オンネトー湯の滝
雌阿寒岳登山の後の汗流しの前に、もうひと歩きして行ってみたかったところ・・・それは、
はいっ!こちら、オンネトー湯の滝です!昔は野湯としてマニアの間では有名だったのですが、現在では微生物によるマンガン生成現象が世界的に見ても大変貴重なため、入浴は禁止となっています。
もちろん入浴はしませんが(そもそも野湯は好きではない)、「微生物によるマンガン生成現象」が気になりやってきました。
野中温泉から車でオンネトーを過ぎた場所にある「オンネトー湯の滝駐車場」から徒歩約1.5kmです。
たぶん関係者は四駆の車で行き来していると思われる林道風の整備された道で、大きなアップダウンもなく到着できます。ただ帰路はちょっと登りになるから、人によってはツライかな?
心配なのはヒグマの方で、注意が書かれていなかったのであまり出没する場所ではないと思うんですが、出会わないようにする対策としては、時々手を叩き「ホイホイ」と声をかけながら歩くといいらしいですよ。
すると、唐突にこんな広場に到着します。
ここがオンネトー湯の滝です。
さて、この滝がどれくらい貴重かというと、現地掲示物より転載させていただきます。
鉄や銅、石炭など、鉱物をたくさん含んだ岩石の集まったところを鉱床といいますが、ここ湯の滝ではマンガンと呼ばれる鉱物が鉱床を作り、この鉱床が、まるで生き物のごとく成長している現象が見つかったのです。この現象は地球が誕生したころに起こっていたものですが、現在では世界中のどこを探しても、湯の滝以外そんな現象を見ることはできません。
太古代の世界で起こっていたことが、湯の滝というタイムカプセルに封じられて、なんと現代まで保存されていたのです。そして雌阿寒岳の力によって、私達の目の前にその姿を現したのです。(現地掲示物より転載)
さらに、かつてあった露天風呂にも触れていました。現地掲示物を転載します。
(現地掲示物より転載)
うーーん、普通に露天風呂として使っていたとは。
滝も綺麗ですが、日本庭園のような美しいコケも見事です。
ところでこの広場、草地一面にシカの糞が転がっているんですよね。本当に一面なんで、避けようにも避けきれず。鹿の糞を数十粒単位で踏みつける事は覚悟して訪問されてください。これなんてツヤツヤで、出したてホヤホヤでしょう。山の方に向かってしっかりと鹿軍団の獣道ができていました。
そして、この広場の端にはこれまで見たこともないくらいのトリカブトの大群生がありました。
オンネトーマンガン湯滝を見学した後は、雌阿寒岳登山口のすぐ近くにある野中温泉で、ようやくお待ちかねの汗流し。
東北の温泉場を思わせるガレた湯元が浴室のすぐ後ろにあり、硫化水素臭プンプンの美しく澄んだ湯がバンバン掛け流され、これには久々に興奮しました。
お邪魔した野中温泉の湯があまりに気に入り、台風の影響で天気も荒れそうなので宿泊してみたいと思ったところ、残念な事に現在は宿泊はやめてしまったようです。なのですぐ隣で同源泉を利用しているっぽいお宿にも聞いてみたんですが、なんと「今日だけは満室なんです」との事。うーーん残念。後で予約サイトで調べてみたところ、他の日は土曜日も含めて空きがあるのに、この日だけはホントに満室。たまたま団体さんが入ったか、台風の影響で荒れる天候を避けるために、普段は野営のライダーやチャリダー組が宿泊に切り替えたかな?
というワケで今夜も道の駅泊が決定しました。
悪天候の今日だけは、車中泊は避けたかった・・・
やってきたのは道の駅「おんねゆ温泉」。世界最大級のハト時計が有名で、夕方近くに通過した際は何台も観光バスが停まって、お客さんが傘をさしながら見学していました。道の駅そのものが観光地のひとつとなっているのようなものなので、駐車スペースは広く、トイレも個室がズラリ。数キロ圏内に温泉施設やコンビニもあり、なかなか良いです。また、大型車の駐車スペースが道路側となっているので、離れた場所(トイレ棟と時計台の間の駐車場)を利用すればトラックのエンジン音も気になりません。
車中泊の前に「塩別つるつる温泉」の温泉と食事セット1000円でお腹を満たしポカポカになったところで道の駅へ。からくり時計を見ようと目の前に停まったんですが、夜はやらないみたいですね。この道の駅は車中泊組はとても少なく、摩周温泉のように住んでいるっぽい人もいないようです。テント設営は禁止なのでチャリダー組はトイレホールの中でひっそりと寝袋に納まっていました。