北アルプス・燕山荘テント場でテント泊

このページでは2023年7月と2016年10月に幕営利用した北アルプスの燕山荘テント場を紹介しています。

燕山荘テント場データ

2024年度予約制(web予約あり)
予約開始日3月14日午前10時~
テント代ひとり2000円(トイレ代込)
水1リットル200円
詳しくは「燕山荘公式サイト」をご覧ください

幕営利用時のデータ

[2023年]要予約・テント代ひとり2000円(トイレ代込)・水1リットル200円・docomo普通に使えました
[2016年]予約不要・テント代ひとり700円・水1リットル200円

 

燕山荘テント場 2023年・2016年

中房温泉から合戦尾根を歩いて燕山荘にやってきました。

 

合戦尾根から稜線に乗ると目の前には北アルプスの名だたる山々が壁のように連なっていて、燕山荘から初めてこの光景を見たときは「うわっ凄い!」と感動したなー。

 

その大展望の目の前という好立地に燕山荘はあります。山小屋というより、高台に建つどこかの大地主のお屋敷みたい。

 

燕山荘のテント場はこちら。燕山荘の少し下、中房温泉から続く合戦尾根が、いよいよ北アルプス表銀座縦走路と合流する地点にあります。

 

テント場左側に見える階段が合戦尾根。燕山荘とテント場は近く、この点もお気に入りポイントです。

 

燕山荘のテント場は予約制


前回訪問時(2016年)は予約不要の早いもの勝ちでしたが、2023年訪問時は予約制になっていました。予約と予約状況のチェックは「燕山荘公式サイト」から行えます。とにかく大人気の燕山荘、シーズン中の土曜日や連休はアッという間に「満」になってしまいます。

 

テント場受付

到着後、テント設営の前に燕山荘で受付をします。受付場所は正面玄関を入って右手のフロントです。フロントで名前を告げるとweb予約で入力した住所や名前が印字された紙が既に用意されていて、あとはサインをするだけでした。

 

幕営料金ひとり2000円を支払うと、注意書きなどが書かれたプラスチックの幕営手形を渡されます。

 

これをテント設営後に目につく位置にぶら下げて支払いの証にします。

 

燕山荘テント場・どこにテントを張ろうかな?

上の画像は燕山荘から見たテント場です。ここから見えているのは全体の三分の二ほどで、残りの約三分の一は槍ヶ岳ビューの赤枠エリア向こう側に段々畑のように続いています。

 

槍ヶ岳ビューの赤枠エリアから見える槍ヶ岳はこんな感じです。

 

安曇野ビューエリアから見える夜景。天気がよければ富士山やご来光も見えます。

 

燕山荘からは見えない奥のエリアはこちら。目の前に燕岳がドーンと見える「燕岳ビュー」です。(左にある小屋はトイレ)

 

これは10月中旬15時30分頃に撮影した同じ場所です。10月の「奥エリア」は季節的な陽の傾きの影響か、岩の陰となってあまり陽が当たらず寒々としていました。そのためこのエリアに幕営する人はほとんどいませんでした。同じテント場でも季節によって随分違うもんだなぁ・・・。

 

テント場はどのスペースもよく整地され、ペグも刺さりやすく快適な印象でした。

 

燕山荘テント場のトイレ

燕山荘側から見るとテント場のトイレが見当たらず「おや?どこ?」となります。テント場の横の道を奥へ歩くと左側に見える建物がテント場と通過の人用トイレです。

 

なんと2022年に建て替えられ新しいトイレに変身していました。(安曇野市のトイレを燕山荘が管理)

トイレには照明はありますがスイッチはありません。ソーラーシステムを利用しているとのことで、ガスに覆われてあまり陽の当たらなかった今回は、夜になると真っ暗でした。スタッフさんによると天気のいい日は昼夜問わず照明がついているそうです。今回のように照明がつかないこともあるので、夜間のトイレはヘッドライト持参をおススメします。

 

テント泊の人はトイレ代込、通過の人は1回200円。料金箱は男女それぞれトイレの中に設置されていました。

男性側は小便器1・個室1、女性側は個室2で、個室は洋式タイプのボットンです。使用した紙は便器には捨てず、専用の箱に捨てます。トイレットペーパーはじゅうぶんありましたが男性側は翌朝には無くなる寸前になっていたそうです。

訪問時はトイレ周辺の臭いはまったくありませんでした(ハエは数匹)。個室内はツーンとしたアンモニア臭はキツめでした。

新しいトイレは便器がちょっと変わった造りで、大と小それぞれ別の場所に落ちる構造になっています。そのため大をするときは便座の奥に腰かける必要があるので、気になる人は除菌シート持参をおすすめします。手洗い場やアルコール消毒などの設置はありません。

 

改装前のトイレは便槽内が丸見えでとにかくハエが凄く、10月の訪問でも数十匹のハエがワンワンと飛び回って顔にビシビシ当たるという凄い状況で、これまで利用したテント場の中でも強インパクトのトイレでした。すっかり改装された今となってはあのトイレ(とハエたち)が懐かしい。

燕山荘テント場の水場

燕山荘には湧水などを自由に汲める水場はありません。燕山荘の正面玄関向かって左側に建物を回り込んだ売店で水を購入します。テント泊の人は1リットル200円でした。

 

