2023年8月のお盆休みは北アルプスの爺ヶ岳と鹿島槍ヶ岳をテント泊で行ってきました。行程は柏原新道登山口→冷池山荘テント場(泊)→鹿島槍ヶ岳→爺が岳→種池山荘テント場(泊)→柏原新道登山口の2泊3日です。このページでは鹿島槍ヶ岳ご来光と種池山荘テント場(2023年お盆バージョン)を紹介します。
やっと来れた!鹿島槍ヶ岳ご来光
2023年8月12日
2:30鹿島槍ヶ岳のご来光を見るために早起きしました。他のテントの人を起こさないようにソーっと静かに行動しようと思っていたら、三分の二くらいのテントが既にガサガサゴソゴソ行動開始、早くもテントの撤収にとりかかっている人もいました。(みんな早いねー)
3:06準備を整えて出発!周囲はまだ真っ暗でどんな景色の中を歩いているか不明。最初は「熊との遭遇」が心配で及び腰になりつつ歩いてましたが、テント場からも冷池山荘からも続々とハイカーさん達が歩き始める姿が見えてチョット安心しました。空を見上げるとまぁまぁ星空がキレイ。登山道右側に見える街の灯りは大町かなぁ??
鹿島槍ヶ岳の前に、まずは布引山を越えます。寝起きの身にはコレがちょっとキツかった。そして鹿島槍ヶ岳山頂直下のザレた道を登ると・・・
4:40鹿島槍ヶ岳山頂(南峰)到着!山頂部は五竜岳方面からの風がちょっと強く、昼間はあんなに爆暑だったのに少し肌寒いくらい。
ほんとうは去年の9月に来るはずだった鹿島槍ヶ岳。台風の影響で爺ヶ岳までしか行かず残念だった。「今年こそは鹿島槍ヶ岳まで行くぞぉ!」と思っていたらまたまた台風がやってきて出発直前まで何度も天気予報見てました。
台風前の滑り込みセーフ!やっと来れた鹿島槍ヶ岳!感無量!
やがて鹿島槍ヶ岳の北峰背後が明るくなりはじめ太陽が昇りました。体力が余っていたら北峰まで行こうとヘルメットも持ってきたけれど、昨日の疲労がちょっと残っていたのと、実際に見た登山道の細さにビビッて今回はやめときました。
太陽の優しい光があったかい。
爺ヶ岳方面を見ると種池山荘から冷池山荘、そして鹿島槍ヶ岳まで歩いて来た登山道がすっかりと見えます。炎天下の稜線はキツかったけれど、目立った危険個所も無くしっかりと整備された歩きやすい登山道でした。
五竜岳を撫でるようにゆっくりとガスが流れてゆきます。とても幻想的な光景でした。
おっと、立山、劔岳方面を撮り忘れるところでした。こちら側は爺ヶ岳からずーーーっと見えているので、最初こそ「おぉぉ剱岳だぁ」とみんな喜んで眺めたり写真に収めたりするけれど、稜線やテント場で常に見ているうちに「あたり前の景色」になって、鹿島槍ヶ岳まで来るとみんな飽きるのか興味を示す人が少なかったなぁ。
帰りはのんびり花を眺めながら冷池山荘テント場に戻りました。これから八峰キレットを越えて五竜岳に向かう大勢のハイカーさん達とすれ違いました。みんな凄いなぁー。
往路はまだ夜明け前で、足元も暗くて周囲の景色は全然見えない状態でしたが、なにげに花の多い登山道でした。
秋の気配、トリカブト。
可憐なハクサンフウロもたくさん咲いていました。
これは見たこと無いなぁー?なんていう花だろ??
8:33冷池山荘テント場に戻ってテント撤収。これから、今日泊まる種池山荘のテント場を目指します。一晩お世話になりました!
出発前に冷池山荘でトイレを済まそうと思ったら、ちょうど山荘内トイレが清掃中+ツアーのお客さんが大勢来て、外トイレは長蛇の列でした。
9:12改めて出発。
一晩お世話になった冷池山荘とテント場を振り返り。
この日の移動は冷池山荘から種池山荘までなので楽ちんとナメてかかったら、昨日と同じ灼熱の太陽にヤラレました。
10:35爺ヶ岳中峰です。去年は濃いガスでほんの少し先もよく見えずに「狭い山頂だなぁ」と思ってましたが、今回行ってみるとまぁまぁ広さがありました。
爺ヶ岳中峰で冷池山荘のお弁当。やや酸味薄めのちらし寿司でした。
その後も逃げ場のない稜線上はキッチリ暑い。途中でオス・メス二羽の雷鳥に出会って写真撮ったけれど、あまりにキツイ太陽光線で(?)画像が白飛びしちゃって、残念な仕上がりになっていました。
爺ヶ岳南峰は明日ご来光を見に行くので今日は巻きます。巻くって言っても爺ヶ岳南峰は大きく迂回するわけじゃなく、山頂のほんの少し下を横切る感じです。爺ヶ岳南峰からは急にハイカーさんが増えました。
種池山荘テント場 2023年
11:53種池山荘です。今年もお世話になります。約1年ぶりの種池山荘やテント場は特に大きな変化はないかな?去年はまだ受付テント数をセーブしていたので、ゆったりと利用することができましたが・・・さて今年は??
