【槍ヶ岳山荘テント場】平日なのに満員!?

上高地から入り2泊3日の行程で槍ヶ岳に行きました。この記事では実際に利用した槍ヶ岳山荘テント場の様子を紹介しています。

槍ヶ岳山荘テント場データ

2024年度も引き続きテント場予約不要※小屋泊は予約制
テント代ひとり2000円
水1リットル200円
詳細は「槍ヶ岳山荘公式サイト」をご覧ください

[利用した2018年8月]
テント代ひとり1000円・水1リットル200円でした。

 

 

槍ヶ岳山荘テント場を申し込む

槍ヶ岳山荘のテント場はガッチリと区画整理がされているので、張れるテントの数が決められています。

ということは、汗水たらしてテント装備を担ぎ上げても、満員になっていたらキッパリと断られ、そのまま山荘泊に切り替えるか、少し戻った殺生ヒュッテのテント場へ行くか、という選択を迫られるようです。

そんなこともあり、槍ヶ岳山荘でテント泊する人は、どちら様も少なからずドキドキで受付へ行くと思います。私達も「まだ大丈夫かなぁ?」と不安になりつつ受付に行ったのですが
結論から言うと平日の朝9時到着では全然ガラ空きでした。(午後になると様相が一変します。)
 

 

到着したらまず記入台で用紙に記入し、それを持って受付へ。「一列に並んでください」と掲示されていましたが、到着時は申し込みをする他のハイカーさんは誰もいませんでした。

受付のお姉さんに「テントは槍ヶ岳が見える方と笠ヶ岳が見える方、どちらがいいですか?」と聞かれました。せっかく槍ヶ岳に登りに来たんだから槍ヶ岳が見える方をお願いしました。するとお姉さんが「じゃあ、どこがいいかしら・・ここがいいかな?」とテント場の図面を見ながら選んでくれたのが・・

Bでした。

支払いの証にBと記された、大きく重い木札を受け取ります。この木札はテント撤収後に返却します。幕営料はひとり1000円でした。

ふと受付の上を見ると、

 

なにやらチマキの見本が掲示されています。これは明日用のお弁当だそうで、美味しそうなので注文してみることにしました。引き渡しは「今日の夜か、明日の朝どちらか希望の方で」ということです。私達はこのお弁当を明日の朝食として食べようと、朝の受け取りを希望しました。料金は1300円也。

 

槍ヶ岳山荘テント場のようす

テント場は山荘正面を大喰岳方面へ向かった場所にあります。山荘からはそれほど離れていませんでした。

 

ここが我家の設営場所Bスペースです。目の前に槍ヶ岳をドーンと望む特等席です。お姉さん、いいとこ選んでくれました。

 

 

設営スペースには目立つ大きな立て看板や、岩にもアルファベットがペイントされているので迷う事はありませんでした。立て看板の前にある長い木札がテントの料金を支払った証です。これ結構重量があって、ちょっとの風じゃびくともしません。

 

設営完了です。昨日のババ平で湿った寝袋や靴下を干しまくりました。空気はカラっとしているし、日光はガンガン当たるし、よく乾いて助かりました。

 

槍ヶ岳が見える側のテント場は、岩場の間に点々と鳥の巣のようにスペースが造られています。

こんな具合なんでその多くは個室スペースで、あまり大きなテントは張れず、我家の2人サイズでギリな感じでした。テントを設営する部分は良く整地されペグも刺さりました。周囲には大きな岩や石も多く綱を固定したり椅子にしたりもできました。

ちなみに夜になると強風が吹いたので、テントの固定は頑丈目が安心と思います。風については男性スタッフに風向きの傾向を聞いたところ「いろんなとこから吹くけど、よくあっちから強いのが吹く」と笠ヶ岳方面を指さしてました。そしてこの日の夜も確かに笠ヶ岳方面からビューっと吹き付けていました。

 

このC・D・Eは個室タイプではなく、段々畑のように三連並びで設営するようですね。ソロテントの3人グループで利用できたら最高じゃないですか?風の吹き付けやすい方向に大きな岩が衝立のようにそそりたっているんで、もしかしたら風除けになっているかも?実際に張ってないんでわかりませんが・・。

