上高地から入り2泊3日の行程で槍ヶ岳を目指しました。この記事では実際に利用した槍沢ロッヂテント場(ババ平テント場)の様子を紹介します。
槍沢ロッヂテント場(ババ平テント場)データ
2023年度はこれまで通り予約不要※小屋泊は予約制
テント代ひとり2000円
詳細は「槍ヶ岳山荘グループ公式サイト」をご覧ください
利用した2018年8月はテント代ひとり1000円でした。
本日目指すのは、日本の山歩きをする人にとって富士山の次あたりにシンボリックな存在かと思える槍ヶ岳です。あのトンガリはかなり特徴的で、山座同定が苦手な私でもすぐ見つける事ができます。
前回の北アルプス縦走では幾度もその姿を見る事ができました。今回はその槍ヶ岳に挑戦してみます。といっても、〇銀座縦走とか、〇鎌尾根とかを歩くのではなく、一番楽に歩けるらしい上高地からの単純ピストンを予定しています。
夏休みだし、人気の山「槍ヶ岳」だし、土日だけはぜったーーーい避けようと平日に歩いたのですが、まぁーーーーそれでも
かなりの混雑ぶりでした!
夏休みだからか小学校低学年くらいの子供や中高生くらいの若い人が多く特に金曜日の帰路では数十人クラスの団体さんに何組もすれ違いました。こうなると、週末はどうなるんだろう?って想像するだけで怖いです。また今回はとても稀な日に当たったらしく、木曜日に韓国からのお客さんがドドドっと押し寄せて、その数おそらく数百人クラスだったんじゃないかな?
いや~~っっ、槍ヶ岳の人気っぷり、凄いですよ。
さわんどバスターミナルからバスで上高地へ
2018年8月1日(水)(晴れ)
上高地行きのバス発着所さわんど温泉の駐車場に到着しました。なんだかこの2週間、安房峠の向こうとコッチを行ったり来たりしているような気がします。上高地は自家用車の乗り入れが禁止されているので、近隣の指定箇所に車を停めてバス移動しなくちゃいけません。この「さわんど」のバスターミナル駐車場はとても広ーーーく「一体何台停められるんだろう?」ってくらいです。この他に上高地への道沿いにはいくつかのバス停留所併設の駐車場もあるので「全てが満車になるってあるの?」と思いますが・・実際にはどうなんでしょうね?
さわんどのバスターミナルは、どこかの国際ターミナルかと思うほどむちゃくちゃ綺麗でビックリします。山行用の水も確保できそうな飲用水もあります。ここからバスに乗り上高地へ。上高地への分岐を境に安房峠方面へ折れてばかりなので、実際にここまで来るのは数十年ぶりです。なんと三昧にいたっては初上高地です。今回はコチラで登山届を提出します。
7:43上高地のバスターミナル出発です。ここからしばらく梓川に沿ってほぼ平坦な遊歩道を歩くんですが、これがまた結構な距離なんです。
美しい流れや周囲の山々や原生林を眺めながらノンビリ散策気分で歩くと楽しいんだと思いますが、「よし来い急登!よし来い山道!」と思って歩いていたので、相当面食らってひじょーーに退屈に感じ精神的に疲弊しました。今回のルートでは個人的には槍沢ロッジ前の登山道らしい登山道になるまでの長ーーーいほぼ平坦道が一番の難所でした。
明神、徳沢、横尾と、綺麗過ぎる山小屋や設備のバッチリ整ったキャンプサイトを眺めつつ、各所で自販機の冷たいジュースやおやつでダラダラと休憩。一応ザックは背負っているものの、まったく山行感のないまま進みます。
一ノ沢を越えるころには暑さも手伝って足取り重く疲労は最大級。
槍沢ロッヂテント場(ババ平テント場)
12:30ヘロヘロになりながらようやく槍沢ロッヂ到着。全ての山小屋でジュース休憩したもんだから、なんだかむちゃくちゃ時間かかってます。ここでも当然のように自販機でジュースを購入して休憩。小屋の外には自由に汲める水(飲料可だそうです)もあったので、ボトルに1本汲ませていただきました。槍沢ロッヂは樹林帯に囲まれこぢんまりとした山小屋で、何人かのハイカーさんが外のベンチに座ってカレーや牛丼などのランチを注文し、おいしそうに頬張ってました。
