水上温泉 米屋旅館

水上では貴重な湯使い掛け流し、というので立ち寄りしてみました。玄関横に駐車してそのまま館内へ入ります。水上温泉の中でもこぢんまりとした佇まいの建物で創業は明治の頃からとおっしゃるご主人。入浴したい旨を告げると「ちょっと待って下さい、いま準備しますから」とのことで少し待ちます。入浴料金は600円、帳場内にいる大旦那へ支払いです。因みに帳場横には温泉分析書の写しが掲げられていました。

館内は昭和遺産とでも言うべき雰囲気があり、やや清掃が苦手な印象も受けるので清潔感を求める人には向かないと思いますが、逆にこのタイプを好む人にはツボだと思います。

浴室は帳場前を奥へと進みきった突き当りにありました。当日は「男湯を貸切で利用していいですよ」というのでそうすることにしました。脱衣所には掲示用の成分表もあり湯使い掲示を見ると「12月-3月のみ加温あり」「循環ろ過装置の使用あり」となっています。

浴室にはタイル造り浴槽が一つあり約6-7人サイズです。浴槽端には水色ホース3本が湯船内に差し込まれていてサイフォン方式による排湯がありました。湯口横には「一ノ倉乃湯」とも掲げられていて、これは浴室の呼称なのでしょう。湯口は谷川岳東壁の一ノ倉沢をイメージしたオブジェとなっていました。

湯口からは約18L/min程度の湯(実測=39.8℃)が浴槽へ投入されています。また浴槽内の壁側からは加熱湯と思われる一ノ倉湯口よりやや熱めの吐き出し湯が確認できます。浴槽底部にはしっかりと吸込みが作動がありましたので湯使い掲示通りということでしょう。もしかして12月-3月のみ加温ありというので「加温の為の循環」かもしれません。

温泉は無色透明でぬるめ湯温(実測=39.0℃)、肌ざわりの良い滑らかな印象をうけました。半循環ではありますが投入湯量のほぼ同量のオーバーフローがあり、掛け流しと遜色ない湯汚れのないコンディションで満足できる湯浴みとなりました。次回は加熱の無い夏場にも訪問してみたいと思います。
(三昧・2023年10月)

▼水上温泉 米屋旅館 外観

▼昭和風情漂う館内

▼浴室入口

▼貸切利用した男性浴室

▼男性浴槽

▼谷川岳東壁「一ノ倉沢」をイメージした湯口

▼ホースを利用して排湯しています

▼なかなかの溢れ出し

▼浸かった様子

▼浴槽から

水上温泉 米屋旅館 データ

群馬県利根郡みなかみ町湯原甲800
0278-872-2367
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13時~16時(受付15時)※要問合せ
600円
訪問:2023年10月

水上温泉 米屋旅館 温泉分析

(帳場横にH27分析を掲示・脱衣所にH16分析を掲示)旧湯(足湯より採水)カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉 42.3℃ (動力楊湯) pH=7.6 溶存物質計=1.04g Na=108mg(31.76mv%) K=3.7 Mg=0.5 Ca=198(67.28) F=1.8 Cl=107(20.31) SO4=538(75.48) HCO3=32.1 Br=0.5 H2SiO3=44.5 HBO2=8.4 CO2=2.2 As=0.1 (H27.1.13) ※温泉利用状況=冬期(12月-3月)のみ加温あり・循環ろ過装置の使用あり

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