ザッと見て歩いて、AとかFも良さそうでした。

 

そして、もうひとつテントスペース「笠ヶ岳が見える側」です。槍ヶ岳が見える側から大喰岳側へ一段下がった場所にあります。9時10分頃の画像ですが、まだ一張りもありません。こちらもなかなか眺めが良さそうです。こちらは振り分けが数字になっていました。

 

槍ヶ岳山荘テント場・無常の満員宣告タイム

13時半頃にはだいぶ賑わってきました。

 

そして14時半頃受付に行くと、ついにあの無情宣告が・・・

 

この日は一応平日なんですが凄い人気ですね。

 

山荘からは、下から登山道を登って来るハイカーさんがとてもよく見えるんですが、中にはあきらかにテント泊装備の人も。やがて山荘に到着すると、そのまま再び来た道を下り、殺生ヒュッテへと向かう姿が何人も見られました。そしてひとつ、またひとつ殺生ヒュッテのテントが増えてゆきます。

殺生ヒュッテから槍ヶ岳山荘って近いんですが、この最後のひとのぼりが結構ツライんですよ。
せめて殺生ヒュッテの分岐で槍ヶ岳山荘のテント場が満席である表示があれば、この無駄な登りをせずに済むのに。

 

槍ヶ岳山荘のトイレ・充電・喫茶ルームその他もろもろ

トイレはテント場に近いコチラを利用しました。山荘内にもトイレはありましたが、あちらは宿泊者専用かな?と思って立ち入りませんでした。トイレは洋式で、臭いはややキツめです。水は天水に頼る環境なので手洗い水はなく、その代わり消毒用のスプレーが置かれていました。このトイレ、北アルプスの山々を背に建つ日本でも有数の贅沢な立地にあります。

 

小屋前のリラックススペースです。

 

ここから槍ヶ岳を行き来する人を眺めたり、山の話で盛り上がったり。画像はまだ早い時間だったので空いてますが、昼以降は常に満員御礼で座る隙間もないほどでした。

 

水は宿泊者は無料ですが、テント泊の人は館内で購入します。

 

自販機には飲料や水がズラリ。この日は韓国からのお客さんがとても多かったんですが、皆さんせっかく宿泊しているのに無料の水はあまりもらわず、この自販機の水をバンバン購入していました。この一日だけで相当売上たんじゃないかな~?

 

テント泊用の充電コーナー。

 

電波。

 

 

売店商品大充実。Tシャツ大充実。ごちゃついた雰囲気がちょっとアメ横みたい。

 


 

受付の横にある喫茶ルームです。10時30分~14時30分の間はカレーや牛丼などの軽食が食べられるようです。その他の営業時間中はドリンクメニューやマフィンなどちょっとした小腹満たしも購入できます。そしてビックリなのが、なんと朝に焼き立てパンの販売があるんです。もしかして日本で一番標高の高いパン屋さんかも!?翌朝しっかりいただきました。

 

夕暮れです。

 

もう18時なんですが、まだ槍ヶ岳を上り下りする人が絶えません。皆さん夕暮れの山々を見たいのかな?

 

槍ヶ岳山荘は韓国人で大賑わい!

テント場も満員御礼。

この日は韓国からのお客さんがとにかく多く、山小屋はおそらく数百単位で韓国からのお客さんがいたと思います。なんとテント場にも韓国勢が数張り。周囲で飛び交う言葉は韓国語ばかり。まるで韓国にでも遊びに来たような気になってしまいました。山小屋スタッフに聞いたところ「最近確かに韓国からのお客さんは増えてきているけれど、こんなに凄いのは初めて」って事です。

 

山荘の前からは下の登山道から上がって来る人を励ます大きな声の韓国語が常に響いていて、なんとそれは20時頃まで続いていました。どうやら途中でバテて到着が遅れる人が続出したようです。

夕食は例によってアルファ米をいただきます。笠ヶ岳側のテント場では韓国のハイカーさん達が美味しそうな料理を自炊していて、甘辛いようないい匂いが漂っていました。

 

