台北から行く礁渓温泉一泊二日の旅

こんにちは。リアルタイムでは現在、台中にいます。今日夕食を食べに行ったら、店先に「立冬」と掲げられていました。昼間は連日30℃ほどで、全然立冬感はありませんが、台湾の若い子は季節感を出すためか、どんなに暑くても秋っぽいアイテムを着ているんですよね。

さて時は遡り11月2日。台湾に来てから晴天続きでラッキーだったんですが、そうそう良い天気が続くわけもなく、ついに雨降りゾーンに突入しました。もう三日ほどしとしと雨が降り続いています。ここに来て初めて知ったんですが、台北って雨が多い地域らしいですね。

そんなジメジメした台北を抜け出し、一泊二日で温泉旅行を楽しんで来ました。

 

行先は台北からバスで約1時間30分ほどの場所にある礁渓温泉です。距離的にじゅうぶん日帰りでも楽しめそうですが、せっかくなんで温泉を引いているホテルに泊まりたいと思います。

まずは台北駅のバスステーションへ。前々回の記事でも書きましたが、台北駅ってめちゃめちゃ広いうえに複雑に入り組んでいて、慣れていないと本気で迷子になります。で、例によって今回も軽く遭難しかけました。その台北駅でバスに乗り込む前に腹ごしらえしようと、重いデカザックをひとつだけ預けることにしました。

 

 

これはバスステーション横のコインロッカーですが、台北駅構内にはあちこちにコインロッカーが点在しています。ロッカーの大きさが小・大・特大とあって私達は大を使ったんですが、3時間50元でした。

お金を投入しロッカー番号を入力すると、扉を開ける暗証番号の紙が出て来ます。日本でもコインロッカーなんて使わないからよくわからないんですが、もう今どき鍵でガチャっと開け閉めするなんてアナログ方式はないんですね。

バスステーション近くの地下街にあるフードコートでお腹を満たし、コインロッカーに預けたデカザックを回収し、バスのチケット売り場へ。

 

 

バス会社ごとに窓口が並んでいて、どこで買ったらいいかわからないし、そもそも礁渓温泉ってなんて読むのかわからなかったんで、紙に書いて窓口のお姉さんに見せたら難なく購入できました。

 

チケットは帰路のぶんも合わせて往復購入。特に便指定で買わなくてもいいので明日の好きな時間にバスステーションへ行けばいいし、なにより往復をいっぺんに購入した方がちょっと安いんです。往復で買った今回は行きが110元、帰りが88元。帰りの分だけちょっと割り引きになります。それにしたって台湾って交通費が安くないですか!?

さて、出発前にトイレにでも・・と思っていたら、発券された便はなんともう数分後には出発じゃないですか。慌ててトイレに駆け込みましたよ。

 

 

バス乗り場はおそらく会社ごとに階が決まっているっぽく、今回利用した葛瑪蘭(カマラン)バスは4階にありました。無事バスに乗り込みいざ出発。

 

 

車内はお客さんがほとんどなくガラガラでした。寂しい・・・。

 

 

さよなら台北(明日また戻ってくるけど)。バスは高速に入りほんの少し走っただけでアッサリと街を抜け、気が付けばのどかな景色になっています。

 

 

そして1時間15分で礁渓温泉に着いちゃいました。台北からホントに近いです。

 

礁渓温泉は温泉ホテルや商店が立ち並び、私達がよく知る日本の温泉街と雰囲気が似ています。生憎の雨だったのが残念っっ。

 

到着早々に目についたのが、トマトとネギとタケノコを売るお店です。

 

特にトマトはこの辺りの名物のようですね。ちなみに出発前に我家が住んでいた町もトマトの産地でした。

 

 

おおっ、道端にバナナが普通に実っとる。南国だぁ~。でもここは本当に南国なのかな?別府でおばちゃんに「大分は南国だ」と言ったら「大分は南国じゃないよ!南国は宮崎だっ!」と言われたことがあるんで、地元的には南国ではないのかもしれない。

 

雨はいよいよ強まる一方なので、本日泊まる「青池人文温泉旅店」へ向かうことにしました。バスステーションからは歩いてほんの5分程度の近い場所に位置しています。何やらレトロちっくなホテルで、昔の映画を思わせる大きな看板が掲げられています。

 

 

館内及び室内は年季が入っていて備品なんかも破損し、場末感漂う昭和の連れ込み宿な雰囲気でした。ところがそんな気怠い雰囲気に反して、この日はなぜか台湾の高校生らしき子達がたくさん宿泊し妙に活気づいていました。

 

部屋のバスタブは日本でもよく見かける「浴槽」と呼べる立派なもので、ここに自由に温泉をためて浸かることができます。そうなんです、このホテルのカラン(シャワー)のお湯は、温泉を利用しているんです。湿度でレンズが曇ってしまい、なんやら昭和のロマンなんちゃらみたいな画になってしまいましたが・・。

