浴料を含む敷地入場料)
要ヌブラ渓谷地域のパーミット
訪問:2019年7月

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