やがてガスが沸いてきました。

 

幻想的な夕暮れです。

 

今日もいい一日だったなぁー。

 

2018年8月3日(金)(晴れ)

槍ヶ岳テント場もババ平同様、お寝坊さんを許してはくれませんでした。なんと3時半頃にはテントを撤収して出発する人がチラホラと。それにしても昨夜は一晩中風がぴゅーびゅー吹いて何度も目が覚めてしまった。

明るくなるまで寝袋の中でゴロゴロし、モソモソと外に出てみると・・・

 

ありゃりゃ~~っっ、ガスで真っ白けっけ。こんな真っ白な中でも槍ヶ岳へ上るヘッドランプの明かりが揺れています。山頂の方から韓国語が聞こえてきたので、昨日到着が遅れて登れなかった人達でしょうか?せっかく日本まで来たのに、ガスのないスッキリとした絶景を見て欲しかったな~。

今朝の気温は9℃。それほど寒くないですが、テント(というかツェルト)の中は例によって結露でビシャビシャでした。

 

 

昨日予約したお弁当です。なんとホカホカに温められていました。ヒンヤリとした朝に温かいご飯ってお腹がほっこりしますね。

 

槍ヶ岳山荘名物・焼きたてパン

 

そしてこちらも、いただきました。焼き立てパンです。訪問時は4種類くらいあったかな?お持ち帰りの袋も用意されています。

最初は「今日パン焼き機が不調でちゃんと焼けないかも」なんてスタッフさんが言っていたんですが、無事に焼けたようでホッ。アツアツで美味しかった~~っっ。槍ヶ岳山荘の焼き立てパン、おすすめです。

山荘前は大勢の韓国のハイカーさんが様々なグループに分かれブリーフィングしたり、集合写真を撮ったりで大混雑となっていました。やがて続々と大喰岳へ向かってゆきます。聞くと「ホタカ、ホタカ、〇×△(韓国語で返ってきた)」と仰ったので、どうやら穂高連峰を縦走するんだと思います。すごいなーー。

6:50では私達も帰りましょう。一晩お世話になりました。

 

帰りはあれほど真っ白だったガスも徐々に抜け、

 

スッキリとした青空の槍ヶ岳が見送ってくれました。

 

帰りは金曜日だからか擦れ違いが凄い。おそらく金曜日か月曜日に休みを取って、土日合わせて三連休で来る人が多いんだと思います。ツアー会社の団体さん、小学生くらいの子供たちの団体、大小様々なグループが次々とやってきて、槍ヶ岳はホントに人気あるな~。

 

 

平行移動の遊歩道になってからは、ソフトクリーム食べたり、道端のおサルさんを見たりしながら観光モードでダラダラと。

 

上高地のバスターミナルに戻ってきたのは13時30分でした。

さて、槍ヶ岳テント泊から下山した私達ですが、次は白馬三山テント泊を狙っていたんですね。

白馬に移動し準備万端「さぁ行こうか」というタイミングで、どうも天気があまりよろしくないようで。またも次の台風が近づいてきて、そのため今後大気の状態が不安定になるとか。こんな時にテント泊で山に入るのは、もし何かあったときに大勢の人に迷惑をかけてしまう恐れ大なので止めときました。「呆れた無職夫婦、無謀な山登り」なんてニュースに載ったら嫌ですもん。

まぁ人間、諦めが肝心です。

 

山の上にホイップクリームをブニューッとデコレーションしたような白馬の山々に別れを告げて、とっとと移動開始です。ここから北上してゆく訳ですが、どうも北アルプス縦走と槍ヶ岳でお天気運は使い果たしちゃったみたいですよ。

 

今回の寝具装備

モンベル/U.L.ドームシェルター2
モンベル/アルパインダウンハガー♯3
モンベル/寝袋カバー
モンベル/フォームパッド
シートゥーサミット/トラベルシーツ(シルク)

寝具は暑くなく寒くなく丁度良かったです。湿度高めで結露多め。

 

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