構造上、浴槽から溢れさせての掛け流しはできませんが、丁度いい適温湯に首までどっぷり浸かれて旅の疲れも吹っ飛ぶ心地よさでした。なにより他人に気兼ねすることも時間制限もないのが嬉しいですね~。レセプションや掃除のお姉ちゃん達も含めスタッフは素朴で笑顔がかわいいし、これでもう少し部屋の清掃を頑張ってくれれば最高なのにな~。

 

相変わらず雨の降り続ける中、温泉街へ行ってみました。こんなにたくさん宿があるんですね。名前を見るとその多くが温泉を引いてるっぽいです。宿名に「温泉」と付けていなくても温泉を引いている宿が多そうです。

 

街のど真ん中に足湯もありました。さすがにこの雨の中じゃ誰も浸かってませんでしたが。

台湾の秋もまた、つるべ落としです。

 

あっという間に日が暮れ、街のネオンが華やかに温泉街に連なります。温泉宿や飲食店が立ち並ぶ賑やかな雰囲気は、日本人がイメージする「温泉街」と近いものがありますね。

 

温泉街の中心地的場所にある湯圍溝温泉公園です。私達が温泉街をうろついた範囲では、温泉公園を名乗る場所が二か所あって、一つがバスステーション横の広々とした森林公園的なところ、もう一か所がこの街中の温泉公園です。どちらも奥へ進むと共同浴場があります。

 

湯圍溝温泉公園には広ーーーく本格的な足湯がありました。手で触ってみたら丁度いい適温です。足湯周辺を見て歩いていると「きゃーーっ」という女性の悲鳴が聞こえたので、何かと見てみると大きな太っちょネズミが歩き回っています。ネズミはやがて池の中にドボンと飛び込み華麗な泳ぎでどこかへ逃げ去りましたが。ネズミって水泳が得意なんだ・・・。

 

熱い源泉の流れ出るオブジェ(?)みたいなのもありました。

 

湯圍溝温泉公園の周りには有料の足湯「温泉魚」がいくつかあります。

 

槽の中を見てみると、日本で見たグレーっぽい小さなドクターフィッシュと違って、ここのはどうみても普通の金魚っぽい。

「うーん、もしかして、ぬるーーいお湯に金魚を入れて、その中に足を入れるだけなのかなぁ?」

 

なんて最初は疑ってかかってましたが、浸かっている人の足元を見てみると、なんとビックリするくらい群がって皮膚をツンツンしてるじゃないですかぁ。なんだろう?この魚。金魚と似ているけれど、別の種類の魚なのかなぁ??

 

こんな懐かしい遊具もあったりして、なにか昭和の時代に戻ったような温泉街です。

 

温泉街には本格的なイルミネーションもありました。

 

なんだか一足早いクリスマス気分です。

 

 

夕食は町の水餃屋さんで、おいしくいただきました。実は最近、水餃に凝っています。

飲食店も多いし、楽しめる要素もたっぷり。

いいですよ、礁渓温泉!

 

 

翌朝は青池人文温泉旅店指定の食堂で朝ご飯をいただきます。ひとり60元のチケットをもらい、もし差額が出た場合はその店で直接支払うシステムです。で、差額は25元。朝からちょっと頼みすぎました。なんか、栄養素が偏りまくっている気もしないではない・・。

 

 

青池人文温泉旅店をチェックアウトした後は、ぶらぶらとバスステーションへ散歩がてら向かいます。途中、立派な足湯の並ぶ公園のような広場があるんですが、昨日も今日も全部の足湯が空っぽ。よく見ると何やら休止中の張り紙がありました。残念。

 

バスステーションすぐ横の温泉公園です。すぐ横には水着着用のプールと露天風呂があり、さらに進むと男女別の裸風呂があります。

 

緑豊かで綺麗に整備もされ、小鳥のさえずりが響くとても雰囲気のいい公園です。

 

 

この頃にはすっかり天気も回復して気温も上昇、雨上がりのムッとした湿度が充満し、いかにも南国といったネットリ系の暑さに包まれます。ちょうどお昼時だったこともあり、地元のご婦人方やご高齢の方が持参した麺やフルーツをつまんでいました。

 

こちらが裸で入る男女別の共同浴場「森林風呂」です。大きな荷物を持っていたので、三昧だけ入浴することにしました。まぁ宿かバスステーション(預けられるかは不明)にバックパックを預けて来てもよかったんですけどね。森林風呂は主に露天風呂で構成された7~8もの浴槽が並び、まさに日本の日帰り温泉施設のようだったとのこと。
区域外の大人120元。

 

そんな温泉公園で木にぶら下がる謎の物体を発見。スズメバチの巣より一回り小さい位の大きさで、色は黒に近いグレー。蜂か蟻の巣でしょーか?

 

帰りのバスも空いていて客席に対して4分の一程度の乗客。道もスイスイでしたが、下り方面を見ると凄い渋滞が。この日は土曜日だったんで、これから礁渓温泉方面へ向かう行楽渋滞だったのかもしれません。日本と一緒ですね~。

 

上り方面は一切渋滞もなく、帰りはなんと50分ほどで着いてしまいました。

楽しかった礁渓温泉。台北から気軽に日帰りできるし、物価も台北よりちょっと安め。ここもぜひ再訪したい温泉地でした。

それでは、きょうはこの辺で。

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