おおっ、やっぱり去年と比べてテント数が増えましたね。これは「時間的にもうこれ以上はあまり増えないだろう」な18時頃の様子です。種池山荘の公式サイトにも「テント張り数はほぼ例年における適正数に戻しました」と書かれてました。
→種池山荘テント場の受付から設営までの流れやトイレ・水の購入・種池山荘名物焼きたてピザなどの詳細はこちらのページにまとめてあります
種池山荘のテント場は樹木に囲まれ解放感イマイチですが、テント場は全体的に平らで、尖った石も少なくて、トイレ(山荘)が近いってこんなにも快適なんだ!と冷池山荘テント場の後だと、そのありがたみを心底あらためて感じました。種池山荘テント場サイコー!
というワケで、明日は爺ヶ岳にご来光を見に行くので、きょうも早々におやすみなさい。
雷鳥軍団登場!爺ヶ岳ご来光
2023年8月13日
平坦な種池山荘テント場でしっかり熟睡して元気もりもりの朝、爺ヶ岳のご来光に向けて出発!
今回も天気最高で爺ヶ岳とは相性良いみたいです。視界のいいハイマツ帯に出てすぐ右側で、雷鳥がちょっとだけ飛び上がるシルエットが見えました。ずんぐりしているから体が重そうだった。「へぇー、こんな山荘近くにも来るんだ」とこの時は思ってました。後で種池山荘のお姉さんに聞くと、お客さんがまだ少ない7月とかは山荘の前にあるテーブルで砂浴びするらしいです。
さらに足を進めると、おや?今度は登山道のすぐ横に5羽くらいの雷鳥ファミリーがいるぞ。
おやぁ?その向こうには3羽?(4羽?5羽かなぁ?)別の雷鳥ファミリーもいる。さらに遠くの斜面では、5~6羽のファミリーが斜面を下っているし、別の場所にも4~5羽のファミリーが歩き回ってるぞ!
これは凄い!視界の範囲内にザッと数えても20羽くらい雷鳥がいる!まさに種池山荘で売られているてぬぐいの「雷鳥軍団」状態だ~~~~!・・・と大興奮で雷鳥の観察をしているうちに、爺ヶ岳のご来光がグングン上昇。ちなみに何故か雷鳥ファミリーは全グループとも、登山道を挟んで扇沢側にだけ集中して出没。美味しい草でもあるんでしようか?
残念なのは、スマホでの撮影が全然ダメダメだったこと。目の前に雷鳥がうようよいるのにハッキリ撮れないし、ズームにするとボヤケちゃって全然ダメ。バズーカ砲みたいな凄いカメラで撮影している人が何人かいたから、あの人達はきっといいの撮れただろうなぁー・・羨ましい。
すっかりご来光が昇りきった爺ヶ岳山頂にも、とりあえず行ってみました。雷鳥にあまり興味の無かった三昧がご来光の画像を撮っていたのでどうぞ。
お約束の構図も一枚。鹿島槍ヶ岳をこうして見ると、アレだ・・谷川岳のオキトマに似とるなぁ。
ちなみに私が山頂に到着した時は既に陽も昇って、こんな具合でした。
なんと山頂にも(そしてやっぱり扇沢側に)二組の雷鳥ファミリーがいました。他の数羽は草むらのどこかにいます。去年、爺ヶ岳に登った時は一羽も見なかったのに今回はなんでこんなに一度に何組もファミリーが出揃ったのか不思議。
雷鳥を気のすむまで見学した後は種池山荘に戻りテント撤収。長々と雷鳥を見ていたためか、あんなにビッシリだったテントのほとんどが撤収済だったという・・・。
一晩お世話になりました。非日常からまた日常の下界へ戻るのかー。名残惜しい・・・。
そして帰りの柏原新道もやっぱり蒸し暑かった。そういえば途中で擦れ違った高校山岳部みたいな子、あまりの暑さで上半身ミレーのアミアミだけで、その上にバックパック背負ってた。
こうして二泊三日の鹿島槍ヶ岳テント泊は、恙無く終了しました。
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