19年ぶりの再訪問です。2023年3月をもって現在の小屋を壊し、完全に建て替えられる「くろがね小屋」に行ってみました。今回は安達太良山山頂からの下山時に立ち寄りましたが、そもそも今回は登山よりも「くろがね小屋」の温泉に浸かるために歩いてきたようなもんです。今回も立ち寄りですが「くろがね小屋」は比較的短時間で来れるというのもあって、宿泊は人気があるようです。
立ち寄りの入浴受付時に入浴券代わりの木札を預り入浴終了時に返却する流れです。推測するにコロナ対策の三密回避の一環かと思われます。総木造の浴室に3人サイズの湯舟。塩ビ湯口から約10L/minほど注がれています。湯温は湯口でざっとながら43℃、浴槽内41.5位。見た目は細かい白湯華浮遊で白濁湯です。スベスベで硫化水素臭プンプン。ただ岳温泉街の宿の湯と比べると酸味が薄いです。加水について訊くもよくわかりませんでした。窓からは安達太良の大自然が見えてやっぱり湯元近くで入浴できるのはいいな。
(三昧・2022年8月)
安達太良山への登山道の途中にある昔ながらの素朴な山小屋「くろがね小屋」です。現在の建物が解体されまったく新しい山小屋に変身するということで、19年ぶりに日帰り入浴しました。
くろがね小屋は「馬車道」と呼ばれる緩やかな樹林帯を抜け、いよいよ登山道が急こう配のガレた道に変化する手前に位置しています。木造の素朴な雰囲気と温泉が人気で、週末はなかなか予約が取れない山小屋としても有名でした。19年ぶりの「くろがね小屋」は、パっと見て昔と何も変化ないように見えますが、完全建て替えするということは見えない部分で老朽化が進んでいたのかもしれません。
受付を済ませて早速浴室へ向かいます。浴室には総木造の3人(詰めて4人)サイズ長方形浴槽がひとつあり、その背後にある窓の向こうには安達太良の深い森の見えます。湯口から硫化水素臭プンプンの適温湯が投入され、浴槽内でほんのり青みががって見える白濁湯が掛け流されています。浴槽湯を大きくかき混ぜると底に溜まっていた湯花が舞って、湯の青みは消えて完全な白濁湯へと変身しました。スベスベとした肌触りの湯は明瞭だけど優しい酸味とタマゴ風味がし、岳温泉街の湯と比べると酸味が薄めで加水の有無は不明ですが、さすが湯元近くだけあって温泉臭は強プンプンで浴後しばらくは残り香を楽しめました。
この風情ある浴室が無くなってしまうのはちょっと寂しいですが、新しい「くろがね小屋」も楽しみにしています。
(まぐぞー・2022年8月)
▼くろがね温泉くろがね小屋 外観
▼以前の正面玄関は閉鎖中でした
▼玄関はこちらの奥です
▼先ずは靴の汚れを落としてから
▼靴洗い場です
▼玄関近くの鐘
▼ガスのパワーが凄い!
▼くろがね小屋の玄関
▼掲示いろいろ
▼館内
▼この風情ある山小屋ともお別れです
▼入浴料を支払うと札を渡されました
▼札は密を避けるためのようです
▼宿泊すると夜8時30分まで入れるようです
▼朝風呂はダメみたいです
▼浴室はこちら
▼男性浴室(浸かる前)
▼浸かった後は湯花が舞い完全白濁になりました
▼男性浴槽 湯口
▼浸かった様子
▼女性浴室
▼別の角度から
▼湯口
▼くろがね小屋の奥が源泉地のようです(立ち入り禁止)
↓くろがね小屋2003年9月訪問の感想と以前の温泉分析はこちら
山地図アプリと紙地図
山の温泉に行くのに必要な登山マップは「YAMAP」や「ヤマレコ」で無料ダウンロードできます。無料でひと月にダウンロードできる地図数は限られますが、頻繁に行かなければ十分だと思います。地図アプリの他に、もしスマホが使えなくなった時のために紙の地図も携帯されると安心です。
くろがね温泉 くろがね小屋 データ
福島県ニ本松市(安達太良山山中)
あだたら高原スキー場横の奥岳温泉登山口かゆっくり歩いて約2時間
10時~15時(まで受付)※天候により変動あり
360円→500円
訪問:2022年8月
くろがね温泉 くろがね小屋 温泉分析
元湯(5源泉の混合泉)(ノッチタンクにて採水)酸性・含硫黄-単純温泉(硫化水素型)55.6℃ 1326L/min(自然湧出) pH=2.4 溶存物質計=0.678g H=4.0mg(44.00mv%) Na=15.5 K=5.6 Mg=7.7 Ca=24.2 Al=20.3(25.11) Mn=0.4 Fe2=3.0 Fe=0.2 F=1.2 Cl=4.4 S2O3=0.3 HSO4=54.1 SO4=403.8(91.81) H2SiO3=130.6 HBO2=2.6 H2SO4=0.5 H2S=9.5 (R元.7.1) ※温泉利用状況=掲示見当たらず