東鳴子温泉 高友旅館 2003年12月(大晦日)自炊部宿泊

立寄り入浴した温泉が良かったので大晦日に宿泊利用してみました。宿の様子はまぐぞーが担当するのでこちらは温泉を紹介します。

【黒湯】東鳴子と言えばこの黒湯でしょう。石?コンクリ?造りの変型浴槽にはたっぷりと黒湯が注がれています。黒湯といっても湯は薄緑色に微濁り、石油のような臭いが鼻をつきます。思わず手にすくってクンクンと何回も嗅いでしまいました。浴槽内には白色湯華の浮遊あり。湯温は体感43℃と熱め。源泉は二ケ所から投入されているが詳細は不明。大変に心地よくたまらない湯です。

黒湯浴槽のすぐ隣、一段高台にある長方形浴槽がプール風呂です。湯は無色透明でとろみがあり、タマゴ味で微苦味。温度は37-38と寒い冬場にはちょっとばかし温いかな。浴槽横の壁から突き出たパイプより源泉が15L/min程度の投入。

【旅館部家族風呂】おそらく初めて立ち寄る方にはここの家族風呂は発見できないかもしれません。宿泊しても気付かないでチェックアウトする方も多いのでは、、、。それほど隠れた所にあるのと、また案内の表示が無かったので分かりずらいのでしょう。石造りの年季のはいった浴槽で中央に仕切りがあって温度が異なります。ほぼ透明、金気味、弱つるすべする湯。湯音はそれぞれ41℃と39℃。源泉投入量を自分で調整可能。家族でゆっくりと湯に浸かる事が出来ます。

【もみじ湯】自炊部の一階にある貸し切りの家族風呂です。鍵を内側からかけて貸し切りで入湯できます。家族で入湯するのに充分な大きさの石造り長方形浴槽です。湯はプール風呂と同じ、東鳴子地区の共同源泉を利用しています。こちらは43℃と熱めでプール風呂とは大違い。宿泊当日は無色透明、翌朝はうっすらと白濁り、タマゴ味でやさしい感じの湯。

【ひようたん風呂】名の通り、浴槽がひょうたん型をしたお風呂です。こちらは男性専用風呂となっていて、女性は同じ源泉を使用している「ラムネ風呂」となっています。ひょうたん型浴槽には濃緑色濁り、タマゴ味でアブラ臭。弱つるすべの浴感。42℃で湯の表面は熱いです。泡が浮遊していて体へ付着してきます。これがラムネ湯の由来でしょうか。冬の寒い時に入湯したのですが浴室内は寒かったです。
(三昧・2003年12月大晦日宿泊)


鄙びた湯治風情ただようレトロな温泉旅館です。その独特な雰囲気と特異な香りを放つ濃厚な湯が人気で、東鳴子といえば真っ先にココを思い出す人も多いと思います。

迷路のような館内には個性溢れる浴室が点在し、ひとつひとつ浸かり歩くのが楽しいです。ただ、過去に立ち寄り訪問した際は、ひとつひとつの入浴時間が短かったため、どうもいまひとつ心残りの湯浴みとなってしまいました。ここはやはり日帰りではなく、泊まりで一晩じっくりと湯に浸かりこまなくてはダメだなーと判断し、自炊部にて素泊まりする事にしました。

今回お世話になった自炊部は大浴場寄りの棟にあり「黒湯」に通うに便利。逆に旅館部棟にある「ひょうたん風呂」へは少々遠くなります。部屋は簡素ながらガス台、ヤカン、調理器具、お茶セット等一通りの道具が揃い使い勝手良。自炊が面倒でも近所にコンビニがあるので、これまた便利。我家もこの日の夕食はコンビニ弁当でした。トイレは共同ですが、流し場、洗面台は室内に付いています。部屋からの眺めも長閑な景色が見え良かった。

ただ布団はかなりの煎餅布団でTVのうつりは悪し。宿泊日は折しも大晦日だったのですが、フロントには「TVがうつらない」とのお客さんが相次いでいました。館内には有料の洗濯機、乾燥機も有り。

