浦島太郎の浦嶋神社|ミクロネシアのポナペに伝わる(ちょっと怖い)浦島太郎物語


 

2018年9月21日

「伊根の舟屋」を散策の後、丹後半島を車で移動中「浦嶋神社」という興味をひく名前の標識を発見。

 

「浦嶋神社って、あの助けた亀に連れられて竜宮城に行った浦島太郎の神社かなぁ?」と興味がわいて寄ってみることにしました。それにしてもこの標識、土砂崩れかなにかでしょうか、なんとも痛々しいです。

 

到着してみると、浦嶋神社は他に参拝客のいない長閑な場所に建つ静かな神社でした。

浦嶋神社をGoogleマップでみる

 

案内板を読んでみると、

 

あ、やっぱりあの浦島太郎の神社だったんだ!

昔「浦嶋子」という人物が美女に誘われ常世の国(永遠に変わることのない場所)へ行き、なんと347年間も過ごして現世に帰って来たんだって。その浦嶋子を筒川大明神として祀ったのがこの浦嶋神社ってことなんですね。

さらに読み進めると、この浦嶋子は元々は豪族の領主で、この物語も貴族や豪族など富裕層の間で伝わっていただけなんだって。

その浦嶋子が室町時代から江戸時代にかけての「御伽草子」でリメイクされて、キャラ設定を親しみある漁師に、ぼやけた人物設定だった「美女」を乙姫様に、サブキャラとして亀、舞台設定をなんだかモヤっとしたイメージしかない常世の国から、キラッキラの華やかな竜宮城へ、そして重要アイテムの玉手箱も加えたところ大ヒット!ってな具合でしょーか?

うーーん、やっぱりキャラ設定とストーリーの膨らませ方は重要ですよ皆さん(え?誰に言ってるかって?)

 

浦島太郎の神社なだけあって、相当年代物と思われる亀の甲羅が奉納されていました。

 

お守り。

 

木彫りの「神亀」に興味津々。

 

せっかくなので本殿・拝殿・中殿の外側をグルリと一周してみます。

 

絵馬がありました。

 

アニメキャラっぽい浦島太郎。

 

そして玉手箱。

 

長い歴史を感じます。建立してどれくらいだろう?あちこち痛みも目立ちます。

 

・・・と思ったら、大改装を予定しているみたいです。

 

うわぁぁぁ一億円かぁ、そうだよね、普通の一軒家建てるのとはワケが違うもんね。日本人なら誰もが知ってる浦島太郎所縁の神社、なんとか良い状態で後世に残してほしいです。

 

「力石」がありました。

 

見た目の大きさはなんてことないのに、とてつもなく重くて持ち上がらなった・・・。

 

ちょっと怖いミクロネシア(ポナペ)の浦島太郎物語

私がまだとてもとても若い頃(1995年くらいかなぁ?)、ミクロネシアのポナペという島に行った時に教えてもらった話が「浦島太郎」ととてもよく似ていたので紹介します。

ポナペには古より何かしらの儀式が行われていたと言われる、聖域ナンマドール遺跡が海沿いのジャングルに残っていました。今でこそナンマドール遺跡は世界遺産に登録されましたが、当時はまだ手付かずのほとんど知る人もない遺跡でした。実際に私も行ってみたんですが、秘密めいた場所に大きな石組の遺跡があったような記憶があります。

その遺跡近くの海中には「とある場所」に通じる入口があり、その「とある場所」には島にかかわるとても大事な秘密が隠されていたそうです。だからか、その付近では漁も行わない決まりになっていたとのこと。

ある日、決まりを破ってその付近で漁をしていたひとりの若者が、海面に浮かぶ亀を見つけます。若者はその亀を追って海中へ潜り、ついにその「とある場所」を見つけてしまったそうです。ところが陸に戻った若者は、何も語ることなくそれからすぐに高熱で亡くなってしまったとのこと。その後も同じように同じ場所で亀を追って「とある場所」にたどりついた者がいたけれど、みんな何も語る間もなく亡くなってしまったそうです。

人々はその海底にある「とある場所」を怖れ、遺跡で行われていた儀式と何か関係があるんじゃないかと今でも噂されていました。

私は「みんな本気でその話を信じて、今でも怖がってるの?」と聞くと、「今でも本気で恐れているし、追及してはいけないタブーとされている」と言われました。

亀を追って海中へ行き、現世に戻って亡くなるって、ちょっと浦島太郎と似てると思いました。

 

このポナペの浦島太郎物語には続きがあるんです

私がこの「ポナペの浦島太郎」に強く興味をもったのは、ここからです。

その海中の「とある場所」の意味や、古の遺跡で行われた儀式の真実を知る者が、今もこの島にたったひとりだけいるそうなんです。

そして秘密を知る者が亡くなる時、次のたったひとりの人物へと真実が明かされるとのこと。その秘密を継ぐ者は、家系や性別、年齢に関係なく選ばれるので、まったくどの人物か見当もつかないらしく、島では「あの人かなぁ?いやいや、あの人かもしれない」と、たまーに噂をするとのこと。

で、私はこの話を聞かせてくれた人に言いましたよ「じゃあ、その人物はもしかすると、あなたかもしれないよね?」って。

その人は、ただフフフッと笑てましたけど。

 

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