本日お世話になるのは、この小屋から30分ほど槍ヶ岳方面へ進んだババ平テント場です。手続きはこの槍沢ロッヂで行います。テント代はひとり1000円で、トイレ代と水代も含まれているそうです。このテント場が結構アバウトで料金を支払ったからといって特に支払いを証明するタグもなく、もし帰路にもう一泊したいときはどうしたらいいか?と聞くと「テントを張った翌日、通過の際に申告してくれればいい」とのこと。
13:10はい、こちらがババ平テント場です。ババ平テント場のメイン広場とでも言うべき場所で、槍沢ロッジから行くと最初にここへ到着します。
メイン広場を別の角度から。ここにはトイレと水場もあり便利な場所です。我家も最初ここに張ったんですが、徐々に混んできて騒々しくなったので、河原のもうひとつのテントサイトに移動しました。
で、もうひとつの河原にあるテント場ですが、メイン広場から少しだけ槍ヶ岳方面へ進むと、TENTという案内があるので、それに従い河原方面へ進むと・・・
登山道に沿って細長ーーーくテント場が続いていました。
登山道沿いといっても登山道とテント場の間には丁度いい具合に樹木に遮られています。この河原のテント場は多くは砂利に覆われているんですが、砂地の部分があったり、綺麗に整地されている部分も点在しています。トイレや水場に行くのもそれほど苦ではない距離だし、なにより静かなのが良いです。夕方にメイン広場に行ってみたら、隣との隙間がほとんどないギュウギュウの満員御礼状態でしたもん。
・・と、ここまで書くといい事だらけみたいですが、後々になって問題が。
さて、今宵のテントは河原テント場の一番端っこに設営する事にしました。静かで眺めも良く、周囲には誰も張る人もなくここは気に入りました。河原テント場と言っても実際の流れは結構遠いんですよね。
こちらがメイン広場にある水場です。蛇口を捻ると水がじゃんじゃん出てきます。この水はそのまま飲んでも大丈夫だそうです。
トイレです。どうやら最近建てた風で、真新しく綺麗でピカピカなんですよね。臭いもほとんど感じません。
ババ平テント場・ヌカカにご用心!
さて夕方、テントの外で食事の準備をしていると、短パンだった三昧の足回りに何やらたくさんのユスリ蚊のような虫がチョロチョロ飛び回っています。「これはアブやブヨみたいに刺すやつじやないから大丈夫」なんて気にしないでいたら・・翌日から大変なことに。
なんとチョロチョロたくさん飛び回っていた虫はユスリ蚊ではなく、アブやブヨなんかと同じヌカカという吸血性の虫で、気づいたころには両足合わせて50箇所以上刺されておりました。最初はブヨかと思ったんですが、ブヨにしては症状がそれほど強くないなぁと思って調べたところ、まさに足回りを飛び回っていた小さい羽虫がヒットしたわけです。
ヌカカは小さいクセになかなかの痒みで、刺されてから5日くらいは痒みが強く夜も何度も目が覚めるくらいでした。その後も刺された箇所に刺激が加わると痒みがぶり返し、1週間くらいは痒かったかなぁ。
そういえば、私達と同じ河原エリアに若い欧米カップルがテントはって、ずーっとタンクトップで座っていたけれど、あの子達は大丈夫だったんだろーか?
この日は明日に備えて早めに就寝です。夜中に時折カラカラと、どこかで乾いた落石の音が響いていたのが気になりました・・。
今回の寝具装備
モンベル/U.L.ドームシェルター2
モンベル/アルパインダウンハガー♯3
モンベル/寝袋カバー
モンベル/フォームパッド
シートゥーサミット/トラベルシーツ(シルク)
寝具は暑くなく寒くなく丁度良かったです。