お楽しみの温泉は当然のように一通り浸かりましたが、三昧レポとかぶるので今回は女性浴室の「ラムネ風呂」の感想のみ書きたいと思います。お隣にある男性浴室の「ひょうたん風呂」とは別源泉かと思っていたら同じだった。コンブを溶かしたような深緑色の湯の表面には絵の具を垂らしたような真っ白い湯花が浮いています。アブラ臭のする湯で、体を沈めると沢山の泡がまとわりつきます。その泡がやがてフラフラと表面へ沸き上がる様子は見ていて楽しい。その泡のため浴感はかなりスベスベ。とても気持ちの良い湯。飲むと薄甘鉄炭酸味。この湯が大変気に入り何度も足を運んでしまいました。
(まぐぞー・2003年12月大晦日宿泊)

館内・宿泊した部屋

▼高友旅館 外観

▼玄関まわり

▼ツバメの巣がありました

▼館内

▼「あら、いらっしゃい」

▼自炊部廊下

▼宿泊した部屋

▼部屋の中にキッチンがありました

▼食器もありました

▼洗面台に冷蔵庫もあります

▼部屋からの眺めその1

▼部屋からの眺めその2

浴室

▼高友旅館名物「黒湯」入口

▼黒湯について

▼黒湯

▼湯口その1

▼湯口その2

▼黒湯隣の「プール風呂」と呼ばれる浴槽

▼プール風呂湯口

▼壁の向こうの女性用風呂

▼旅館部家族風呂入口

▼旅館部家族風呂

▼もうひとつの家族風呂「もみじ湯」

▼宿泊当日は無色透明に白い湯花

▼翌朝お湯が白濁りを帯びていました

▼男性用ひょうたん風呂

▼別の角度から(表面に泡)

▼湯口

▼女性用ラムネ風呂

東鳴子温泉 高友旅館 データ

宮城県大崎市鳴子温泉字鷲ノ巣33-1
0229-83-3170
10時~16時(までに退館)※繫忙日に短縮あり
500円
宿泊しました:03年大晦日自炊部素泊まり暖房費込5000円弱利用
訪問:2002年9月・12月・2003年12月(泊)

東鳴子温泉 高友旅館 温泉分析

幸の湯源泉(黒湯) 含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩泉 59.2℃ pH=7.1 溶存物質計=2568.1mg Na=603.1mg K=36.1 Ca=13.7 Fe2=0.4 Cl=171.1 HS=2.4 S2O3=1.3 SO4=62.2 HCO3=1396 CO2=189.5 H2S=2.2

顕の湯源泉(プール風呂、もみじ風呂) ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩泉 76.0℃ pH=7.2 溶存物質計=2081.4mg Na=336.5mg(58.21mv%) K=22.8 Mg=32.4(10.62) Ca=142.7(28.31) Cl=104.8(12.39) S2O3=0.4 SO4=211.5(18.42) HS=<0.1 HCO3=1007(69.07) H2S=0.1

玉の湯源泉(ひょうたん風呂、ラムネ風呂) 含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩泉(硫化水素型) 51.0℃ pH=6.5 溶存物質計=1145.2mg Na=223.8mg K=18.3 Mg=6.2 Ca=17.2 Fe2=0.2 Cl=43.4 HS=0.7 S2O3=0.5 SO4=6.8 HCO3=609.3 CO2=208.8 H2S=2.5

鷲の湯源泉(旅館部家族風呂) ナトリウム-炭酸水素塩泉 45.0℃ pH=6.5 溶存物質計=1171.3mg Na=197.8mg(72.21mv%) K=13.8 NH3=2.6 Mg=9.6 Ca=39.0(16.37) Fe2=0.2 Fe3=0.8 Cl=20.0 HS=<0.1 SO4=1.8 HCO3=623.0 CO2=219.8 H2S=0.2

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