フェリーが礼文島に着いた時はあんなに青空だったのに、みるみる雲が垂れ込め、気が付けばどんよりとした空に。風も吹き始め、時折ポツポツと雨も落ちてきます。古びた番屋が並ぶ海沿いの道を走って今宵お世話になるキャンプ場へ向かいました。
道沿いではひっくり返って空っぽになったウニが転々と防波堤の上に乗っかっています。本当に転々とあちこちに転がってるんです。やがて理由がわかったんですが、カモメがウニを食べた跡でした。
礼文島のカモメって贅沢っっ。
キャンプ場へ行く前に、アザラシがいつもいるという金田ノ岬へ行ってみました。金田ノ岬には「あとい食堂」という店があるんですが、その近くの岩礁にいつもアザラシの群れがグデーンと横になっているらしいんです。地元の人に聞くと「海が荒れる日はいない」らしいんですが・・・さて今日はどうでしょう?
わくわくしながら行ってみると・・・
・・・・・。
・・・いない。しばらく海を凝視してたんですが一頭も現れず。それほど海は荒れてるように見えないけどなぁ。近所の番屋にいたお婆ちゃんに聞いてみると「きょうは山背が吹いてるからねぇ」と。そうかぁ・・山背が吹いてるんだ。じゃあしょうがない。アザラシは諦めてキャンプ場へ向かいましょう。
久種湖畔キャンプ場です。
その名の通り久種湖の横にある広々とした雰囲気のいいキャンプ場でした。
管理棟で受付を済ませ料金を支払います。バンガローは一棟2人で3200円でした。バンガローの少し手前に駐車スペースがあったんですが、そこはオートキャンプスペースのようです。ただ管理人さんが「荷物を運び入れる短時間ならそこまで車で行っていいよ」というので、お言葉に甘えさせていただきました。
バンガローは6棟あるうち「スコトン岬」を貸していただけました。隣が「澄海岬」、後ろが「桃岩」・・・どうやら各棟は礼文島の観光名所の名前がつけられているようです。こぢんまりとしたログハウスで、なかなかいい感じです。
部屋はとてもシンプルで、小さなテーブル、銀マット4本、そして小さなノートが置かれ、ここに泊った人の感想がいろいろ書かれていました。部屋は清潔で気持ちよく利用できました。窓が二方向にあるので、開けると換気もできてバッチリです。床はフローリングなのでちょっとヒンヤリとします。この日はちょっと肌寒かったんで、銀マットを全部使わせていただきました。
部屋を別の角度から。
照明は昔ながらのちょっと薄暗い感じですが、それがまたバンガロー感をアップさせてよかったです。コンセントがあったのも助かりました。
バンガローエリアです。手前の建物はバンガローとオートキャンプエリアの水場です。
夜になるとこんな具合に電気がつきます。水場は調理スペースのない蛇口だけが並ぶシンプルな造りですが、清潔に保たれて気持ちよく利用できました。まぁ今回は一切調理をしなかったんで、実際の使い勝手はわかりませんが。
バンガローエリアのトイレです。清潔でストレスなく利用できました。
こちらはコテージエリアです。なんでも揃う豪華バージョンです。この日はファミリーが一棟利用されていました。
テントエリアです。
一応パネルもあるんですが、木造でもうボッロボロ~~っっ。この日はテントが2~3張りでしたが、誰もここに張る人はいませんでした。
コインランドリーに
シャワー棟までありました。
そしてなんと礼文島のキャンプ場では、期間限定でフェリー乗り場近くの温泉施設うすゆきの湯まで送迎をしてくれるサービスまであります。時間や曜日などはその年によって変わるかもしれませんが、訪問した2018年は7月9日~9月28日、月・火・木・金、14時30分までに管理人に申し込み、必ず往復利用(片道のみ不可)でした。シャワーもいいけど、やっぱり温泉に浸かりたいよね~。
うすゆきの湯はシャンプー・ボディソープも揃ってるし、湯使いも悪くないしいいですよ。
そして久種湖畔キャンプ場の管理棟近くにあるこの建物ですが、てっきり長屋タイプの宿泊棟かと思ったら(まぁ宿泊棟であることは間違いないんですが)、礼文島に移住を考えている人のために、まずはお試しでってことで、安値で部屋を提供している短期宿泊施設なんだそうです。実際礼文島では「移住してきたのかな?」って思える若い世代の人の姿が多く見られました。
そうこうしているうちに夕方になりまして、
夕飯はフェリー乗り場方面へ戻る途中のセコマまで遥々(?)買いに行きました。気軽にちょこちょこ移動できるのがレンタカーの便利なとこです。久種湖畔キャンプ場近くには「ファミリーマートよこの」(コンビニのファミマではないですよ)という商店があるんですが、訪問時は営業している気配がありませんでした。
少し金田ノ岬方面へ行った集落にマリンストアというローカルスーパーがある事を翌日発見したので、セコマよりも全然近いし、もっと早く知っていればここに行ったと思います。
山背の影響か夜は寒く、寝るときは銀マットの上に持参した折り畳みマットと、モンベルの寝袋(ダウンハガー♯3)に入って丁度いいくらいでした。関東の平地じゃ考えられないですが、北海道って夏でも本当に涼しいんですね。
この日バンガローエリアの宿泊は私達のみ。とても静かな夜で、夜中に一度だけビックリするような大声でギャアアーッと鳴く鳥の声で目が覚めただけです。ミミズクのような鳴き声だったけれど、礼文島にもミミズクっているのかな?
それでは、おやすみなさい。