八千代温泉 芹の湯

「芹の湯」の存在を知ってはいましたがなかなか下仁田エリアに近づく機会がなかったのでいまだ未湯のままでした。いつも上信越道で通過するだけの下仁田町ですが、登山の帰り道でふと「芹の湯」を思い出して高速を利用せずに下道で立ち寄りしました。国道254号から県道43号へ入り進んで行くと道路右側に「芹の湯」の看板が目に入り右折、そこから案内通りに行って数分で到着です。

芹の湯は家族経営を想像させる小規模な日帰り温泉施設の第一印象です。空いているだろうと推測していましたが駐車場は7-8割ほど埋まっていました。受付しようと玄関へ進んでいくと犬がいてお客さんを待ち構えていました。名前は「コロ」、とても人懐こく入浴客にかわいがられているようです。

玄関に入ると靴を脱いで靴を下駄箱へ入れます。正面に待ち合わせ場所、さらに奥には男女浴室とトイレががあります。右奥には広々とした食堂があって食事休憩もできるようです(利用していませんが)。

無事に受付を済ませてお風呂へ向かいます。脱衣所入口の反対側には貴重品ロッカーがあるので便利です。入り口の上部壁には温泉分析書と湯使いが掲げられていました。

浴室内右手前に洗い場がありシャワースペースが狭いながらも3台あります。正面には縦長の木造浴槽がありました。浴槽は二つに仕切られおりそれぞれ3-4人ほどの広さがあります。湯舟横には壁より突き出た木造湯口があって、人肌程度ほどのお湯を落とし込んでいました。お湯は無色透明、塩味がはっきりある中で少し甘味も感じます。

浴槽底は簀の子が敷かれたような状態で、その隙間から時おり熱めの湯が出ているように感じました。推測ですが加温湯の投入があるのではなく、湯温維持のための熱湯を通したパイプ加温のような気がします。

掲示の温泉分析書を見ると二酸化炭素泉との事。数値的にはCO2=1027mgというので源泉の湧出箇所では七里田温泉クラスのシュワシュワな状態が想像できます。とても興味があるので湧出箇所を見てみたいのですが・・・。

当日は三連休で大賑わいの芹の湯で、いったんお湯に浸かったら湯舟も洗い場も満員で、浴槽からで出るに出れない身動きの取れない状態になってしまいました。そんな状態でしたのでお湯の観察も中途半端になってしまい少し残念な訪問になってしまいましたが、浴後は看板犬・コロの人懐こい姿に癒されました。冬場に再訪したいです。
(三昧・2023年10月)


下仁田の長閑な田園風景の中、鏑川沿いを走る県道43号線から橋を渡り、さらに細い小道を進んだ先にある鄙び系の温泉施設です。以前より良い鉱泉が湧いているとのことでぜひ一度訪問してみたかったのですが、群馬県でもアクセスしにくい長野県と境近くに位置しているのでなかなか訪問の機会がありませんでした。

今回ようやく念願かなっての訪問となった芹の湯は、周囲を山々に囲まれた素朴な山小屋のような佇まいで、いかにも温泉マニアが好みそうな雰囲気があります。入口に向かうとコロという人懐っこい犬が熱烈歓迎で、足とお尻の匂いをじっくりと嗅がれました。(登山後の訪問だったので臭かったかな?)

玄関を入ると正面に浴場と待ち合わせに利用できるちょっとしたソファースペース、左側には食堂があり、ちょうど昼頃の訪問で数組のお客さんが楽しそうに食事をしています。浴室は木風呂と石風呂があり、定期的に男女別となるようで、訪問時は石風呂が女性側でした。

脱衣所を抜けると昼間でもやや薄暗い印象の浴室です。手前に使い勝手の良いシャワー(シャンプー・ボディソープ設置)、その奥に浴槽がありました。

浴槽は手前に3人、奥に3人の二つに仕切られていて、奥側の槽にはウロコ状析出物が付着した湯口よりややぬるめ寄り適温に加温した源泉を少量投入、手前の浴槽へと流れ込む構造です。手前の槽の底に敷かれた石板の下には加温用と思われる金属コイルのようなものが見えていたので浴槽内で加温しているようでした。また、排湯は奥側の槽の縁より溢れ出しがありました。

肝心の湯はほぼ無色透明、ニュルツルとした肌触りが心地よいです。湯口でほんのちょっと味見をしてみると明瞭な塩気とほんのりとした甘味があり、ぬるめ設定に油断して長湯をすると浴後はズーンと体に来そうな重さがありました。ドカドカ源泉投入タイプではありませんが、極力加温を控えた湯を小さめな内湯で静かに楽しむ、玄人好みしそうな施設だと思いました。

今回は3連休の中日で既に大勢の人が浸かった後なのか、湯にやや元気なく「ゆなまり」が生じていたので、次回は訪問する人が減りそうな冬に再訪してみたいと思います。
(まぐぞー・2023年10月)

▼人懐っこいコロがお出迎え

▼八千代温泉芹の湯 外観

▼玄関まわり

▼浴室入口

▼食堂メニュー

▼はちみつ

※他にお客さんがいたので浴室画像はありません

八千代温泉 芹の湯 データ

群馬県甘楽郡下仁田町西野牧12809-1
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0274-84-3812
11時~20時
木曜日・第2金曜日休み
臨時休業もあるので訪問前に問い合わせされた方が無難
700円
訪問:2023年10月

八千代温泉 芹の湯 温泉分析

八千代の湯 含二酸化炭素-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉 10.8℃ (発見、自噴) pH=6.3 溶存物質計=12.0g Na=3823mg(92.12mv%) K=71.6 Mg=42.3 Ca=148 Fe2=2.0 Mn=0.6 Al=0.1 Sr=11.0 Li=8.5 F=0.2 Cl=4612(71.82) SO4=5.5 HCO3=3098(28.03) CO3=0.2 Br=12.0 H2SiO3=41.3 HBO2=154 CO2=1027 (H25.11.6) ※温泉利用状況=加温あり・塩素系薬剤の使用あり

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