燕山荘の水はポンプアップできる時期(6月下旬頃から10月中旬頃)は売店で料金を払うと蛇口のハンドルを渡されるので、それをセットしセルフで水を汲みます。

 

この水は合戦小屋近くから汲み上げているそうです。それ以外の時期(10月訪問時)は売店に容器を渡して入れてもらう形でした。

 

燕山荘テント場での歯磨き

スタッフさんに「テント泊の人が歯磨きできる場所はありますか?」と伺ったところ、館内の洗面所は宿泊者の方専用なのでテント場の人は歯磨きを我慢していただくか、ブラッシングだけしていただくかになります。とのことです。もちろんブラッシング後も吐き出すのは×。

 

小さな虫にご用心

燕山荘のスタッフさんによると「メカ」という噛むブヨよりも小さな羽虫がいるそうです。スタッフさんは「メカ」と呼んでましたが、特徴的に「ヌカカ」のことかなぁ?

 

テント場で燕山荘名物ケーキセット

燕山荘といえば山の上にもかかわらずケーキセットをいただけることでも有名です。先ほどの水と同じ窓口で購入できます。喫茶室サンルームはもちろん、屋外のデッキスペース、テント場でもいただくことができました。

 

販売されていたケーキセットはスフレロール・クラシックショコラ・和栗モンブランの三種類。どれも美味しそうで迷う・・・。散々迷って和栗モンブランとコーヒーのセットにしました。

「お皿やカップは陶器か紙を選べますよ」とのことで、テント場まで持って行く途中でコケて割ったら悲しいので紙にしてもらいました。テント場でいただく美味しいケーキとコーヒー。この非日常感がたまらないです。

 

燕山荘の売店は大充実

とにかく大人気な燕山荘、特に女性人気は凄いですね。グループにソロ、若い子からシルバー層まで、こんなに女性率の高い山小屋って他に無いんじゃない?というくらい賑わっていました。

 

燕岳に登りに来たというより、一番の目的は燕山荘!という人も多そう。グッズは飛ぶように売れて、リピーターなのかたくさんの燕山荘グッズを身に着けている人もいました。

 

正面玄関に入ると充実したお土産コーナーがあります。

 

スタッフさんにお願いして撮らせていただきました。

 

一番人気!?売れに売れていた燕Tシャツ。この「燕Tシャツ」と会津駒の「とんでもないTシャツ」はいろんな山でよく見かけます。

 

バンダナと手ぬぐいの種類豊富。

 

バッジ大充実。「昔ながらのデザイン(11番)が一番人気なのは意外」と言いつつ、帰宅後「そういえば7年前はどのバッジ買ったかな?」と確認したら・・・11番でした(^^;)

 

玄関入って下駄箱の上にある充電コーナー。1回100円。利用可能時間は消灯まで。

 

ランチメニューです。外のテーブルで食べる人が多く、ランチタイムは美味しそうな匂いがあっちこっちから漂ってました。

 

水やケーキセットを購入した喫茶室の売店でも飲料や軽食を注文できます。

 

飲料各種。

 

生ビールは高かったので缶ビール1本だけ購入。飲んだ後の缶はありがたいことに引き取ってもらえました。

敷地内に夏山診療所がオープンしてました。

 

燕岳まで徒歩約30分

燕山荘から燕岳まで片道約30分です。2023年7月はガスで真っ白けだったので、大晴天だった2016年10月の眺めをどうぞ。景色を見たり花を見たりしながらプラプラ散策でアッという間に燕岳山頂到着。

 

燕山荘周辺は高山植物の宝庫

訪問した7月下旬は燕山荘のまわりはコマクサの群生が凄かったです。

 

燕山荘の斜面にビッシリ、大天井方面もビッシリ、燕岳への登山道にビッシリ目に見える斜面全部にコマクサが生えてる状態で、普段イメージしている群生とはレベルが違いました。

 

燕山荘まわりにはコマクサ以外の高山植物もたくさん咲いていました。テント場に咲いたこの花は磐梯山のクワガタにとても似てます。何という名前の花かな?

 

燕岳に行く途中に咲いていたチシマギキョウです。

 

夕暮れです。この日は生憎ガスがかかり、周囲の山々の眺望は見られませんでした。燕山荘のテント場の夜は早く、19時過ぎにはほとんどのテントは寝てしまったようです。(いびき凄い)

 

夜明けです。前回10月と同様に夜明け前からヘッデンつけて合戦尾根から上って来るハイカーさん達も少なくないです。みんな何時に出発してるのかなぁ?

 

7月訪問時は雲が大きくかかりご来光は見られませんでした。(うーーん残念!)

 

朝になると徐々にガスが抜け青空が広がりました。

 

燕山荘周辺にはほんのりガスが残っていたので、ブロッケン現象が何度も出現していました。

 

ようやく姿を見せた槍ヶ岳。

 

北アルプスの山々。下山前に見れてよかった・・・。

 

2023年7月の寝具装備

モンベル/ステラリッジ2
モンベル/シームレスダウンハガー♯5
モンベル/寝袋カバー
モンベル/フォームパッド
シートゥーサミット/トラベルシーツ(シルク)

寝具は暑くなく寒くなく丁度良かったです。夜間ガスがかかったり通り雨があったりでステラリッジの結露が強めでした。他のテントも翌朝の結露には苦労されているようでした。

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